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アーウィン・ウィンクラー監督『海辺の家』

2011-02-09 08:37:00 | ノンジャンル
 スカパーの洋画★シネフィル・イマジカで、アーウィン・ウィンクラー監督・共同製作の'01年作品『海辺の家』を見ました。
 建築士のジョージは、CGを新たに学ぶことを上司に言われ、頭にきて、それまで自分が作ってきた建築物のモデルを叩き壊し、会社をクビになると、会社を出たところで昏倒します。気がついた彼は、ガンで余命4ヶ月であることが知らされ、彼は念願にしていた自分の家の立て直しをすることを決心します。元妻の元に、夏休みに一緒に家の立て直しをしようと、息子のサムを迎えに行きますが、デスメタルに凝り、全身にピアスをつけ、ドラッグ浸けになっているサムは行きたがりません。強引にサムを連れて来たジョージは、食事も取らず海岸の崖に座り込み夕陽を眺めるサムに向かって、幼い頃にしてみたように自ら崖から身を踊らせ、サムに呆れられます。やがてサムは隣に住むアリッサと仲良くなり、アリッサの恋人ジョッシュに自らの身を売ることを勧められ、実行しますが、警官の邪魔が入り未遂に終わります。ジョージが家の立て壊しを始めると、トムはジョッシュから預かっていたヤクの代金を払うためという口実で、父の仕事を手伝うようになります。ジョージの元妻は、新しい夫・ピーターとの間に生まれた二人の幼い男の子を連れて、毎日昼食の差し入れにやってくるようになり、やがてジョージの仕事を手伝うようになり、彼との間に心の交流を取り戻します。それを察したピーターは姿を消しますが、ジョージはサムと元妻に自分が末期ガンであることを告白します。日々やつれていくジョージを気遣いながら、サムと元妻は家の建築の仕事に打ち込み、ついに完成まで後少しとなったところで、ジョージは病に倒れます。病室からイルミネーションで飾られた完成間近の家を見せるサム。ジョージは家ができあがるのを待たずに亡くなり、遺言で家を譲られたサムは、その家を、ジョージの父が交通事故で死なせた女性の娘に譲るのでした。
 ヴィルモス・ジグモントの撮影による美しい夕焼けが再三出てきます。冒頭のクレーンを使った、家の遠景から窓を通ってのベッドまでのワンシーンワンカットにも魅せられました。『五線譜のラブレター』でも特徴的な360度のパンがありましたが、そうした映画的な見せ場に長けている監督なのかもしれません。蓮實先生推薦の監督でもあることを付け加えておきます。