まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

戦後70年目の愛国心 ―『沖縄うりずんの雨』―

2015-08-15 16:24:03 | グローバル・エシックス
今日は8月15日、敗戦後70年目の節目の日です。

70年前の今日、日本にはまだ民主主義は存在していませんでした。

その後、占領軍主導の下、日本に一気に民主主義がもたらされ、

それが何とか根付き始めた頃、日本はサンフランシスコ講和条約を経て、

独立国へと返り咲くことができました。

あれから70年、日本国憲法の下で平和と人権と民主主義を享受してきたはずの日本人が、

今なぜか自らの手でそれらすべてをかなぐり捨て、再びアメリカの属国に戻ろうとしています。

「サヨク」 よりは 「ウヨク」 と自認しているであろう人々が、なぜこんなにも積極的に、

自国を売り飛ばそうとしている政権を支持しているのか、私にはまったく理解できません。

これまで自分のことを 「愛国者」 だと思ったことはあまりありませんでしたが、

今は心底、日本のことを愛し、そして祖国のことを憂えています。

薄っぺらな売国奴から日本を取り戻したいと切に願っています。


さて、先日フォーラム福島『沖縄うりずんの雨』 の試写会を見て来ました。



実は私はこの手のドキュメンタリー映画が苦手で、しかも上映時間が2時間半と長尺ですので、

最後まで堪えられるかなあと心配しながらの映画鑑賞だったのですが、

とても面白くて、途中退屈することもなくあっという間にエンドロールを迎えていました。

第1部 「沖縄戦」 では、日米双方からの証言を交えて、

断片的に知っていたあの地上戦の凄惨な実像をじっくりと描き出していました。

そして、第2部 「占領」、第3部 「陵辱」、第4部 「明日へ」 を通して、

その後70年間の沖縄がたどった苦難の歴史を追体験することができました。

上映中ずっと私の脳裡には 「棄民」、「犠牲のシステム」 という語が浮かんでいました。

福島の人間が見るとたぶん他人事とは思えないでしょう。

とてもいい映画です。

9月12日からフォーラム福島で上映されるそうです。

福島の方々はぜひご覧ください。

そして、平和ボケしたすべての日本人にも見てもらいたいと思います。

もはや軍隊や戦争で国を護ることなんてできないのです。

そんなことは70年も前に沖縄戦で、東京大空襲で、

そしてヒロシマ・ナガサキで実証されていたことではありませんか。

私は日本に、どこかの国の戦争のお先棒を担ぐ 「フツーの国」 になんてなってほしくありません。

どんな大国にもへつらわず、それどころか政治力と発言力で国際社会をリードし、

世界史の新しいステージを切り拓いていくパイオニアであってもらいたいと思うのです。

「日本を取り戻す」 ためにはまず沖縄を取り戻し福島を取り戻さなければなりません。

70年目の敗戦記念日に自分の中の愛国心を激しく自覚したまさおさまでした。

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