貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

岐阜市十八楼①十八楼の命名者は芭蕉!

2024-03-31 10:13:36 | 日記
岐阜市十八楼①
岐阜市:  十 八 楼            
 『十八楼の記』

「美濃の国ながら川に望みて
水楼あり、あるじを加島氏と云ふ、
伊奈波山後にたかく、
乱山西にかさなりてちかゝらず、
また遠からず、
田中の寺は杉の一村にかくれ、
岸にそふ民家は竹のかこみの
緑も深し、さらし布所々に引き 
はへて、右に渡し船うかぶ、
里人の往かひしげく、
魚村軒をならべて網を引き、
釣をたるゝおの がさまざまも、
たゞ此楼をもてなすに似たり、
暮がたき夏の日もわするゝばかり、
入日の影も月にかはりて、
波にむすばるゝかがり火のかげ
もやゝちかうなりて、 
高欄のもとに鵜飼するなど、
誠にめざましき見物なりけらし、
かの瀟湘の八のながめ、 
西湖の十のさかひも、
涼風一味のうちにおもひこめたり、
若し此楼に名をいはんとならば、
十八楼ともいはまほしや
このあたり 
  目に見ゆるものは 
     皆涼し  
         はせを
貞享五仲夏 」

 その口語訳。 
(十八楼女将 伊藤泰子訳)
「美濃の国(岐阜)の長良川に面して、
川がよく眺められる様になっている
高殿のがある。 
 ここの主を賀嶋氏と云う。
金華山が高く聳えており、
低い山や高い山が西の方に重なり
合って、近くでも、遠くでもない距離
に見える。
 田畑の中にある寺は、
杉木立の中にある村にあり、
隠れてよく見えない。
  岸に沿って建つ民家は、
竹の塀の緑も青々としている。
白く晒した布が所々に引き伸ば
してある。
 右岸には渡し船が浮かんでおり、
そこら辺りに住む人の往来が
激しい。
 漁村が沢山あり、
漁師が魚捕りの網を曳いたり、
釣をたらして漁をしている。
 そのような人々が忙しく
それぞれ働いている光景も、
私のお邪魔している水楼
(川に面して建てられている
高い建物)でも同じで、
皆が忙しく働いていて、
私をもてなしてくれている。  
 やがて日が暮れてゆき、
夏の日が長いのも忘れる位に
日が沈むと、すぐに月が出て、 
夕日の影が川面の波に写っている。
 鵜飼の篝火が近くに見えてきて、
私のいる高い建物の下で
鵜飼をすると云う、
本当に珍しい見物ができたこと
である。

 かの有名な中国の瀟湘八つの
景色と、西湖の十の地も、
すがすがしいこの景色の中に
あるように思われる。  
 私のいるこの建物に名前を付
けるなら、十八楼とでも
本当にいいたい事だなあ。
このあたり 
  目に見ゆるものは 
     皆涼し  
         はせを
  この水楼からの景色は
野も川も森も村々も遠い山も
総てがすがすがしいことよ。」
~つづく。


岐阜市鵜飼乗り場から芭蕉立像と芭蕉句二首!

2024-03-30 10:23:02 | 日記
令和6年3月30日(土)
岐阜市鵜飼乗り場から

 一夜の悲恋。
 長良川にはぴったし!?
 そんなことを思いつつ、
 十八楼の前の駐車場に到着。
 芭蕉の白き立像が
ひときわ輝いている。

 早速ホテルに入り、
受付の方に、
「芭蕉の句碑等撮影。」
の許可をいただき、
前回よりは丁寧に観る。

 ロビーのガラス越しから
中庭にある句碑を撮影。
<芭蕉句碑>

 見事の松の中にある
芭蕉の句は、
「このあたり 
  めにみゆるもの 
     皆涼し」
 柱には、短冊句。       
「おもしろうて 
   やがて悲しき 
      鵜舟哉」
<短冊句>

 やはり芭蕉の感性! 
 慈悲の心? 
 何かの含みもあるのか?



岐阜市: 鵜飼乗り場 灯台と長良川艶歌碑

2024-03-29 10:24:01 | 日記
令和6年3月29日(金)
岐阜市:  鵜飼乗り場            
 ○○会の研修の宿泊先が
この鵜飼乗り場の下の方のホテル
だったか。
 宿泊だけだったので、
夕食と宴会。
 鵜飼を見たかったなあという
当時の思いが蘇る。
 鵜飼乗り場は、壮観!
<鵜飼乗り場>
 
 鵜飼乗り場の木製の灯台かな?

 その前に、
五木ひろしの唄「長良川艶歌」の
記念碑がある。
 12年間ベストテン一位を
勝ち取っていた唄だそう。
 今じゃそんなに息の長い曲は
皆無に等しい?
 石本美由紀作詞。
「水に煌めく 
  かがり火は 
    誰に想いを 
      燃やすやら…」
  出だしがよい。
「夜明けの風が泣き」
「朝が白き長良川」
という一夜の悲恋。

 長良川にはぴったし!?
~つづく。


岐阜市岐阜公園⑤お城時計と自由は不自由の中に!

2024-03-28 10:32:38 | 日記
令和6年3月28日(木)
 今朝は曇天、寒さもやや戻り!
岐阜市岐阜公園⑤
 お城の受付の方に御礼を言い、
「天守閣入口前」に出る。
大時計がある。 
<お城時計の説明>

 大名時計・和時計ともいう。
 西洋の機械時計が
日本に入ったのは、
フランシスコ・ザビエルが
周防国(現在の山口県)の
大内氏に献上したのが最初。
 当時の時計は壁掛け式で、
操作も複雑。 
 このため、
日本の時計師は工夫と改良を重ね、
日本独自の十二支を目盛り
とする「櫓時計」を造りあげる。
 その精密さは世界一である。
 岐阜城では、
お城時計と称された江戸時代前期の
大型櫓時計を天守閣内に
所蔵・展示している。
 金華山を少し下ると、
金華山御嶽神社がある。
<御嶽神社祠>

 御礼の参拝!
 立派な句碑も見つけるが、
誰の句碑か不明。

 ロープウェイで金華山を下りる。
 そこで働く女性に、
「工事中の三重の塔へ行くには?」
と聞くと、「裏の出口から」。 
 裏の出口へ行くと、
工事中の塀が立ち、
行けそうな通路もない。
 もう一方に聞くと、
「山道ですが、小径を上がると、
すぐ右に。」という案内。
 平成28年に登った
「瞑想の小径」へ行く。
 行けども行けども、
三重の塔への道案内はなし。

 結局三重の塔の下にあるという
芭蕉句碑は諦め、
ロープウェイの下まで
自転車を取りに戻る。                                        板垣退助氏の
「板垣死すとも自由は死せず」
と名言を残し、
暗殺された場所を参拝!
<板垣退助立像>



岐阜公園④岐阜城~天守閣で四方位の景色を満喫そして大時計へ!

2024-03-27 10:51:03 | 日記
令和6年3月27日(水)
 五日ぶりの晴天、やっと
本格的な春を迎え、さくらも
芽吹いてきそう・・・!
岐阜公園④岐阜城~
  現在の城は昭和31年7月、
岐阜城再建期成同盟によって
復興されたもの。
 城内は史料展示室、
楼上は展望台として多くの人に
親しまれている。 
 また、
金華山一帯は平成23年(2011)に
「岐阜城跡」として国史跡に
指定されている。
 70歳以上は無料。
 岐阜城は現在築城されている城郭
のうちでは、有数の高さ
(標高329メートル)にある。      
 最上階からは、
眼下に鵜飼で有名な清流長良川が
市内を貫流。
<長良川など見事な景色>

 東には恵那山、木曽御岳山が
雄大な姿を見せ、
北には乗鞍、日本アルプスが
連なっている。
<天守閣からの眺望>

 また、西には伊吹、養老、鈴鹿の
山系が連なり、
南には濃尾の大平野が豊かに開ける。  
 木曽の流れが悠然と伊勢湾に
注いでいる様を一望におさめる。                  
 四方八方絶景!!!  
 お城の受付の方に御礼を言い、
「天守閣入口前」に出る。
 大時計がある。

~つづく。