■Bureman and O’Rourke / Somebody Give Me A Smile■
前回ご紹介したアルバムの品番は GDLP-1001 でしたが、今日のは SHA-1001 です。 そんなことどうでもいいように思いますが、実は自主制作レーベルかどうかをテキストデータのみで見分けるには品番は実に重要です。 このように 1001 という場合は、そのレーベルの最初の作品となっていることがほぼ確実なのです。 今日ご紹介するアルバムはそんな1枚、カンザス州の自主レーベル Happiness Records の1枚目にして、もしかして唯一のアルバムです。
前置きが長くなりましたが、Bureman and O’Rourke はハーモニーが美しい SSW コンビです。 このアルバムは、セカンドアルバムでファーストも存在するようです。 そちらは持っていないので機会があれば聴いてみたいものです。
このアルバム、僕の趣味に合った SSW 的なテイストよりも、カントリー・テイストが強いのかなという心配を抱かせました。 それは、1 曲目「86 Proof」を聴いたときに過ぎる気持ちでした。 タイトルから、バーボン・ウィスキーのことを歌ったと推測されるこの曲は、そんないきのいいカントリー・チューンです。 続く 2 曲目からはいい感じで一転し、アルバムの最初の山場に入ります。 「I’m Still Around」は薄くシンセサイザーが入るバラードで中々聴かせます。 「Tomorrow There’s A New Sun」もハーモニーの美しいミディアム、「Sunday Sallon」も Bureman のプレインだが明瞭なボーカルが光る佳作です。 ここまで聴いてきて、このアルバムへの心配は一気に吹き飛びます。 そして、バンジョーが鳴り響きくアップチューンの「Like A Train」で A 面は終了。
B面に入ると、ちょっとまったりしたリズムの上に、陽気なさびがゆったりと進む「Celebration」で始まります。 そして、タイトルだけで期待の高まる「Missouri Winter」は、シンセが描く風の音、二人のハーモニー、次いで始まるカントリー調のミディアムナンバーです。 Bureman and O’Rourke の典型的なサウンドとも言えるこの曲は、次第にバックが消え、ハーモニーだけ残り、最後に風の音だけになるというありきたりの展開で幕を閉じるのですが、その予定調和も許せてしまいます。 ピアノの音が初めて聴こえてくるところが新鮮な「Dreams Go By」に続き、ラストのアルバムタイトル曲「Somebody Give Me A Smile」が始まります。 この曲は、このアルバムの他の曲にも言えるのですが、メロディ展開がまるで、1970 年から 80 年代初頭の日本のニューミュージックのようなのです。 なんか聴いたことあるな、という感じの歌い出しからサビのリフレインに入るのですが、そのあたりの展開もいたってノーマルです。 そしてサビの繰り返しが、気持ちしつこく感じてしまうところも日本人好みなのです。
そんな Bureman and O’Rourke のアルバムですが、トータルのクオリティはかなり高いものだと思います。 その要因は、息の合ったふたりのハーモニー、ツボを押さえた楽曲、安定した演奏(ちょっとリズムセクションが弱いですけど)にあるかと思います。 ちょっと薄気味悪いジャケットと字体で損をしてしまっていますが、SSW ファンの方にはオススメできるアルバムだと思います。
しかし、この Happiness Records というレーベルの実態はどんなものだったのでしょうか? あまりにもストレートな名前にちょっと照れてしまいます。 そして、栄光の 1001 番の前に添えられた「SHA」の三文字。 何かの頭文字をとったものだと思うのですが、ジャケットのデータから確信を持って、この頭文字だと断定できる要素は見当たりませんでした。 ここだけが、このアルバムの唯一の気がかりなのです(笑)。
■Bureman and O’Rourke / Somebody Give Me A Smile■
Side-1
86 Proof
I’m Still Around
Tomorrow There’s A New Sun
Sunday Sallon
Like A Train
Side-2
Celebration
Missouri Winter
Dreams Go By
Somebody Give Me A Smile
Produced And Srranged by Allen Blasco
Bruce Bureman : Acoustic Guitar , Banjo , Lead Vocal
Tim O’Rourke : Acoustic Guitar , Lead Vocal
Mark Higbee : Drums , Percussion , Electric and Acoustic Piano
Bob Schad : Bass , Harmony Vocals
Allen Blasco : Electric And Acoustic Guitar , Harmonica , Keyboards , Bass , Percussion
Pete Jacobs : Drums on ‘Celebration’
Jim McGreevy : Banjo
Eric Bikales : Strings Synthesizer , Organ
Lynne Pillar : Steel Guitar
John Moseley : Synthesizer on ‘Missouri Winter’
Happiness Records SHA-1001
前回ご紹介したアルバムの品番は GDLP-1001 でしたが、今日のは SHA-1001 です。 そんなことどうでもいいように思いますが、実は自主制作レーベルかどうかをテキストデータのみで見分けるには品番は実に重要です。 このように 1001 という場合は、そのレーベルの最初の作品となっていることがほぼ確実なのです。 今日ご紹介するアルバムはそんな1枚、カンザス州の自主レーベル Happiness Records の1枚目にして、もしかして唯一のアルバムです。
前置きが長くなりましたが、Bureman and O’Rourke はハーモニーが美しい SSW コンビです。 このアルバムは、セカンドアルバムでファーストも存在するようです。 そちらは持っていないので機会があれば聴いてみたいものです。
このアルバム、僕の趣味に合った SSW 的なテイストよりも、カントリー・テイストが強いのかなという心配を抱かせました。 それは、1 曲目「86 Proof」を聴いたときに過ぎる気持ちでした。 タイトルから、バーボン・ウィスキーのことを歌ったと推測されるこの曲は、そんないきのいいカントリー・チューンです。 続く 2 曲目からはいい感じで一転し、アルバムの最初の山場に入ります。 「I’m Still Around」は薄くシンセサイザーが入るバラードで中々聴かせます。 「Tomorrow There’s A New Sun」もハーモニーの美しいミディアム、「Sunday Sallon」も Bureman のプレインだが明瞭なボーカルが光る佳作です。 ここまで聴いてきて、このアルバムへの心配は一気に吹き飛びます。 そして、バンジョーが鳴り響きくアップチューンの「Like A Train」で A 面は終了。
B面に入ると、ちょっとまったりしたリズムの上に、陽気なさびがゆったりと進む「Celebration」で始まります。 そして、タイトルだけで期待の高まる「Missouri Winter」は、シンセが描く風の音、二人のハーモニー、次いで始まるカントリー調のミディアムナンバーです。 Bureman and O’Rourke の典型的なサウンドとも言えるこの曲は、次第にバックが消え、ハーモニーだけ残り、最後に風の音だけになるというありきたりの展開で幕を閉じるのですが、その予定調和も許せてしまいます。 ピアノの音が初めて聴こえてくるところが新鮮な「Dreams Go By」に続き、ラストのアルバムタイトル曲「Somebody Give Me A Smile」が始まります。 この曲は、このアルバムの他の曲にも言えるのですが、メロディ展開がまるで、1970 年から 80 年代初頭の日本のニューミュージックのようなのです。 なんか聴いたことあるな、という感じの歌い出しからサビのリフレインに入るのですが、そのあたりの展開もいたってノーマルです。 そしてサビの繰り返しが、気持ちしつこく感じてしまうところも日本人好みなのです。
そんな Bureman and O’Rourke のアルバムですが、トータルのクオリティはかなり高いものだと思います。 その要因は、息の合ったふたりのハーモニー、ツボを押さえた楽曲、安定した演奏(ちょっとリズムセクションが弱いですけど)にあるかと思います。 ちょっと薄気味悪いジャケットと字体で損をしてしまっていますが、SSW ファンの方にはオススメできるアルバムだと思います。
しかし、この Happiness Records というレーベルの実態はどんなものだったのでしょうか? あまりにもストレートな名前にちょっと照れてしまいます。 そして、栄光の 1001 番の前に添えられた「SHA」の三文字。 何かの頭文字をとったものだと思うのですが、ジャケットのデータから確信を持って、この頭文字だと断定できる要素は見当たりませんでした。 ここだけが、このアルバムの唯一の気がかりなのです(笑)。
■Bureman and O’Rourke / Somebody Give Me A Smile■
Side-1
86 Proof
I’m Still Around
Tomorrow There’s A New Sun
Sunday Sallon
Like A Train
Side-2
Celebration
Missouri Winter
Dreams Go By
Somebody Give Me A Smile
Produced And Srranged by Allen Blasco
Bruce Bureman : Acoustic Guitar , Banjo , Lead Vocal
Tim O’Rourke : Acoustic Guitar , Lead Vocal
Mark Higbee : Drums , Percussion , Electric and Acoustic Piano
Bob Schad : Bass , Harmony Vocals
Allen Blasco : Electric And Acoustic Guitar , Harmonica , Keyboards , Bass , Percussion
Pete Jacobs : Drums on ‘Celebration’
Jim McGreevy : Banjo
Eric Bikales : Strings Synthesizer , Organ
Lynne Pillar : Steel Guitar
John Moseley : Synthesizer on ‘Missouri Winter’
Happiness Records SHA-1001