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アキ・カウリスマキ監督『街のあかり』

2009-01-02 14:11:33 | ノンジャンル
 年末のお笑い番組で、審査員の貫地谷さん(かんじや、と読むんですね。知りませんでした。)の魅力に打ちのめされました。上品な笑い方、長いまつげ、素直そうな性格、結構ど真ん中でした。今年の一押しになるかもしれません。

 さて、WOWOWで、アキ・カウリスマキ監督の'06年作品「街のあかり」を見ました。
 警備会社に勤める若者コイスティネンは、仕事の後飲んでから、馴染みのドリンクスタンドに寄り、自分の警備会社を持ちたいと言います。翌日、起業家のためのセミナーに参加し、カフェで話かけてくれた女性と映画に行く約束をします。バーの外につなぎっぱなしになっている犬を救うため、飼い主と話をしますが、殴られます。翌日、女性と映画に行き、夕食を食べ、ディスコに行き、また会う約束をします。ドリンクスタンドでデートの報告をすると、店員の女性は宙を見つめます。デートした女性は男の指令で動いていました。コイスティネンは銀行に融資してもらおうとしますが、断られます。女性を自宅に招き、夕食をともにしますが、女性は姉の病気でまもなく町を去ると言います。酒場で飲み、ドリンクスタンドの女性に家まで送ってもらうコイスティネン。宝石店に押し入りますが、すぐに捕まり、留置場に入ります。証拠不十分で釈放されると、指令を受けた女性が訪ねてきて、盗品をクッションの下に隠すのをコイスティネンは見てしまいます。コイスティネンはまた逮捕され、執行猶予の刑を受けます。スタンドの女性は路上でコイスティネンに会い、彼は今宿泊施設にいて、仕事も見つけたと彼女に言います。彼は、仕事先のバーで、デートした女性が男と一緒なのを目撃し、その男に逮捕歴を店主にばらされ、クビになります。コイスティネンはその男を刺そうとしますが、取り押さえられ、半殺しに会います。スタンドの女性は彼の元に駆けつけ、二人は握手するのでした。
 これでもかこれでもかと主人公に襲いくる不幸。そして最後には救世主が現れる。そうしたストーリーをブレッソンの映画を思わせる淡々とした感じで見せる映画です。いつものカウリスマキ映画のように、ここでも出演者は皆無表情で、演技らしい演技はしていません。味わい深い映画です。オススメです。