■Paul Parrish / Song For A Young Girl■
タイトル「Song For A Young Girl」で、僕はすでにやられてしまいます。 こんな顔しているくせにね。 なんて言うと今日の主人公 Paul Parrish に怒られてしまいますね。
このアルバムは、1977 年メジャーの ABC Records から発売された彼の3作目。 これ以降のアルバムは確認されていませんので、ラストアルバムと考えていいでしょう。 Paul Parrish は、ピアノ系の SSW としてそれなりに知名度もあるのですが、なぜか一枚も CD になっていません。 今日は、久しぶりにこのアルバムを通して聴きましたので、ご紹介したいと思います。
このアルバムは、僕にとっては 1 曲目の「Rock’n Rollin’ Star」が全てでした。 過去形にしたのは訳があるのですが、それは追い追い、分かっていただけるとして、この「Rock’n Rollin’ Star」は、3 年に一度くらいは、妙に聴きたくなってレコードに針を落としてきました。 Let me be your rock’n rollin’ star と繰り返すサビの部分、そのメロディーとコーラス・アレンジメントが、僕のツボにはまっているのです。 なので、この曲だけを聴いてまたしまってしまうということが多かったのです。 その副作用のせいで、実はアルバムを通して聴くのがかなり久しぶりになってしまいました。 さきほど聴き終えたのですが、アルバム全体でのクオリティの高さは、かなりのものだということを、今さらですが実感した次第なのです。
主な曲をピックアップしてみましょう。 2 曲目の「Stormy Days」は、仰々しいメロディーとアレンジがちょっと当時の日本の歌謡曲のようです。 絶頂期の沢田研二に歌ってもらいたいような気分です。 「Ballerina」も可愛らしいイントロにピアノの弾き語り、急にインしてくるストリングスなど、なかなか見事な完成度です。
B面に入るとアミューズメント施設の BGM か、ミュージカル楽曲かと思ってしまうアレンジメントが見事な「Hoedown」で始まります。 このような楽曲は、他にはRandy Edelman くらいしか書かないのではと感じました。 ストリングスのほうも、Sid Sharp の熱気が伝わってくるかのようです。 ちなみに、Concert Master として彼の名前がクレジットされているアルバムは、一定のクオリティがあるといってもいいでしょう。 友情をテーマにした「That’s The way Of Friends」もミディアムな展開の好楽曲。 映画の挿入歌みたいな「White Pony」は、単調なメロディーを盛り上げるアレンジの力を感じさせます。 ラストのバラード「Song For A Young Girl」も、この手のピアノ系 SSW が好きな人にはたまらないものでしょう。 曲調は、David Pomeranz の 3 枚目と雰囲気がよく似ています。 このように Randy Edelman や David Pomeranz の名前を引き合いに出してコメントしてきましたが、このアルバムは、彼らのような 1970 年代後半のピアノ系 SSW を代表するミュージシャンと比べても、見劣りのしない内容だと思います。 アルバムを通じて聴くことのできる Paul Parrish のピアノの音色も、湧水のような透明度を保っています。
しかし、不幸なことにこのアルバムは思うようなセールスをあげることもなく、Paul Parrish は次の作品を残すことはありませんでした。 アルバムごとにレーベルが異なっていることもあってか、CD 化もされないまま放置されてしまっています。 せめて、この作品と前作「Songs」だけでも CD 化してほしいものです。 次回は、ワーナーから発表された前作「Songs」を取り上げる予定ですので、お楽しみに。
さて、最後に余談ですが、このアルバムには、プロモーションオンリーのピクチャー盤が存在しています。 こちらの写真も載せておきますが、僕の持っているピクチャー盤の音質は最悪でした。
■Paul Parrish / Song For A Young Girl■
Side-1
Rock’n Rollin’ Star
Stormy Days
Matthew And Cherokee
Ballerina
America (The Lady Of The Harbor)
Side-2
Hoedown
Foggy Highway
That’s The way Of Friends
White Pony
Song For A Young Girl
Produced by Louie Sheldon
Arranged by D’Arneill Pershing
Engineer : Joseph Bogan
All Songs Written by Paul Parrish
Musicians :
Ralph Humphrey : drums
David Hungate : bass
Paul Parish : piano
Louis Sheldon : electric & acoustic guitars and bass on ‘America’
Bill Cuomo : synthesizers & Rhodes
Sneaky Pete : steel guitar on ‘Foggy Highway’
Jim Seals : fiddle on ‘Hoedown’
Gene Estes : percussions
King Errison : congas
John Smith : bass on ‘Matthew And Cherokee’ and ‘Song For A Young Girl’
Sid Sharp : concert master
Michael Boddicker :moog
Background Vocals
‘America’ : Maxine Willard , Jukia Tillman , Oren Waters , Pat Henderson and Venetta Fields
‘Rock’n Rollin’ Star’ : Shirley Matthews , Clydie King , Rebecca Louis
ABC Records AA1031
タイトル「Song For A Young Girl」で、僕はすでにやられてしまいます。 こんな顔しているくせにね。 なんて言うと今日の主人公 Paul Parrish に怒られてしまいますね。
このアルバムは、1977 年メジャーの ABC Records から発売された彼の3作目。 これ以降のアルバムは確認されていませんので、ラストアルバムと考えていいでしょう。 Paul Parrish は、ピアノ系の SSW としてそれなりに知名度もあるのですが、なぜか一枚も CD になっていません。 今日は、久しぶりにこのアルバムを通して聴きましたので、ご紹介したいと思います。
このアルバムは、僕にとっては 1 曲目の「Rock’n Rollin’ Star」が全てでした。 過去形にしたのは訳があるのですが、それは追い追い、分かっていただけるとして、この「Rock’n Rollin’ Star」は、3 年に一度くらいは、妙に聴きたくなってレコードに針を落としてきました。 Let me be your rock’n rollin’ star と繰り返すサビの部分、そのメロディーとコーラス・アレンジメントが、僕のツボにはまっているのです。 なので、この曲だけを聴いてまたしまってしまうということが多かったのです。 その副作用のせいで、実はアルバムを通して聴くのがかなり久しぶりになってしまいました。 さきほど聴き終えたのですが、アルバム全体でのクオリティの高さは、かなりのものだということを、今さらですが実感した次第なのです。
主な曲をピックアップしてみましょう。 2 曲目の「Stormy Days」は、仰々しいメロディーとアレンジがちょっと当時の日本の歌謡曲のようです。 絶頂期の沢田研二に歌ってもらいたいような気分です。 「Ballerina」も可愛らしいイントロにピアノの弾き語り、急にインしてくるストリングスなど、なかなか見事な完成度です。
B面に入るとアミューズメント施設の BGM か、ミュージカル楽曲かと思ってしまうアレンジメントが見事な「Hoedown」で始まります。 このような楽曲は、他にはRandy Edelman くらいしか書かないのではと感じました。 ストリングスのほうも、Sid Sharp の熱気が伝わってくるかのようです。 ちなみに、Concert Master として彼の名前がクレジットされているアルバムは、一定のクオリティがあるといってもいいでしょう。 友情をテーマにした「That’s The way Of Friends」もミディアムな展開の好楽曲。 映画の挿入歌みたいな「White Pony」は、単調なメロディーを盛り上げるアレンジの力を感じさせます。 ラストのバラード「Song For A Young Girl」も、この手のピアノ系 SSW が好きな人にはたまらないものでしょう。 曲調は、David Pomeranz の 3 枚目と雰囲気がよく似ています。 このように Randy Edelman や David Pomeranz の名前を引き合いに出してコメントしてきましたが、このアルバムは、彼らのような 1970 年代後半のピアノ系 SSW を代表するミュージシャンと比べても、見劣りのしない内容だと思います。 アルバムを通じて聴くことのできる Paul Parrish のピアノの音色も、湧水のような透明度を保っています。
しかし、不幸なことにこのアルバムは思うようなセールスをあげることもなく、Paul Parrish は次の作品を残すことはありませんでした。 アルバムごとにレーベルが異なっていることもあってか、CD 化もされないまま放置されてしまっています。 せめて、この作品と前作「Songs」だけでも CD 化してほしいものです。 次回は、ワーナーから発表された前作「Songs」を取り上げる予定ですので、お楽しみに。
さて、最後に余談ですが、このアルバムには、プロモーションオンリーのピクチャー盤が存在しています。 こちらの写真も載せておきますが、僕の持っているピクチャー盤の音質は最悪でした。
■Paul Parrish / Song For A Young Girl■
Side-1
Rock’n Rollin’ Star
Stormy Days
Matthew And Cherokee
Ballerina
America (The Lady Of The Harbor)
Side-2
Hoedown
Foggy Highway
That’s The way Of Friends
White Pony
Song For A Young Girl
Produced by Louie Sheldon
Arranged by D’Arneill Pershing
Engineer : Joseph Bogan
All Songs Written by Paul Parrish
Musicians :
Ralph Humphrey : drums
David Hungate : bass
Paul Parish : piano
Louis Sheldon : electric & acoustic guitars and bass on ‘America’
Bill Cuomo : synthesizers & Rhodes
Sneaky Pete : steel guitar on ‘Foggy Highway’
Jim Seals : fiddle on ‘Hoedown’
Gene Estes : percussions
King Errison : congas
John Smith : bass on ‘Matthew And Cherokee’ and ‘Song For A Young Girl’
Sid Sharp : concert master
Michael Boddicker :moog
Background Vocals
‘America’ : Maxine Willard , Jukia Tillman , Oren Waters , Pat Henderson and Venetta Fields
‘Rock’n Rollin’ Star’ : Shirley Matthews , Clydie King , Rebecca Louis
ABC Records AA1031