波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

「『私たち』と『あなたたち』」そして「Z世代」~安井明彦さんの講演で心に残った言葉

2018-11-30 23:58:14 | 感動の出来事(講演)
アッピア夫です。

今年もとうとう残り1ヶ月・・・
今年は病気と共に自分の身体と向き合った1年となりましたが、まだまだこの状態のまま年を越しそうです。

今日は息子の学校で行われた安井明彦さんの講演会に参加して来ました。

安井明彦さんは、みずほ総合研究所の欧米調査部長をされている方で、
米国の政治経済の調査・分析の専門家として、マスコミでも良くお見かけする著名な方です。

講演のタイトルは「トランプ大統領から学ぶこと」・・・

予測不可能なトランプ大統領の言動や政策に世界中が振り回されている感がありますが、
そのトランプ大統領から学べることもあり、そこから時代の変化を読み解く・・・と言うものでした。

最後まで飽きることなく興味深く面白い話を聴けましたが、
その中でも特に心に残った言葉が・・・「『私たち』と『あなたたち』」そして「Z世代」

トランプ大統領の支持率は、過去4人の米国大統領の中でも突出して支持率が低いものの、
上がり下がりがほとんどなく40%前後で常に安定しているというのが大きな特徴・・・

その統計から見えるのが、トランプ大統領を支持する人と支持しない人が明確に分かれていると言うこと。
トランプ大統領支持(不支持)の「私たち」と不支持(支持)の「あなたたち」・・・

「人種のるつぼ」と言われ、多種多様な人種・価値観を許容し、世界の覇権国として君臨して来た米国
人種などに関係なく活力のある国で、多くの人が成功を実現してきた象徴が・・・「アメリカンドリーム」

今の高齢者世代が親であった時代に、子供が親の所得を超えた割合が収入に関係なく100%近かったのに対し、
アラフォー世代が親の現代の子供が親の所得を超えた割合は、低所得層でも70%、中堅層は何と50%以下・・・

私の世代は、映画・音楽・ファッションなど欧米のカルチャーや豊かさに憧れて育った世代ですが、
確かに今は「アメリカンドリーム」と言う言葉自体あまり聞かれなくなりました。

そして、米国繁栄の中心的存在であった白人層もついに人口の半分を下回ると共に混迷感が漂い始め、
「アメリカンドリーム」が本当の夢となってしまった今は、国内の様々な分野で分断が起きています。

また政治面だけではなく、これまで大らかに許容されて来た人種や宗教や価値観を含めて、
何かにつけて「『私たち』と『あなたたち』」・・・と区別する空気を感じるようになって来たようです。

そして、その米国の覇権に対抗する国として、「自由と民主主義」とは異なる価値観を持つ中国の台頭・・・
もう既にこの二大国の覇権争いの時代に突入したと言えそうです。

これまでの米国では、これからの社会や政治を変えうる存在として注目されて来たのが「ミレニアル世代」・・・

今の20歳代前半~30歳代後半ですが、その投票率の低さがトランプ大統領当選に影響したと言われるほど、
政治への関心が低い傾向が強いようです。

そうした中、銃規制の大規模な集会を全米各地でツアー開催し、銃規制の運動を盛り上げているのが、
まさに自分達が銃乱射の標的とされている全米の高校生・・・

10代で今はまだ選挙権すら持たないこの世代が、今現在の米国では「Z世代」と呼ばれ、
この世代の意識の高さがこれからの米国を変えうる存在と言われ、大いに期待されているようです。

「Z世代」は正に息子たちの世代ですが、この「Z世代」が社会人になる頃には、
日本でも海外旅行者や外国人労働者がもっと増え、超高齢化社会など時代は加速度的に変化しているはずです。

これからは何かと混迷を極める時代となりそうですが、それを担うℤ世代が活躍する時代が楽しみでもあります。
その頃はきっと自分もまだ仕事をしているんだろうな・・・

2018年11月30日


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今週は息子の「音楽ウィーク」でした~音楽がメインとなりつつある日常

2018-11-23 11:25:37 | 息子の成長
アッピア夫です。

前回のアッピアの命日のブログにはたくさんの方に訪れて頂き、有難うございます。
やはり「アッピアあってこそのこのブログだな」と、改めて思わされました。

さて、アッピアの命日も終わり、季節はすっかり冬に突入してしまいましたが、
今週は息子にっては音楽尽くしの「音楽ウィーク」となりました。

月曜日は、軽音で新しく発足した男子6人バンドの練習・・・
息子はキーボードとツインボーカルの担当で、全員揃っての初練習となりました。

火曜日は、こちらも軽音ながら従来の男女混合バンドでの新しいカバー曲の練習・・・
引き続きキーボードを担当し、レパートリーはこれで4曲目となります。

水曜日は、2ヶ月前からギターレッスンを受け始めたばかりの初心者で迎える初めての発表会・・・
息子にとっては大勢の前での慣れない発表で、緊張がMAXだったようです。

そして昨日は、学校の音楽の授業での発表会・・・
歌でも楽器演奏でも、単独でも、何人で組んでも、音楽の発表であれば何でもOKのようで、
息子は、男子3人組でコブクロの「蕾」を熱唱・・・

一人はピアノ演奏で、息子ともう一人とのハモりですが、息子は低い方の小淵パートを担当。
熱唱・・・と書きましたが、帰宅後に録画を見せて貰ったところ、
よく人前で良くこれだけ堂々と歌えたな・・・と感心する程の本気の歌唱でした。

盛り上がるサビでは、「泣かせに来たな・・・」と言う女子のつぶやきも聞こえましたが、
この曲は小淵君が亡くなった母親のことを思って書いた曲・・・

息子はそのことを知らずにこの曲を選んでいると思いますが、
アッピアの命日と近かったこともあり、何か運命めいたものを感じます。

ここ最近は、二つの発表会を控えていたこともあり、家では寝るまでギター、キーボード、歌と、
音楽漬けの毎日でした。

息子の元々の音楽好きは、軽音に入部したことをきっかけにどんどん進化し、
私が自己流でやっているギターの練習も「こうでしょ!」と簡単に真似されてしまう。

成長中の脳とそろそろ老化が始まろうかという脳の違いを見せつけられて愕然となるのですが、
これを受け止めざるを得ないのも親の宿命・・・

これまで息子に刺激を与えてきたつもりの自分が、今では息子の成長に刺激を受けつつありますが、
気持ちだけでも親の威厳を保たなければ・・・

その親の威厳も随分細くなり、そろそろプッツリと切れそうですが・・・

2018年11月23日


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「アッピアの5度目の命日」~セピア色に変色したプリクラ写真で感じる時の流れ

2018-11-16 22:45:03 | アッピアの命日・法要
アッピア夫です。

ここのところ日毎に朝晩の冷え込みが厳しくなり、着々と冬が近づいているのを感じますね。
今朝は、今シーズン初めてコートを着ました。

さて、二日後の11月18日には、早くも・・・アッピアの5度目の命日を迎えます。

去年の命日は、尿路結石発症直後の原因不明の背中と肋骨の痛みに苦しんでいましたが、
その後の、脊髄腫瘍判明、入院手術、自宅療養を経て仕事への復帰・・・

そして今年もまた、体調が万全ではない状態で命日を迎えようとしています。

まだ背中の手術跡には慢性的な鈍痛があり、仕事の疲れが溜まってくる夕方には痛みが強くなります。

また、左足の痺れもまだまだで、杖をつきながらの歩行も何かと無理をしているようで、
左足の股関節と右足首の痛みが慢性化していて、毎日の筋トレとストレッチで何とか持たせている状態・・・

去年の病気が判るまでの嫌な痛みとは性質が異なるとは言え、もう1年以上も様々な痛みと付き合っています。

ヤレヤレ・・・とは思うものの、癌の痛みと闘っていたアッピアに比べたら弱音を吐いてはいられない・・・
痛みとうまく付き合っていかなければ・・・そう思わされる毎日です。

先日の定期診察で、手術後初めて撮ったMRIでの背中の画像を見て、かなり衝撃を受けました。
背骨の一部分がゴソッと欠落していてそこだけ真っ黒・・・

頭では分かっていても、実際の画像を見せられるとやはりショックです。

また、腫瘍があった時の脊髄の画像も改めてゆっくりと見ましたが、
脊髄を通る神経が腫瘍に見事に通せんぼされ潰されていて・・・これじゃあ、脳からの指令を伝達できない訳だ・・・

11月18日は日曜日とは言え、息子は相変わらずバスケ部の自主練に参加し、私は用事があって出かけるので、
特に普段と変わらない休日となりそうです。

今年もアッピアが好きだったモンブランを買って息子と夜にでも食べるつもりですが、特別なことはそれ位・・・

ただ、5年の月日の流れを感じるのが、アッピアの遺影の前に置かれた結婚前のツーショットのプリクラ・・・
気づくとすっかり色褪せてセピア色に変色しています。

そのセピア色の写真を見ると少し物悲しさも感じるのですが、これが正に月日の流れ・・・

来年の七回忌には、私も少しは痛みや痺れから解放されていることを願いつつ、
心静かに命日を過ごしたいと思います。

2018年11月16日


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公開初日に「ボヘミアン・ラプソディ」を鑑賞~「クイーン」のメンバーになった気分で・・・

2018-11-09 23:37:35 | 感動の出来事(映画)
☆アッピア夫です。

せっかく秋晴れの天候が続いていたのに、今週はまたまた荒れた秋空となりました。
今回は「映画の秋」(・・・と言う言葉はあまり聞きませんので)、再び「音楽の秋」と言うことで・・・

今日は大好きなロックバンド「クイーン」を描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」の公開初日・・・
と言うことで、終業と同時に会社を飛び出して観て来ました。
(飛び出して・・・と言ってもまだ走ることも急ぎ足も出来ませんが・・・)

「クイーン」のボーカルで、若くしてエイズで他界した「フレディ・マーキュリー」の伝記映画ですが、
バンドの誕生から全盛期を経て、伝説となった1985年の「ライヴエイド」のコンサートまで、
「クイーン」と言う秀逸なバンドの独創性と盛衰の物語が丹念に描かれていました。

「クイーン」の音楽が好きな人にとっては必見の映画だと思います。

「クイーン」は、高学歴でインテリ集団のバンドとしても有名で、4人のメンバー全員が作詞・作曲をし、
それぞれヒット曲を残しているなどメンバー全員の音楽的才能も優れたバンドです。

その中でも「フレディ・マーキュリー」の音楽性と独創性は群を抜き、そして唯一無二の歌声と歌唱力、
更にライブパフォーマンスのかっこよさ・・・

当然のことながらバンドのボーカリストとしては、他には代えがたい存在で、
彼の死後、一流のボーカリストと組んで新生「クイーン」として何度かコンサートを行っていますが、
残念ながら本来の「クイーン」とは異なり、どうしても「トリビュートライブ」的な感じを受けてしまいます。

この映画は、企画が発表されてから様々な曲折があり、8年もの歳月を経て完成しましたが、
メンバー4人のキャストが素晴らしく、本当のメンバーが演じているのかと錯覚するくらい、
見事にハマっていました。

「フレディ・マーキュリー」と言うある意味変人でもある天才をどう活かしていくか・・・
彼に振り回される他のメンバーの悩みや葛藤も手に取るように分かり、
私は、完全に「クイーン」のメンバーの一人になった気分で、ドキドキワクワクしながら観ていました。

この映画のタイトルにもなっている「ボヘミアン・ラプソディ」は、
クイーンの数々ある大好きな曲の中でも一番好きな曲で、いつ聴いてもこの曲の世界に引きずり込まれます。

「ママ、たった今人を殺してきた」・・・とかなりエキセントリックな内容の歌詞ですが、
これだけメロディや曲調がどんどん変化していくのは、まるでクラシックやオペラの世界・・・

そして、その変化する展開が見事で、一つの物語としてすんなりと受け入れられます。
まるで小説を読むような感覚で聴けるこの曲は、音楽を超えた一つの芸術作品だと思います。

最後に、1985年の「ライヴエイド」でのコンサートでの何十万人と言う観客とステージの一体感・・・

この映画を観た後に、実際のこのコンサートでの「クイーン」のライブ映像を観ると、
感動が2倍になります。

広大なスタジオ全体を埋め尽くす観客が熱唱し、一体となって揺れ、うごめく光景の凄さ・・・
そして、その感動と共に多くの人が救われる・・・

「音楽には人を動かす力がある」・・・そう思える瞬間です。

2018年11月9日


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辻村深月著「島はぼくらと」~瀬戸内海に浮かぶ島で唯一の同級生4人の物語

2018-11-02 21:38:20 | 感動の出来事(読書)
☆アッピア夫です。

やっと青空が広がり、カラッとした秋らしい毎日が続いていますね。
明日の文化の日を挟む前後の2週間が「読書週間」・・・と言うことで今回は「読書の秋」の話

今、青春小説にハマっている私は、その後も何冊か読みましたが、
ちょうど今読み終わって爽やかな気分に浸っているのが、辻村深月著「島はぼくらと」・・・

以前コメントで紹介のあった「かがみの孤城」を買おうと、辻村深月さんの作品を物色している内に、
「高校卒業と同時に島を出ることになる男女4人の同級生の物語」と言う設定に惹かれるものがあり、
こちらを先に読み始めました。

「半分、青い。」の主人公の原点である同級生男女4人・・・と重なることにも触発されたかも知れません。

4人それぞれの視点で話が展開するため、感情移入の切り替えがしにくい箇所もあったりするのですが、
全体的には島の穏やかな空気感や風を感じることの出来る爽やかな読後感の青春物語でした。

島には、古くから代々住む人、外から来て住み着いた人、その村をまとめている人、
島の経済を支えている人、島の活性化のサポートをする人・・・実に様々な人がいます。

そう言った島に関わる人々が交差する人間関係に、高校生たちが絡んでいく話の展開が面白く、
最後までワクワクしながら読むことが出来ました。

島で暮らす人々は、本土とはフェリーで繋がっているとは言え、ある意味で独立した場所・・・
お互いに協力して生きていくことが当たり前で、大人も子供も関係なく人間関係がとにかく濃密・・・

そのような「島」と言う独特の場所から、毎日フェリーで本土の高校と行き来する4人が、
それぞれの個性と関係性を持ちながら、色々な人や出来事に接しながら成長していく物語・・・

そして、その島で同級生として一緒に育った4人は、大学に進学すると島を離れることになり、
必ずバラバラとなる別れが来る・・・

思春期特有の別れの感情は当然のことながら、4人だけの同級生となるともう兄弟みたいなもの・・・
その彼らが同級生としてどのような別れ方をするのか、ずっと興味を持って読んでいました。

青春期が随分昔となってしまった私にも、自分の青春時代を思い出す時があります。
半年に1回程度、中学時代に仲の良かった女子(・・・今は立派なおばさん)から電話があります。

話題は他愛なく、同窓会をいつ頃に考えているが参加できそうかや、同級生の話題などですが、
当時は勝ち気だった彼女がすっかり落ち着いた穏やかな口調になっていることに時の流れを感じます。

ずっと地元で暮らす彼女の話す言葉は昔のままで、私もすっかり昔の言葉に戻ります。
田舎言葉で話すからこそ躊躇なく当時に戻れるし、何とも言えないノスタルジックな気持ちが湧いてきます。

自分が子供時代を過ごした場所は、自分にとっては原点である特別な場所・・・
そう言った気持ちを思い起こしながら、私の青春小説巡りはまだまだ続きそうです。

古里を思い出す時、不思議と頭の中では「Stand By Me」が流れます。
そして、今初心者に戻ってギターを練習中の私は、その曲を色々なアレンジで楽しんでいます。

2018年11月2日


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