我が家へ”命のみず”を勧めて下さった方の奥さまが入院されたので、会社の人と早めに仕事を終え、
夫が見舞いに行くと言う。 私や次女も誘ってくれて一緒に奈良の香芝市の病院へ。
10日前、夜中に階段から落ち大腿骨骨折で救急車で入院し手術されたそうである。
救急でたまたま運ばれたのが、奥さまの妹さんが働いておられる病院で驚かれたようだ。
人に優しいお人柄が、このように引き寄せるものがあるのだろうなあ。
間もなく抜糸でらしいが、いつもお元気な奥さまがベッドに横たわっていると小さくなられた気さえする。
ご主人が毎日通われているが、女手のない日々はご不自由だろうなぁ。
30分足らずのお見舞いだったが、最初間違って夫に着いて行ったのは循環器系の病棟。
廊下を戻りながら、左右の開いた部屋から見えたかなり老いた方たち・・身体が硬直しそうだった。
いつかいつか誰もがこんな時期を迎えるのだけれど・・元気で長生きしてくれているお互いの母親を思う、
寝込まないように気をつけて下さり幸せである。
母が言う、それは”子孝行”の為に自分で健康管理しているのだと。
橿原に会社の倉庫があるので商品をとりに寄った。
行く道すがら焼けた西の空がきれいなので、走る車から撮った一枚。
夫はその山を見て「タイムリーや、朝刊に二上山のこと載っていたがあれがそうなんやで」
その説明をしようとするが、新聞で読んだ文章がなかなか出てこないようだ。 (そんなもの、老化)
よほど朝見たので、嬉しかったのかして「二上山、二上山」といつまでも言う。
8月の頃より、1時間は早く日暮れるように思う。
倉庫のそばは線路、通過した列車を撮り損ねたが、街中にいる自分の住むところの景色とは違う、
そんな何かに感動さえ感じながら、百日草を入れて」パシャ。(暗い!)
帰り、なつめはハイテンション、ずっと歌を歌っている。 しかし・・奈良路は・・田畑の中。
とても涼しいので車の窓を開けて走るが、なつめの声がかき消されそうなほど、予想外、
鈴虫ならまだ風情があるが、なんとこおろぎの大合唱なのである! わ~すご~い!
あ・・これだ。 帰り際に薄暗がりで夫が持ち帰った花、夏を惜しむように咲いた小さなひまわりの花
その一輪が今我が家の花瓶に。 こんなことが夫の思いやりの心、高価な花束もかなわない花一輪。
あ・・!「二上山、新聞で帰って見てみ」夫が言ったのに、まだ見ていないと言うか、新聞まだあるかな。
後で反省、あまり二上山に興味を示さなかった私、老いていく夫婦としての心がけ足りなかった、
せっかくの夫の喜び、もっとちゃんと話しにのって聞いてあげれば良かった。
温かい夫、冷たい私。
11日記