★ 地上の星座 ★
★近づけば青い瞳に捉われて地上の星座に入りてしまいぬ 松井多絵子
昨日は氷雨の1日。私へのXmasプレゼントのイルミネーションツアーは恵比寿・バカラのシャンデリアから始まった。午後1時半、もし晴れていたら屋外に展示されている硝子の光の蝋燭はさほど華やかではく、太陽に負けてしまっただろう。フランス製の410の灯は。
ホテル日航タロンガで早めの夕食、前菜、チキン、デザート、窓の外には灯がともり始める。小雨のなかの灯も幻想的でよい。お台場からイルミネ―ションクルーズ。さきほどバスで通過したあの橋が七色の虹の橋に。小雨の高層ビルの明かりはやさしい。平日だから仕事をしている人々、年末で忙しいことだろう。「日の出」で下りてカレッタ汐留のイルミを見る。駅の構内がかくも光で飾られて、流れる人々、イルミを眺める人はほとんどいない。
東京ミッドタウンのイルミはすごい。電飾が走る、絶え間なく青の光が走る。寒さが走る。雨は止み夜の9時、ビルのショッピング街を歩く。Xmasツリーは若い人には心のときめく木かもしれないが。けやき坂の真っ赤な木々を車窓から眺めて8980円のツアーは終わる。
★電飾のなかりし頃はわが街を冬の星座が飾りていたり
Xmas商戦のためか東京の外れの私の街までイルミが年々華やかになっている。不景気な時ほど派手なような気がしてイルミは好きになれなかった.しかしイルミは光のアートだ。冬の星座が驚くような作品を夜の街に描けばいいのだ。私たちを酔わせる作品を。
12月17日 松井多絵子