貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

軽みのある道行

2021-12-16 16:17:00 | 日記
令和3年12月16日(木)
 そして、家の主の親切が
ぼろ屋に加わる。
 「この先、出羽の国に入る。
大山で路が歩きにくいから
案内人を雇ったらいい」と、彼が言ったので、
屈強の若者を雇った。
 反りのある脇差しを腰に差して、
樫の杖をつき、
芭蕉らの先頭を歩く。
 強盗など出たらどうしようと思いながら、
若者の後について行く。
一転、強盗を畏れる都会人丸出しの
気持ちの変化だ。
 芭蕉らの軽みのある道行が面白い。
 私はこのほそ道を軽で登った。
 車が来ないようにと祈りつつ、
少し広い道に出たときの安堵感は
他では感じることのできないものだった。
 結局この峠を下っても、誰にも会わず。
 昔の道を歴史の道として歩けるように
してあるが、やはり都会人でなくても
恐怖を感じるところ。