ジャズピアニストのジャズ批評

プロの耳で聞いたジャズをミュージシャン流に批評。

Groovy

2007-03-14 22:00:51 | Weblog
ピアニスト、レッドガーランドのアルバム、プレスティッジ盤だ。レッドガーランドといえば、マイルスの最初のパーマネントコンボのピアニストとして世界中に認知された。とにかくスウィングするピアニストとして有名だね。マイルスがプレスティッジと契約していた頃はコルトレーン、ガーランド、チェンバース、フィリーという伝説のバンドで活動していたけど、マイルスがメジャーのコロンビアと契約したことで、前とは違うメンバーを使ったりギルエヴァンスとのおおがかりな仕事をすることになってきてレッドガーランドははじきだされた感じだ。彼はその後しばらくニューヨークでやってたみたいだけど、結局あまり仕事に恵まれず、数年後に故郷に帰ってしまった。その後どうしていたのかは定かではないけど、とにかく一度日本にやって来た。田園コロシアムで夏にやってた頃だから70年代の終わり頃だと思う。レッドガーランドを呼ぼうと誰が言い出したのか知らないけど、ミュージシャンの間では「へえ~面白いねえ」と言う人、もう過去の人のように無視する人いろいろだった。でもとにかくみんな彼のことは充分知っていた。その出演交渉は多分最初は国際電話だったと思うけど、電話に出たかれは、遠い東洋の果ての国に自分を覚えててくれる人がいて、おまけに仕事の依頼が来たことをなかなか信じなかったそうだ。面白い話だけど、彼の立場で考えたら当然だよね。彼が残したピアノプレイが若い同業者にどれだけの影響を与えたかも多分認識していないんだろうと思う。彼の人生の中でニューヨークでのジャズメンとしての生活はインパクトは強かっただろうけどあっと言う間の出来事だったのかもしれない。音楽の内容はまた次回に・・・。


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