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俳句を無形文化遺産に

2017-01-28 09:42:07 | 歌う
           俳句を無形文化遺産に

    ♠トランプさん俳句を作ってくださいな  松井多絵子

 昨日の朝日朝刊に、俳句の「ユネスコ無形文化遺産登録を」という記事があった。俳人元文相の有馬朗人や日本伝統俳句協会会長の稲畑汀子らが26日、日本記者クラブで会見した。「俳句は五七五の短い形式で誰でも書けて、心を通わせることができる。自然と共生する文学であり、世界平和にもつながる」とアピールした。

 登録をめざして昨年、国際俳句交流協会と、俳人協会、日本伝統俳句協会、現代俳句協会の4団体と、松尾芭蕉の出身地の三重県伊賀市が発起人会を設立。他の自治体にも呼びかけて、4月に「俳句ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会(仮称)を立ち上げ、俳句への関心を高める取り組みを進める。有馬氏は「国民のサポートをいただきたい」と。

 やはり昨日の「天声人語」でもこのことに触れている。20数年前は米国での俳句の浸透度は低かったが近年は状況が変わりつつある。50か国200万人という説も。有名なのは、ファンロンパイ元ベルギー首相の  雲流れ/満月と暗い空/明と暗

 むろんハードルは低くない。他言語に翻訳されて俳味が伝わるのか。音韻や語調の妙が消えないか。季節感は土地により異ならないか。短歌や川柳は置き去りにされるのか、、。それでも、一瞬をきりとる各国の短詩文芸がHAIKUという語で呼ばれるようになれば御の字ではないか。時代や人により様々な解釈を許す懐の広さが俳句の持ち味だろう。無季でも、自由律でも、単なる3行詩でも、俳句の友として受け入れたい。
 
 そして天声人語の終わりの言葉は、「さあそれでは雪見に参ろうか。転べば転んだときのこと。臆せず歩もう。俳句の里の心意気である」

   ♠さあそれでは我も俳句に変えようか、されど恐ろし短歌の鬼の目

             1月28日  松井多絵子