令和3年12月16日(木)
そして、家の主の親切が
ぼろ屋に加わる。
「この先、出羽の国に入る。
大山で路が歩きにくいから
案内人を雇ったらいい」と、彼が言ったので、
屈強の若者を雇った。
反りのある脇差しを腰に差して、
樫の杖をつき、
芭蕉らの先頭を歩く。
強盗など出たらどうしようと思いながら、
若者の後について行く。
一転、強盗を畏れる都会人丸出しの
気持ちの変化だ。
芭蕉らの軽みのある道行が面白い。
芭蕉らの軽みのある道行が面白い。
私はこのほそ道を軽で登った。
車が来ないようにと祈りつつ、
少し広い道に出たときの安堵感は
他では感じることのできないものだった。
結局この峠を下っても、誰にも会わず。
昔の道を歴史の道として歩けるように
してあるが、やはり都会人でなくても
恐怖を感じるところ。