蜘蛛の鳴き声は?
令和3年6月30日(水)
今朝は、入院前のPCR検査を
受けに行った。
鼻の右の奥の方に突っ込まれ採取。
ちょっと痛くツンとした。
あっという間の出来事!
今日は、蜘蛛の句。
蜘何と
音(ね)をなにと鳴
秋の風
蜘蛛よ、この秋風の中、どんな声で
何と鳴くのか、
の意。
延宝八年以前(1680)作。
『枕草子』43段に、蓑虫が秋風に
「よちよちよとはかなげになく」
とあるのを踏まえ、蓑虫と同じく
本来は鳴かない蜘蛛に鳴き声を
尋ねたもの。
◎ 秋といえば虫の鳴き声だ。
秋風の寂しさを盛んに鳴き立てる虫
にもとめず、
かえって鳴かないで沈黙を守る蜘蛛に
求めた。
こういうのを逆転の感覚とでも
呼ぶのだろうか。
作句の平凡な感覚を、
非凡な感覚でひっくり返している。
これも、芭蕉、若き日の特異作だ。