まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

〈不倫〉 はイケナイのか?

2016-05-27 17:33:27 | 性愛の倫理学
来週の土曜日は第37回てつカフェです。

今度のテーマは「〈不倫〉 はイケナイのか?」



このところ (特に今年に入ってから) マスコミでは、あたかも巨悪に目をつぶるかのように、

芸能人や政治家の不倫がしきりと報じられ、ネットも巻き込んで大騒ぎになっています。

それに刺激されたわけでも、迎合したわけでもないのですが、

今度のテーマは不倫を選びました。

今回はウケをねらって、「不倫はイケナイのか」 という問いを立ててみたわけですが、

フツーに考えれば、不倫はイケナイに決まっています。

「不倫」 という語は、「倫理・道徳に反するさま」 を表す広義の形容動詞なんですから、

倫理に反すること (=不倫) は道徳的に悪い (=イケナイ) に決まっているわけです。

日本語にはこういう言葉って多いですね。

「中絶」 とか 「生理」 とか (「中絶は略語である」 参照)。

元は一般的な広い意味の言葉だったのに、

しだいにそのなかのある特定の事象だけを指すようになるという現象です。

もちろん 「不倫」 という語を現在のように特定の男女関係に使う用法はあったわけですが、

その場合は 「不倫な恋」 とか 「不倫な関係」 というように、

ある名詞に 「不倫な」 という形容動詞を付してそのことを表したのであって、

(「イケナイ恋」 とか 「イケナイ関係」 と言っているのと同じですね)

「不倫」 という語だけでそれを意味していたわけではありません。

ウィキペディアによると、「不倫」 という語だけで

そういう 「イケナイ男女関係」 のことを表せるようになったのは、

1983年に放映されたテレビドラマ 「金曜日の妻たちへ」 の影響であるとのことでした。

そんなに最近のことなのかなあ?

それ以前に使ってなかったっけ?

今のところ別の情報源でその真偽を確かめることができていないので、

ネット上の情報にすぎないし、あのウィキペディアですので、

眉にツバ付けながら聞いておくことにしましょう。

とにかく、今回問題にしたいのは一般的な広い意味ではなく、

最近になって使われるようになった特定の限定された意味での 「不倫」 です。

ですので 「不倫はイケナイことか?」 という問いは同語反復ではなく、

問うに値する有意味な問いと言うことができるでしょう。

もちろん考えるにあたってはまず、最近になって使われるようになった 「不倫」 という語について、

そもそも 「不倫とは何か?」 ということを確定しなければならないでしょう。

関連する問題として、「不倫と浮気は同じなのか違うのか、違うとしたらどう違うのか?

というのもよく聞く問いです。

これも論じないわけにはいきません。

その上で、「不倫はイケナイことか、そうでもないのか」 ということを考え、

いずれの答えを選ぶにしても、それはなぜかということを明らかにしなければなりません。

それを考える途上で、一夫一婦制や結婚制度の是非も俎上に載せる必要が出てくるでしょう。

うーん、意外と大変そうだ。

でも考え甲斐がありますね。

みんなで力を合わせて、この現代社会を揺るがす大問題にどこまで迫れるのか、

ぜひ皆さん、お誘い合わせのうえお気軽にご参加ください。

あ、もちろんお一人での参加も大歓迎です!

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