✿ 菊池桃子の初エッセイ ✿
♦ 過去を変えたおんなのエッセイ読みながらわたしの未来を変えたくなった 松井多絵子
以前、エッセイ教室の受講をしたとき、講師たちから、フィクションはダメですよ。と言われた。わたしは、普通の主婦だから素材が平凡だ。でも女優なら特殊な世界のひと。素材に恵まれている。大竹しのぶ、小泉今日子などなどエッセイでも活躍している。「みなさんは意外に思われるかもしれませんが、この本が私の初めての著書になります」。これは菊池桃子の『午後には陽のあたる場所』の広告である。芸能生活31年目の想いを綴った初エッセイ。事実を綴ったエッセイらしい。可愛い女の子だった彼女がいつのまにか逞しい女に、もうそろそろ50歳とは、。。あゝ今日から12月、、。
清純派女優、歌手、CMなどで活躍しながら法政大学大学院政策創造専攻修士課程。研究分野は「雇用政策を踏まえた人々のキャリア形成」、今、戸板女子短期大学の客員教授、あの桃子ちゃんが大学教授なのである。キャリア教育に関する講義をしているのである。
「振り返るという作業は、楽しくもあり、辛いことでもありました。~(略)~アイドルとしてデビューしたこと、高校、そして短大へと進学したこと、結婚したこと、子供を2人授かったこと、長女に障がいがあったこと、大学院に入って学び直したこと、離婚したこと、そして客員教授になったこと。
菊池桃子はかわいいだけの女ではなかった。頑張らなければならなかったのだ。
『午後には陽の当たる場所』という初エッセイの題名は、人生の後半、つまり午後には陽の当たる場所に自分はいる、このままここに居たいという願いなのか、午前中は晴天だった
が午後は豪雨、という人も多い。午前中に怠けたのが原因かもしれない、のだろうか。
12月1日 松井多絵子
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いろにほひおんどてざはりおといたみことばかなしみいみうみ、世界よ
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日盛りの丘の上より下り来てどこか遠くから帰つたやうだ