ステラエージェント’21に続いては、同じ矢作厩舎の20年産馬GemGem’20を取り上げます。マル外牝馬で5,700万円とこちらも(広尾TCでは)高額ゾーンの馬ですし、それだけに注目度も高いと思いますので。
(外)Gem Gem’20
◇牝1歳 鹿毛 2020.02.06生 米国産(Hunter Valley Farm)
◇父:American Pharoah 母:Gem Gem (母の父:Tapit)
◇栗東・矢作芳人厩舎予定
◇募集総額 5,700万円 / 総口数 3000口
◇プラスビタールスピード遺伝子:未確認
◇Point!:米国キーンランド・セプテンバーセールにおいて、名伯楽・矢作芳人調教師がセレクトした良質外国産馬が登場。ミドルサイズのスマートな好馬体には牝馬らしい品格の良さが漂っており、身のこなしの柔らかさ、適度な繋ぎの長さからは日本の馬場への適応力の高さが窺い知れる。加えて性格の良さ、人に従順な点も頼もしく、父に米三冠馬、母の全姉に米G1馬と血統面も申し分なし。ダートはもちろんのこと、芝にも挑戦したくなる三拍子そろった好素材と言えよう。目指す舞台はマイルから中距離あたり。偉大な先輩ダノンファラオに続きたい。
あくまで写真と動画の第一印象としてなのですが、募集のPOINT!にあるような「ミドルサイズのスマートな好馬体、牝馬らしい品格の良さ」といった表現よりも、もっと迫力寄りと言いますか、牝馬にしては腹回りがしっかりしていて筋肉量が多い、何となくバスラットレオンを牝馬にしたようなタイプのように感じました。
実際のところは時系列で馬を見ないとわかりませんが、少なくともセールで矢作先生が選んだとなると、「スマートで品の良いミドルサイズの牝馬」というだけではないだろうと… いや、これは私の勝手な思い込みですが、米国産らしいパワーとスピードを感じさせる馬体だからこそ、わざわざアメリカて買ったのだろうと思いました(^^ゞ
ただしですねぇ、外国で撮影した写真や動画というのは(牧場の努力の範疇として)多少なりとも盛られているケースもありますから、やはり、早く日本での姿を見せて欲しいと思います。。そんな心配は全然いらないのかもしれませんが、外国にいる馬というのは、漠然とした不安があったりするんですよね。
まあ、そのあたりは外国産馬の難しいところで、日本への長距離輸送や検疫期間の過ごし方など、内国産馬が気にしなくてよいハードルを越える必要がありますし、ケースによっては日本に来てみたら別馬のようだった、みたいな話も聞きますし…。(矢作厩舎なので抜かりはないと思いますけれど)
その意味では、GemGem’20のように大きな期待を集める高額馬だからこそ、できるだけ早めの来日、あるいは来日からデビューまでのスケジュール感を共有して欲しいところです。さすがに、いつ頃来日するのかぐらいはわかっていないと、思い切ってガツンと出資…という判断はしにくい気もしますので(^^;)
なんだか面倒臭いことを書いてしまいましたが、要するに、GemGem’20も相当に良い馬だと思うんです。そもそもAmerican Pharoah×Tapitなんて、滅多に出資のチャンスがないわけですし(他クラブではあるのかな?)、しかも、セールで選んだのが見知らぬ誰かではなく、あの矢作先生なのですから。。短絡的で申し訳ない部分もありますが、一般論として『マル外牝馬は繁殖価値を差引くとそれなりにハイリスク』だと承知の上でなら、あえて『矢作厩舎セットの4頭目』にお付き合いするのもアリだろうと思います。
いやぁ、今回の追加募集馬は良くも悪くもトンガっていて、馬の良し悪し(好み)以外のことが気になって仕方がありません。そこを乗り越えて前向きに検討してこそ、広尾一本で長年を過ごしてきた鈍感力(?)の見せどころかもしれませんが、現時点では、ギリギリまでよーく考えて決めたい…というのが本当のホンネです(^^ゞ
尚、クラブから「ジェムジェム'20の輸入諸経費は販売総額に含まれておりますことから、輸入経費出資金を別途お支払いいただく必要はございません」とのアナウンスがありました。多分そうだろうとは思っていましたが、以前のマル外募集馬は諸経費別請求でしたので、気になって問い合わせをした方がいるんでしょうね。まあ、どうせなら最初から注意書きなどでアナウンスをしてくれた方が親切だった気はしますm(_ _)m
**種牡馬ランキング(JRA/2歳/総合/11月7日終了時点)**(馬名赤字は新種牡馬)
10月以降リーディング首位を走っていたドゥラメンテを逆転、首位の座を奪い取ったのは、大本命のディープインパクトではなくロードカナロアでした。立役者はもちろん京王杯2歳Sを完勝したキングエルメスでありまして、代表産駒欄の名前も、いつも以上に眩しく輝いている気がします。(気のせいでしょうか(^^ゞ)
ロードカナロアは種牡馬として実績充分なので、多少のことで立場が大きく振れたりはしませんが、それでも(ディープインパクト産駒がいなくなる前の)このタイミングで2歳リーディングがとれたら大きいはず。。朝日杯FSでのキングエルメスの頑張り次第で…と考えると、気持ちの良い緊張感が高まってきます( ・`ー・')キリッ
新種牡馬ではドレフォンが5位と相変わらず頑張っていて、ファンタジーSをウォーターナビレラで勝ったシルバーステートが6位に。シルバーステートにとって、初年度から重賞を勝てたのは非常に大きいことで、これは、いよいよキズナとのディープインパクト後継争いが激しいことになっていきそうです。
(キズナにとってはアシタカのデビュー遅れが痛い…ということにしておきます(o´艸`))
新種牡馬という意味では、キタサンブラック産駒のドグマが今週13日、デイリー杯2歳Sに出走することになっています。特に今回、ドグマの鞍上は武豊騎手とのことですから、もしも勝ったら相当に注目されることになるでしょう。ちなみにデイリー杯にはドレフォンやイスラボニータの産駒も登録されていて、最大8頭立てと少頭数ながら非常に面白いレースになりそうです。