■David Maloney / The Harvest Is In■
1976 年にデビューし、今もなお共同名義で活動を続けている Reilly And Maloney の片割れ David Maloney のファースト・ソロアルバム。 1981 年の作品です。 相棒の Ginny Reilly もハーモニーで参加しているものの、「Josie And Me」の1曲だけということで、David Maloney の単独での創作に対する意欲が感じられます。 インナー・スリーブには女性と並んだ写真入りで、This album is dedicated to Tebby とあり、もしかすると Ginny Reilly との関係が冷え込んでいたのかも、と思ってしまいます。
レコーディングは地元のサンフランシスコで及び北部のシアトルの合計 4 ヵ所のスタジオ行われていますが、場所の違いは全く意識させない一貫したサウンド・プロダクションが施されています。 アコースティック・ギターの乾いた音色、情感あふれるピアノ、余裕のリズムセクション、シンプルなアレンジといった要素に支えられてリラックスして楽しめるシンガーソングライター作品に仕上がっています。 レーベル・メート Tom Dundee の曲と、同時代の SSW である Paul Siebel の曲が1曲ずつ収録されている以外は David Maloney のオリジナルです。
どの曲も遜色のない出来なのですが、印象的なのはオープニングを飾る「It Takes A Lifetime」のメロウでマイルドな味わいです。 1 曲目で充実感を感じると、安心してアルバムと対峙できるというお手本のようなケースです。 渋めのバラード「Melody Waters」、カントリー風のアップ「Without Words」と続いて、Paul Siebelの「Then Came The Children」となるのですが、この曲がまた素晴らしい曲です。 オリジナルは聴いたことがないのですが、ピアノとフルートが小鳥のさえずりのように絡み合う中間部の見事さはパーフェクトです。 アレンジの妙もあると思いますが、この曲のクオリティはアルバムの中でも群を抜いています。
続く A 面ラストの「The Only Tears」や B 面 2 曲目の「Josie And Me」もミディアムで似た嗜好の楽曲ですが、このあたりが David Maloney の作風の核にあるものだと思います。 アルバムタイトルにも繋がる題材の「Pumpkin Season」からしっとりしたバラード「Serenade」へ続くアルバムのラストもスムースで余裕を感じさせる流れとなっており、このアルバムのレベルの高さが十分に伝わってきます。 1981 年の西海岸で、エイティーズ・サウンドや AOR の影響を全く受けていないことも特筆すべき点でしょう。
こうした作風は David Maloney 自身の内面からあふれ出るものなのでしょう。 彼のことを勝手にサーファーではないかと想像したくなるような、ナチュラルなサウンドは、エコ全盛の現代にとてもマッチしたものだと思います。 例えば、 Jack Johnson のファンなどにお薦めしたくなるような気分です。 Reilly And Maloney 名義の公式サイトには、このアルバムのことも掲載されていましたが、残念なことに未だに CD 化はされていないようでした。
■David Maloney / The Harvest Is In■
Side-1
It Takes A Lifetime
Melody Waters
Without Words
Then Came The Children
The Only Tears
Side-2
Heart Of Rebel
Josie And Me
Rollin’ With The Punches
Pumpkin Season
Serenade
Produced by Buzz Richmond
David Maloney : acoustic guitar, lead vocals, harmony vocals
Ginny Reilly : harmony vocals (Josie And Me)
Tom Gorman : piano, organ
Roger Ferguson : lead acoustic guitar, mandolin
Chris Leighton : drums, tablas
Garrett Smith : bass
Michael Spiro : congas, temple blocks
Orville Johnson : dobro
Denny Goodhew : flutes
John Green, Rory Laughery, Chris Olsen, Jim Lamberson : background vocals (Rollin( With The Punches)
Leo Collignon : acoustic guitar (serenade)
Freckle Records 01903
1976 年にデビューし、今もなお共同名義で活動を続けている Reilly And Maloney の片割れ David Maloney のファースト・ソロアルバム。 1981 年の作品です。 相棒の Ginny Reilly もハーモニーで参加しているものの、「Josie And Me」の1曲だけということで、David Maloney の単独での創作に対する意欲が感じられます。 インナー・スリーブには女性と並んだ写真入りで、This album is dedicated to Tebby とあり、もしかすると Ginny Reilly との関係が冷え込んでいたのかも、と思ってしまいます。
レコーディングは地元のサンフランシスコで及び北部のシアトルの合計 4 ヵ所のスタジオ行われていますが、場所の違いは全く意識させない一貫したサウンド・プロダクションが施されています。 アコースティック・ギターの乾いた音色、情感あふれるピアノ、余裕のリズムセクション、シンプルなアレンジといった要素に支えられてリラックスして楽しめるシンガーソングライター作品に仕上がっています。 レーベル・メート Tom Dundee の曲と、同時代の SSW である Paul Siebel の曲が1曲ずつ収録されている以外は David Maloney のオリジナルです。
どの曲も遜色のない出来なのですが、印象的なのはオープニングを飾る「It Takes A Lifetime」のメロウでマイルドな味わいです。 1 曲目で充実感を感じると、安心してアルバムと対峙できるというお手本のようなケースです。 渋めのバラード「Melody Waters」、カントリー風のアップ「Without Words」と続いて、Paul Siebelの「Then Came The Children」となるのですが、この曲がまた素晴らしい曲です。 オリジナルは聴いたことがないのですが、ピアノとフルートが小鳥のさえずりのように絡み合う中間部の見事さはパーフェクトです。 アレンジの妙もあると思いますが、この曲のクオリティはアルバムの中でも群を抜いています。
続く A 面ラストの「The Only Tears」や B 面 2 曲目の「Josie And Me」もミディアムで似た嗜好の楽曲ですが、このあたりが David Maloney の作風の核にあるものだと思います。 アルバムタイトルにも繋がる題材の「Pumpkin Season」からしっとりしたバラード「Serenade」へ続くアルバムのラストもスムースで余裕を感じさせる流れとなっており、このアルバムのレベルの高さが十分に伝わってきます。 1981 年の西海岸で、エイティーズ・サウンドや AOR の影響を全く受けていないことも特筆すべき点でしょう。
こうした作風は David Maloney 自身の内面からあふれ出るものなのでしょう。 彼のことを勝手にサーファーではないかと想像したくなるような、ナチュラルなサウンドは、エコ全盛の現代にとてもマッチしたものだと思います。 例えば、 Jack Johnson のファンなどにお薦めしたくなるような気分です。 Reilly And Maloney 名義の公式サイトには、このアルバムのことも掲載されていましたが、残念なことに未だに CD 化はされていないようでした。
■David Maloney / The Harvest Is In■
Side-1
It Takes A Lifetime
Melody Waters
Without Words
Then Came The Children
The Only Tears
Side-2
Heart Of Rebel
Josie And Me
Rollin’ With The Punches
Pumpkin Season
Serenade
Produced by Buzz Richmond
David Maloney : acoustic guitar, lead vocals, harmony vocals
Ginny Reilly : harmony vocals (Josie And Me)
Tom Gorman : piano, organ
Roger Ferguson : lead acoustic guitar, mandolin
Chris Leighton : drums, tablas
Garrett Smith : bass
Michael Spiro : congas, temple blocks
Orville Johnson : dobro
Denny Goodhew : flutes
John Green, Rory Laughery, Chris Olsen, Jim Lamberson : background vocals (Rollin( With The Punches)
Leo Collignon : acoustic guitar (serenade)
Freckle Records 01903