ジェームズ・マンゴールド監督の'13年作品『ウルヴァリン:SAMURAI』をWOWOWシネマで見ました。原爆に襲われた長崎で日本人将校・矢志田の命を助け、後に不死身となる肉体改造を施され、ウルヴァリンとなったローガンが、病気のため余命いくばくもなくなった矢志田に呼ばれ、東京に行き、矢志田の孫娘マリコを守ってくれと頼まれます。マリコの父シンゲン(真田広之)は、矢志田の死後3日経つと開封される矢志田の遺書が、矢志田の持つ巨大企業の後継をマリコに指名していることを知り、政界のホープとされるモリ・ノブローと婚約させようと思っていたマリコを消しにかかります。マリコを奪おうとするシンゲンの手下、そしてヤクザから、ローガンはマリコを守りますが、最後には、代々矢志田家を守ってきた忍者集団にマリコを奪われてしまいます。忍者集団はミュータントの女に操られ、またそのミュータントの女は矢志田を不死にする研究を進めていて、シルバーの鎧に包まれた矢志田はローガンから不死のエッセンスを取り込もうと、ローガンに襲いかかりますが、最後はローガンが勝つという物語で、現代の日本の室内での赤みがかった画面や、新幹線の屋根の上でのローガンとヤクザとの戦いが印象的でした。
また、デヴィッド・クロネンバーグ監督・共同製作・共同脚本の'88年作品『戦慄の絆』もスカパーのイマジカBSで再見しました。幼い頃から性的なものに興味を持っていた一卵生双生児の兄弟は、成長して優秀な産婦人科医(ジェレミー・アイアンズ2役)になります。ある日、子宮の入り口が三つある女優(ジュヌビエーヴ・ビジョルド)を共有したことがきっかけで、弟が薬物依存になり、やがて兄弟ともにお互いが結合双生児である幻想に悩まされるようになり、最後には結合双生児を分離するという理由で弟が兄を解剖してしまうという物語で、内臓のイメージと手術器具の金属のイメージが並んで提示される、何ともグロテスクな映画でした。
また、チャールズ・チャップリン監督・脚本の'40年作品『チャップリンの独裁者』もスカパーのイマジカBSで再見しました。第一次世界大戦でケガした将校を飛行機で助けた後、不時着したショックで記憶喪失に陥ったユダヤ人の床屋(チャップリン)が、ユダヤ人の排斥を訴える独裁者(チャップリンの二役)と入れ違い、民主主義の勝利と独裁の敗北を最後に演説し、絶望していたユダヤ人の娘(ポーレット・ゴダード)に希望を与えるという物語で、『モダン・タイムス』で歌い踊った時の、婦人を表すパントマイムを再び演じていたり、耳をひねると口から水を勢いよく吐くというジャグを演じていたりして、過去の自分の芸をいくつか見せていたことや、ユダヤ人の床屋と独裁者が入れ替わるのは最後の最後であることや、ムッソリーニを思わせる人物がかなりのシーンに登場していたことや、ニュース風のナレーションが随所で入れられていたことなどを、全く忘れていました。
また、マキノ雅弘監督の'68年作品『日本侠客伝・絶縁状』もスカパーの東映チャンネルで見ました。暴力団追放の世論の中、常習とばくの罪で会長が逮捕された後、ばくちだけで自分の組を食わせていこうとし、やがて自分の組を解散し、土建業を始める男を高倉健、同じく会長の逮捕後、高利貸しで自分の組を暴力団化していく組長を渡辺文雄、その後ろ楯を遠藤辰雄、高倉健の妻を松尾嘉代、その兄で高倉健を応援したことで渡辺文雄に殺されてしまうクラブのオーナーである組長を菅原謙二、高倉健の子分で、高倉健が組を解散させた後、寿司屋に転身し、おでん屋の娘と結婚するも、結婚式の前日に渡辺文雄の送った刺客に殺されてしまう関西人を藤山寛美、やはり高倉健の子分で、高倉健が組を解散させた後、高倉健とともに土建業を手伝う男を待田京介、藤山寛美の子分を小島慶四郎が演じ、高倉健は「任侠」と書かれた額が飾られた部屋で、居合い抜きをして、かろうじて任侠道の心を守っているといった感じで、時代も昭和の戦後の高度成長時代と思われ、最後の斬り込みも自動車で向かい、普段の高倉健の多くや最後の斬り込みの敵も背広姿で、男女の濡れ場も水際にセッティングされず、シリーズのこれまでの作品とは多くの点で異なる作品でしたが、松尾嘉代の演技にマキノ監督の演出が感じられました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
また、デヴィッド・クロネンバーグ監督・共同製作・共同脚本の'88年作品『戦慄の絆』もスカパーのイマジカBSで再見しました。幼い頃から性的なものに興味を持っていた一卵生双生児の兄弟は、成長して優秀な産婦人科医(ジェレミー・アイアンズ2役)になります。ある日、子宮の入り口が三つある女優(ジュヌビエーヴ・ビジョルド)を共有したことがきっかけで、弟が薬物依存になり、やがて兄弟ともにお互いが結合双生児である幻想に悩まされるようになり、最後には結合双生児を分離するという理由で弟が兄を解剖してしまうという物語で、内臓のイメージと手術器具の金属のイメージが並んで提示される、何ともグロテスクな映画でした。
また、チャールズ・チャップリン監督・脚本の'40年作品『チャップリンの独裁者』もスカパーのイマジカBSで再見しました。第一次世界大戦でケガした将校を飛行機で助けた後、不時着したショックで記憶喪失に陥ったユダヤ人の床屋(チャップリン)が、ユダヤ人の排斥を訴える独裁者(チャップリンの二役)と入れ違い、民主主義の勝利と独裁の敗北を最後に演説し、絶望していたユダヤ人の娘(ポーレット・ゴダード)に希望を与えるという物語で、『モダン・タイムス』で歌い踊った時の、婦人を表すパントマイムを再び演じていたり、耳をひねると口から水を勢いよく吐くというジャグを演じていたりして、過去の自分の芸をいくつか見せていたことや、ユダヤ人の床屋と独裁者が入れ替わるのは最後の最後であることや、ムッソリーニを思わせる人物がかなりのシーンに登場していたことや、ニュース風のナレーションが随所で入れられていたことなどを、全く忘れていました。
また、マキノ雅弘監督の'68年作品『日本侠客伝・絶縁状』もスカパーの東映チャンネルで見ました。暴力団追放の世論の中、常習とばくの罪で会長が逮捕された後、ばくちだけで自分の組を食わせていこうとし、やがて自分の組を解散し、土建業を始める男を高倉健、同じく会長の逮捕後、高利貸しで自分の組を暴力団化していく組長を渡辺文雄、その後ろ楯を遠藤辰雄、高倉健の妻を松尾嘉代、その兄で高倉健を応援したことで渡辺文雄に殺されてしまうクラブのオーナーである組長を菅原謙二、高倉健の子分で、高倉健が組を解散させた後、寿司屋に転身し、おでん屋の娘と結婚するも、結婚式の前日に渡辺文雄の送った刺客に殺されてしまう関西人を藤山寛美、やはり高倉健の子分で、高倉健が組を解散させた後、高倉健とともに土建業を手伝う男を待田京介、藤山寛美の子分を小島慶四郎が演じ、高倉健は「任侠」と書かれた額が飾られた部屋で、居合い抜きをして、かろうじて任侠道の心を守っているといった感じで、時代も昭和の戦後の高度成長時代と思われ、最後の斬り込みも自動車で向かい、普段の高倉健の多くや最後の斬り込みの敵も背広姿で、男女の濡れ場も水際にセッティングされず、シリーズのこれまでの作品とは多くの点で異なる作品でしたが、松尾嘉代の演技にマキノ監督の演出が感じられました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)