■Mary Saxton / Mary Saxton■
1001 品番が連続したので、もう 1 枚続けましょう。 今日ご紹介するアルバムはカナダの女性ボーカリスト Mary Saxton が 1978年に Mustard というマイナーレーベルから発売したセルフタイトルのアルバムです。 品番は Mustard の M をとって、M-1001 というわかりやすさです。 ( 3月26日に掲載した Brice MacPherson も実は GSF-S-1001でした。 これも並べておけば 4 枚連続にできたのに。)
この女性シンガーのキャリアや経歴はまったく不明なのですが、この幽霊のようなジャケットはいただけませんね。 年齢も不詳ですが、40 歳くらいに見えてしまいます。
そんな Mary Saxton のアルバムですが、曲のほとんどが、プロデューサーの Karl Erikson と Norman E. Rooke によるものです。 Mary 本人は 2曲で競作し、ラストの 1曲だけが自身の書き下ろしです。 サウンドのほうは、かなり安定したオーソドックスな女性 SSW ものといってもよく、アレンジも派手さがないところに好感が持てます。 曲によって、ソプラノサックス・オーボエ・マンドリン・バンジョー・ピアニカなどの楽器が魅力的なイントロや間奏を奏でるところはセンスの良さを感じます。
ではアルバムのなかから主な曲をピックアップしてみましょう。 1曲目「Georgia Eyes」は、ちょっとけだるい曲なので先行き不安を感じさせます。 この曲はシングルカットされているのですが、ちょっと選曲センスがわかりません。 続く「I Want you」は、ちょっとソフトロック調の好ナンバー。 途中で入るハンドクラッピングはちょっといただけない感じです。 カントリー風味のワルツ「I’m A Woman (In Love With My Man)」はアルバムの中でも味わい深いナンバーで個人的には一番好きかもしれません。 B 面のほうでは、2 曲目の「Love For A Laugh」がベストだと思います。 そもそも Mary Saxton のボーカルは、声量や伸び、声質など、どれも標準的な域にあって、捨てがたい魅力があるというものではありません。 ですから、明るめの曲よりも、「Love For A Laugh」のように、おとなしめの楽曲にアコースティックな楽器がひっそりとサポートするというような曲のほうが似合います。 そういった意味では、「Love’s Desire」もエレピのみをバックにした佳作です。 ラスト前におくのは正解ですね。 どうしてもラストにしたかったのでは、と思う唯一の自身の作品「A Little Bit Of Love」は2分にも満たない小曲でした。
こうして聴いてみると、このアルバムは熱心な女性SSWのファンの方にはお勧めできるものですが、名盤というほどのこともないアルバムです。 ただ、マイナーレーベルの宿命でもある流通力の弱さのせいなのでしょうか、僕はこのアルバムを手にして以降、レコード店で売られているのをみかけたことがありません。 Mary Saxton についても、ネットで検索してみましたが経歴などをつかむことはできませんでした。
カナディアン・ロッキーの玄関口、エドモントンからリリースされた Mary Saxton。 ジャケット買いするにはちょっと勇気のいるアルバムでしたが、「品番買い」という側面からは見過ごす訳にはいかなかったのです。
■Mary Saxton / Mary Saxton■
Side-1
Georgia Eyes
I Want you
I’m A Woman (In Love With My Man)
Take A Chance
Lazy Old Soul *
Side-2
Hang Up Your Coat
Love For A Laugh
Jimmy Lee
Love’s Desire *
A Little Bit Of Love
Produced by Karl Erikson & Norman E. Rooke
Strings Arrangements by Gerry Dere
* Arranged by George Blondheim
Recorded at Damon Sound Studio , Edmonton , Alberta
Many Thanks to the Following Musicians and Singers :
Trevor Dunn , Doug Rusu , Gerry Dere , George Blondheim , Wallis Petruk , Norman Rooke , Tom Duran , P.J. Perry , Ian Berry , Moe Marshall , Susan Gilmour , Charlie Faulkner , David Sinclair , Bob Burghardt , Jim Vallance , Brandy graesser , Rob Trousdell , Marc Vasey , Rick Erikson , Nancy Nash , Barry Allen , Randy Broadhead
Mustard M-1001
1001 品番が連続したので、もう 1 枚続けましょう。 今日ご紹介するアルバムはカナダの女性ボーカリスト Mary Saxton が 1978年に Mustard というマイナーレーベルから発売したセルフタイトルのアルバムです。 品番は Mustard の M をとって、M-1001 というわかりやすさです。 ( 3月26日に掲載した Brice MacPherson も実は GSF-S-1001でした。 これも並べておけば 4 枚連続にできたのに。)
この女性シンガーのキャリアや経歴はまったく不明なのですが、この幽霊のようなジャケットはいただけませんね。 年齢も不詳ですが、40 歳くらいに見えてしまいます。
そんな Mary Saxton のアルバムですが、曲のほとんどが、プロデューサーの Karl Erikson と Norman E. Rooke によるものです。 Mary 本人は 2曲で競作し、ラストの 1曲だけが自身の書き下ろしです。 サウンドのほうは、かなり安定したオーソドックスな女性 SSW ものといってもよく、アレンジも派手さがないところに好感が持てます。 曲によって、ソプラノサックス・オーボエ・マンドリン・バンジョー・ピアニカなどの楽器が魅力的なイントロや間奏を奏でるところはセンスの良さを感じます。
ではアルバムのなかから主な曲をピックアップしてみましょう。 1曲目「Georgia Eyes」は、ちょっとけだるい曲なので先行き不安を感じさせます。 この曲はシングルカットされているのですが、ちょっと選曲センスがわかりません。 続く「I Want you」は、ちょっとソフトロック調の好ナンバー。 途中で入るハンドクラッピングはちょっといただけない感じです。 カントリー風味のワルツ「I’m A Woman (In Love With My Man)」はアルバムの中でも味わい深いナンバーで個人的には一番好きかもしれません。 B 面のほうでは、2 曲目の「Love For A Laugh」がベストだと思います。 そもそも Mary Saxton のボーカルは、声量や伸び、声質など、どれも標準的な域にあって、捨てがたい魅力があるというものではありません。 ですから、明るめの曲よりも、「Love For A Laugh」のように、おとなしめの楽曲にアコースティックな楽器がひっそりとサポートするというような曲のほうが似合います。 そういった意味では、「Love’s Desire」もエレピのみをバックにした佳作です。 ラスト前におくのは正解ですね。 どうしてもラストにしたかったのでは、と思う唯一の自身の作品「A Little Bit Of Love」は2分にも満たない小曲でした。
こうして聴いてみると、このアルバムは熱心な女性SSWのファンの方にはお勧めできるものですが、名盤というほどのこともないアルバムです。 ただ、マイナーレーベルの宿命でもある流通力の弱さのせいなのでしょうか、僕はこのアルバムを手にして以降、レコード店で売られているのをみかけたことがありません。 Mary Saxton についても、ネットで検索してみましたが経歴などをつかむことはできませんでした。
カナディアン・ロッキーの玄関口、エドモントンからリリースされた Mary Saxton。 ジャケット買いするにはちょっと勇気のいるアルバムでしたが、「品番買い」という側面からは見過ごす訳にはいかなかったのです。
■Mary Saxton / Mary Saxton■
Side-1
Georgia Eyes
I Want you
I’m A Woman (In Love With My Man)
Take A Chance
Lazy Old Soul *
Side-2
Hang Up Your Coat
Love For A Laugh
Jimmy Lee
Love’s Desire *
A Little Bit Of Love
Produced by Karl Erikson & Norman E. Rooke
Strings Arrangements by Gerry Dere
* Arranged by George Blondheim
Recorded at Damon Sound Studio , Edmonton , Alberta
Many Thanks to the Following Musicians and Singers :
Trevor Dunn , Doug Rusu , Gerry Dere , George Blondheim , Wallis Petruk , Norman Rooke , Tom Duran , P.J. Perry , Ian Berry , Moe Marshall , Susan Gilmour , Charlie Faulkner , David Sinclair , Bob Burghardt , Jim Vallance , Brandy graesser , Rob Trousdell , Marc Vasey , Rick Erikson , Nancy Nash , Barry Allen , Randy Broadhead
Mustard M-1001