まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

気づきませんでした

2011-01-29 17:15:05 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
このところミョーにブログの話題がつながっているような気がします。
特に連作を意識しているわけではないのですが、
シンクロニシティなのでしょうか、
毎日関連する出来事が起こってしまうわけです。

一昨日の木曜日は、3連続の授業のうちの1つのテストを終え、
「基礎演習」 という自分のクラスの必修授業の最終回も終え、
やっとすべて終わって清々しいながらも、疲れ切って研究室でちょっと居眠りしてしまったり、
早く帰ればいいのに長ったらしいブログを書いたりして、
けっきょく21時半の電車に乗って帰ることになりました。
金谷川の駅で行政政策学類のT先生に出会いました。
T先生はありがたいことにこのブログの読者ですので、
盛岡の卒業生の話や、ワインバーの話で盛り上がりながら電車に揺られておりました。
で、今日はもう1軒別のワインバーの話をブログに書いたばかりなんだよと、
「マリアージュ」 のことを教えてあげたところ、
ちょうどこれからどこかに寄って帰ろうと思っていたとのことで、
今から行ってみようかという話になりました。
私は翌日 (金曜日のことです) も教職員組合の飲み会がありますから、
飲むというよりは夕食を食べるだけと思って同行することにいたしました。
(以前にそんな感じで大失敗をしたことがあったような気がする…)

お店に着いてカウンター席に座ろうとしたところ、
うしろから 「あ、小野原さんだ」 と呼びかけられました。
なんとボックス席で英文学のK先生が院生と2人で飲んでいるじゃありませんか。
K先生とはよくワイン屋で出くわすのですが、昨日のブログで書いた、
「Your’s を失ったワイン好きたちがここに集っているようです」 の言葉どおり、
彼もちゃんとここに来ていたようです。
T先生はK先生と委員会で顔見知りだし、
私はその院生と必修の授業で顔見知りだしということで、
同席して4人で飲むことになりました。
これはもう完全に危ないパターンです。
夕食をサクッと食べてなんていう感じではありません。
私はひたすらピザやらバーニャカウダやらを注文して腹ごしらえをし、
みんなは端から順番にグラスワインを飲んでいきます。
いつものメンバーとは異なる新しい組み合わせで話も盛り上がってしまい、
けっきょくまた深夜遅くまで飲んでしまいました。

お会計を頼むと、最初からいた2人の分と、後から合流した私たちの分が、
別々に計算されて請求されました。
料理をバクバク食べていたのは私ひとりだったので、
割り勘にするのは申しわけないと思っていましたから、マスターの配慮に感謝しつつ、
T先生より少しだけ多く払って夕食の分は勘弁してもらいました。
ちなみにK先生たち2人はどれくらい早くから飲んでいたのか知りませんが、
お会計はいくらだったんだろうなあと思って聞いてみたら、
ぶったまげるような高い値段でした。
私たちも相当飲んで食ったつもりでしたが、その倍以上の金額です。
ケタがちがいます。
この店でなんでそんなに高額になるんだと聞いてみたところ、
私たちが来る前にものすごく高いワインを飲んでいたのだそうです。
ボトルで頼んだのかと思ったら、そうじゃないよコレだよ、とメニューを見せてくれました。

そのメニューはグラスワインを頼むときに私も何度も見たはずのメニューです。
そのグラスワインが載っているページの一番下に、
「特選ワイン」 と書いてあって5つくらいワインの名前が載っています。
シャトー・ムートンなどの誰でも知っているような超有名な高級ワインばかりです。
ふつう 「マリアージュ」 ではグラスワインを1/6ボトルずつ注いでくれるのですが、
こちらの高級ワインは50mlずつ売っているのだそうです。
その量にもかかわらず1杯2000円から4000円くらいの値段がついています。
私たちが着く前に彼らはこれらをガブガブと注文しまくっていたそうなのです。

それにしても何がビックリしたって、K先生が最後にメニューを指差してくれるまで、
私はそこに 「特選ワイン」 が書いてあったことをまったく知らなかったということです。
あんなに何度もメニューを見たはずなのに…。
どれを飲もうか一生懸命考えて選んだはずなのに…。
なんで同じページの一番下までちゃんと見なかったのでしょうか?
たぶん、私たちが来たとき最初にマスターがメニューを説明してくれて、
(このあいだまでこのメニューは存在せず、つい最近できたばかりなのです)
「こちらがスパークリングワインです、これらが白で、次はロゼ、赤ワインはこの3種類ですが、
 3番目のは切らしてしまったので、チリのカベルネ・ソーヴィニヨンを680円でお出ししています。」
と、「特選ワイン」 のすぐ上のところまでは解説してくれたのですが、
一番下の欄に関してはなんにも言及しなかったのです。
それで心理的に誘導されてしまって、
ページの上のほう4分の3くらいしか目に入らなくなってしまったのではないでしょうか。
暗示にかかりやすいというか、だまされやすいというか、
哲学者として倫理学者としてもうちょっと理性的、自主的に文書を読むことはできなかったのでしょうか?
なんだかお恥ずかしいかぎりです。
というか、自分にビックリしてしまいました。
そして、とっても残念なことをしました。
まあお財布的には、気づかずに幸せだったのかもしれませんが…。
でも次回はぜひ 「特選ワイン」 に挑戦してみたいと思います