貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

藤原三代の栄耀!

2021-12-09 15:40:52 | 日記
令和3年12月9日(木)
 平泉に到着。
 いきなり緻密な文章となる。
 この文章、割合に優しい。
 原文の次に括弧書きで解説を!
「三代(藤原清衡・基衡・秀衡の三代)の栄耀(えよう)
一睡のうちにして(一炊の夢のようだ)、
大門の跡は一里こなたにあり。
 秀衡が跡は田野になりて、
金鶏山(金の鶏を頂上に埋めた人工の山)のみ
形を残す。
 まづ、高館(義経の旧居跡の丘)に登れば、
北上川南部(南部領)より流るる大河なり。
 衣川は和泉が城をめぐりて、
高館のもとにて大河に落ち入る。
 秀衡らが旧跡は
、衣が関を隔てて、南部口をさし固め、
蝦夷を防ぐと見えたり。
 さても、義臣(弁慶や兼房らを指す。
兼房は白髪で奮戦して死ぬ)
すぐってこの城にこもり、
功名一時の草むらとなる。
『国破れて山河あり。
城春にして、草青みたり』
(杜甫の「春望」の詩)と、
笠うち敷きて(路傍で休息するときの慣用ことば)、
時のうつるまで泪を落としはべりぬ。
夏草や 
   兵どもが 
       夢の跡
卯の花に 
   兼房見ゆる 
       白髪かな 
            曽良
(卯の花のように、髪の白い兼房は
奮戦して花に飾られた、
と曽良は詠んだ。)」