えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

涙を流す

2014-02-14 14:29:16 | 歌う

            「涙を流す」

❤仲間の死に涙を流す象のこと知りて罪深き私となる  松井多絵子

 涙は目の涙腺から分泌される体液であり、眼球の保護が主要な役割である。涙腺から分泌される液体が、眼球をうるおし異物を洗い流す作用がある。刺激や感情で分泌が盛んになる。年を取るほど涙もろくなるのは涙腺が弱くなるからだ。 「聞くも涙、語るも涙」、涙もろいのは情緒があり繊細な心の持ち主だからであろう。感情移入ができるひとなのか。

         ❤ 涙より白ばら 五首      松井多絵子

いちばんに言いたきことを言わぬまま別れの部屋にきみの瘦身

涙より咲きし白ばら一輪をきみの棺のなかに納める

弔電にも順位あるらし殿(しんがり)に読まれる無職、哲男の電文

薄氷を踏むごと二月の夕暮れの舗装道路を歩いていたり

雪どけの水の流れのように聞くマンホールのそばに立ち続けながら  

  大切なひとがこの世を去る2月、早く終わってほしい2月。  

                 2月14日  松井多絵子