波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

「愛犬リック」の最期のシーンがフラッシュバック~突然たくさんの犬の散歩に出会って

2021-11-27 00:11:50 | 懐かしい思い出
東京では今年はまだ「木枯らし」が吹かないまま、もう残り1ヵ月で年末を迎えようとしています。
「木枯らし」は冬型の気圧配置になったことの証明で、東京では11月末までの期間限定の名称のよう・・・

東京で「木枯らし」が吹かなかったのは70年の観測史上たったの6回で、10年に1度の稀な年となりそうです。
朝晩はそれなりに寒くなってきたものの、早朝に散歩している人も例年に比べてまだまだ多いと感じます。

そして、先日の散歩途中、ほんの1分位の間に次から次へと犬の散歩に出会いました。数えると何と8組も・・・
「徒歩〇分」という不動産の広告表示の基準は「1分=80m」のため、10m間隔位で犬が歩いているのと同じ・・・

もしかして愛犬家の集まりでも・・・と思いましたが、「何歳?」「5歳です」と2組だけ挨拶を交わしていたものの、
それ以外は特に何の接点もなさそうな雰囲気・・・ということは、本当にたまたま一極集中の偶然な出会い・・・?

「なぜ?」「どういうこと?」と次々と現れる犬を見物していると、私の大好きな犬種である柴犬を見つけました。
そして、その瞬間にかれこれ30年前の出来事である愛犬「リック」の最期のシーンが突然フラッシュバック・・・

「リック」という犬は私の子供時代の2匹目の犬で、初代が死んで間もない高校生の時に知人から譲り受けました。
「リック」という名前は、当時好きだった「Jessie's Girl」という曲のリック・スプリングフィールドに因んで命名。

生後すぐのまだコロッとした赤ん坊で我が家に来て、ヨタヨタ歩きで餌の食べ方もぎこちなく本当に可愛かった。
そんな幼かった「リック」が同い年位にまで成長し、学校から帰ると散歩がてらによく一緒にジョギングしました。

犬種は柴犬とスピッツの雑種で、姿は柴犬ながら全身真っ白い色、クリっとした黒目で顔立ちはスピッツ寄り・・・
スピッツのようにキャンキャン吠えないものの、喜怒哀楽がはっきりして感情豊かな性格もスピッツ寄りでした。

高校卒業後に実家を出てしまったものの、家族の誰よりも「リック」に会いたくて毎年夏と冬は必ず帰省しました。
そんな「リック」との長年の遠距離恋愛も、リックの老衰と共にいよいよ終わりを迎えることになります。

お腹が膨れて腹水状態となりどんどん衰弱していきましたが、当時の犬の平均寿命を超えていましたので、
医師からは残念ながらもう老齢なので手術は無理でしょう・・・と言われていました。

もう寝たきり状態となり餌も食べられず、妹から「いつ死んでもおかしくないから早く帰ってきて」という緊急連絡。
そして、その直後の3連休の初日の朝に飛んで帰りました。

いつも私が帰省すると、その場でクルクル回る喜びのパフォーマンスをしてから飛びついて来るのですが、
その時はもうそんな元気はなく、ハアハアと横たわったまま久しぶりに会う私の顔をじっと見つめていました。

その日は、これまでの思い出に浸りつつ「リック」の写真を眺めながら私がずっと傍に付いていましたが、
それまで寝たきり状態だった「リック」が突然立ち上がり、最後の力を振り絞るように全身に力をみなぎらせました。

これが最期だと感じた私は大声で皆を呼び、家族4人で囲んだ瞬間にリックは泣き叫ぶ母の手の中に倒れこみ、
母の手に抱かれたまま旅立って行きました。

「リック」をバスタオルの上に寝かせて一晩一緒に寝て、翌日に近くのペット専用の墓地に納めに行きました。
あれからもう相当な月日が流れましたが、今でも決して忘れることの出来ない大事な光景の一つです。

そのことが忘れられずに他の犬を飼う気になれず、勝手に息子を「リック」の生まれ変わりだと思い込んでいます。
息子にとっては、犬の生まれ変わりだと思われるのは迷惑でしかないかも知れませんが・・・

2021年11月26日


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「アッピアの8度目の命日」~今年は20年前の結婚式用BGMに浸りながら・・・

2021-11-20 00:00:07 | アッピアの命日・法要
「ふみ」さん、初コメントをいただき有難うございました。
私の記事で本を読んでみようと思っていただけたのは嬉しいです。ぜひ瀬尾まいこワールドをお楽しみください。

今年も昨日の11月18日「アッピアの8度目の命日」が駅のイルミネーションの始まりを合図にやってきました。
もう8度目ともなるとごく普通の日なのですが、今回は懐かしい結婚式用BGMのCDに浸ることになりました。

在宅勤務の日は、一日中CDを取っ替え引っ替えBGMとして流しながら仕事をしています。その時の気分で・・・
在宅でも昼過ぎまではずっと電話しているため、実質BGMを楽しみながら仕事をするのはコーヒータイム以降・・・

昨日もコーヒータイムに何を聴こうかと考えていると、ふと20年前の結婚式で使った自作CDを思い出しました。
アッピアと考えに考えて作ったそのCDの曲目は次の通り・・・同世代の方には懐かしんでいただけるのでは・・・

1. 世紀を超えて/アディエマス (同名のNHKスペシャルのテーマ曲) ※式の始まり
2. 溢れる愛のなかでも/アンドレ・ギャニオン ※歓談1
3. 風笛/大島ミチルfeaturing宮本文昭 (朝ドラ「あすか」のテーマ曲) ※歓談2
4. JUST THE WAY YOU ARE(素顔のままで)/ビリー・ジョエル ※主役登場
5. ONLY ONE ROAD/セリーヌ・ディオン ※ケーキ入刀
6. エトピリカ/葉加瀬太郎 ※乾杯曲
7. HAVE YOU NEVER BEEN MELLOW(そよ風の誘惑)/オリビア・ニュートン・ジョン ※新婦退席
8. STAND BY ME/ベン・E・キング ※新郎退席
9. TO LOVE YOU MORE/セリーヌ・ディオン ※キャンドルサービス1
10.THE POWER OF LOVE/セリーヌ・ディオン ※キャンドルサービス2
11.エレクトリカルパレード/東京ディズニーランド ※姪っ子からと姪っ子へのプレゼントコーナー
12.YOUR SONG/エルトン・ジョン ※新婦手紙朗読
13.THE POWER OF THE DREAM/セリーヌ・ディオン ※花束贈呈
14.LET’S TALK ABOUT LOVE/セリーヌ・ディオン ※主催者退場
15.I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU(心の愛)/スティーヴィー・ワンダー ※お開き

洋楽好きだった二人の大好きな曲に、当時よく一緒に聴いていた「image」「feel」シリーズをミックスしたもの・・・
仕事のBGMとしてかけたつもりが、20年前の懐かし過ぎる思い出に浸りながら聴き入ってしまいました。

リラクシング3曲の心地良い旋律でいい感じに心がほぐされた後に、アッピアの大好きな洋楽ポップス曲と、
当時私がぞっこんだったセリーヌ・ディオンで各コーナーを盛り上げる、結婚式でしかあり得ない自己満足CD・・・

アッピア他界後に初めてかけたような気がしますが、改めて20年前に二人の共同作業で作ったこのCDは、
今で言う「二人のためのプレイリスト」で、これこそが二人の思い出の遺品・・・と思いながら存分に浸りました。

息子が小学生の時に遊びながら自己演出で吹き込んでいた甲高い声のカセットテープが数本ありますが、
それと共に改めてその存在に気付いたこのCD・・・これらが我が家の家宝なんだと思えた「8回目の命日」でした。

2021年11月19日


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瀬尾まいこ著「そして、バトンは渡された」を再読してまた涙~映画公開を機に・・・

2021-11-13 00:01:44 | 感動の出来事(読書)
読書の秋・・・
11月になっても日中は20℃前後の暖かい日が続いていて、秋というよりもこの季節感は春だなと感じていました。

そして、先日いつものコースを散歩していたらツバキの花を見つけました。えっ、ツバキって秋だったっけ・・・?
その話を会社でしたら同じことを思っている人がいて、ツバキは春先なのに勘違いしてもう咲き始めたようです。

植物も春と勘違いする程暖かい秋ですが、映画「そして、バトンは渡された」が2週間前に公開されたのを機に、
「ああ、また読みたい」と、2019年の本屋大賞受賞の瀬尾まいこさんの原作を引っ張り出して読み返しました。

本屋大賞受賞を機に読んだ当時も、涙と共に何とも言えない温かい気持ちになったことを覚えていますが、
今回もやっぱり温かい気持ちに包まれ、もう分かっているのにまた最後のくだりで泣くのを止められませんでした。

「困った。全然不幸ではないのだ。」から始まる物語の主人公は高校2年生のごく普通の女の子・・・
ごく普通でないのはその家庭環境なのですが、映画上映中のためこれ以上詳しくは書けないのが残念・・・

福山雅治主演で是枝裕和監督作品の「そして父になる」にテーマが似ていて「家族の在り方」を問う物語・・・
「そして父になる」は親からの視点で、「そして、バトンは渡された」は子からの視点でそれを描いている。

100人いれば100通りの家族、家庭があると言われるほど、家族の構成や在り方は様々・・・
アッピアに先立たれた我が家は男2人の家族ですが、私の実家は母親、妹、姪っ子の女3人の家族・・・

単身世帯や三世代に渡る大家族、居候や間借り、ホストファミリー、寮やシェアハウスのような共同生活など、
様々な形態の家族があるからこそ、そこに様々な物語がある。そして家族の構成は変化し続ける・・・

実家では当たり前のように4人家族の生活を送り、高校卒業後は一人暮らし、社会人になってからの同棲生活、
アッピアとの結婚生活、息子が生まれてからの3人家族の生活、そして今の生活、そしてこの先は・・・

キャリア形成のための有名な理論に心理学者クランボルツの提唱する「計画的偶発性理論」というのがあります。
ビジネスで成功した人の8割が、その成功のきっかけとなったのが予期せぬ偶然の出来事によるというもの・・・

元々なりたかった職業で夢を叶えている人もいますが、予期せぬ出来事や出会いにより成功した人の方が多い。
とは言えただ待っていても何も起きないし、大事なのは常に選択肢を広げ、偶然の出来事を意図的に作り出すこと。

よくノーベル賞を受賞した人からその発見や思いつきが、失敗したことや偶然がきっかけということが語られます。
興味のあることに向けて学習し行動し続けること、そして準備や努力を怠らないことで偶然の出来事が生まれる。

この物語の主人公も独特の家庭環境にあっても、それを厄介なことや困難なことと捉えず前向きに生きている。
全てはその人の考え方次第なんだけれども、周りがそれを不幸なことにしたがるし、バイアスをかけようとする。

「毎日弁当も夕食も作るなんて偉いね」「大変だね、よくやってるね」・・・アッピアを亡くしてから何度も言われた。
別に偉くも大変でもなく普通に生活しているだけなんだけど・・・と嬉しい気持ちの一方で何度思ったことか・・・

一般的ではない、普通ではないと思うと人は勝手に大変なことだと思いたがる。それは自分自身も含めて・・・
その人が前向きに生きていれば何の問題もなく、もしも困っているのであればそれを察知して手を差し伸べる。

・・・そういうことが大事なんだと、改めて感じた読書の秋でした。

2021年11月12日


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息子が18歳で初の「選挙投票」に参加~少し大人を感じた瞬間・・・

2021-11-06 00:28:31 | 息子の成長
選挙の秋・・・
この日曜日に衆議院選挙と同時に、私の地域では川崎市長選挙の投票も行われました。

現在18歳の息子にも生まれて初めての投票券が届き、親としては記念すべき初投票となるのかに興味津々・・・
私自身は当然のこととして投票に行きますが、息子がどうするかは本人が決めることなのでさり気なく確認・・・

☆「衆院選と市長選を同時に体験できるなんてなかなかないけど、選挙は行くの?」(希少価値を匂わす・・・)
★「俺は受験で忙しいし、あんまし興味ないから行かない」(息子は何につけ興味のあるなしがはっきりしている)
☆「そうか・・・気が向いたら学校帰りに期日前投票も行けるよ」(それとなく投票券と期日前の案内を渡しておく)

法律改正で選挙同伴可の子供が幼児から18歳未満までとなった5年前、一度息子を選挙に連れて行った。
親の選挙について行った記憶が、いつか政治の関心に結びつけばいいなという少し淡い期待感を持って・・・

因みに、私自身は選挙権を得た20歳の時は実家に住民票があり、物理的に行けない上にそもそも関心もゼロ・・・
選挙に行くようになったのは社会人になる時に住民票を移し、仕事をやり始めて政治に関心が向いてから・・・

18歳から選挙権と言ってもまだ高校生だし、そもそも政治に興味がなきゃ選挙になんて気持ちが向かないか・・・
そして、投票日前日の土曜日に学校から帰った息子がさらっと・・・

★「期日前投票行って来た。市長は〇〇さん、衆議院と比例代表は〇〇に入れた」(何と気が向いたらしい・・・)
☆「あ、そう・・・今回は行かないと思ってた」
★「俺の好きな〇〇が躍進しそうだったから・・・」(息子が興味を持つ政党はもう中学生の頃から一貫している)

そして、日曜の夜はその政党が大躍進したこともあり、勉強もそっちのけでネットで開票速報を楽しんでいました。
自分の選んだ政党がどうなるか当然気になり、続々と当選者がカウントされるのはゲーム感覚で楽しいもの・・・

まだ若い間はその程度で充分だし、ゲームのように投票結果を楽しむことで政治に関心を持つきっかけになる。
いい歳になった私も開票速報は見ていて飽きないし、数字が積みあがっていくのは何とも気持ちいい。

そして、選挙の度に新しい時代の風を感じることも出来るし、選挙で起きた風がまた新たな時代を創っていく。
そういう風って目には見えないけれど、確実に存在するし人間社会を動かして変化させていくことが興味深い・・・

もう30年近く前に、日本新党という風が日本中に突然吹いたことがありました。一瞬で過ぎ去りましたが・・・
当時まだ若かった私も、日本という国が新しく生まれ変わる感覚を肌で感じてワクワクしたことを覚えています。

時代が大きく変わりそうな時はワクワクするけれど、その期待感がガッカリ感に変わることも世の常・・・
それでも新しい風に吹かれたいし、何か新しいことが起こりそうという感覚を感じ取る気持ちは大事にしたい。

何か息子が「少し大人になったような気がした18の夜」でした。

2021年11月5日


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