貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

蚤取り、虱とり!

2021-12-12 14:34:47 | 日記
令和3年12月12日(日)
蚤(のみ)虱(しらみ) 
  馬も尿する 
       枕もと
 この辺りの家では、
母屋の中に馬屋があるので、
凡そ風雅に関係のない有様だ。
 辺土の苦しい旅の実感として
あえて詠んだ句である。
 それにしても、今の日本人ならば、
よほど高齢の人でなければ、
蚤も虱も知らないであろう。
 戦争中に少年兵だった師匠は、
演習という模擬戦争で、
豊橋の演習場に泊まった時、
蚤の大群に襲われた経験があるそうだ。
 私は家で蚤に食われ、蒲団や畳の上を
しばらくじっと見つめ、ぴょんぴょん跳ねる
蚤を見付け、親指と親指の爪で挟むと、
「プッチン!」と小さいがいい音がし、
同時に快感を感じたことを覚えている。
 蚤は2、3ミリの昆虫で、
刺されると猛烈に痒い。
 ぴょんぴょん飛んで素早く逃げてしまうだ。
 虱も昆虫だが、
緞帳で髪の毛の中に好んで潜むのが多い。
 やはり血を吸う。
 しかし、捕まえて人間の皮膚から
離すと死んでしまう。
 そこで、髪の毛を洗い、
一匹ずつ捕まえていくと、
虱とりができる。