23日は帰国予定でした。行き同様に香港でトランジットし、羽田に帰るために、我々は午前中にコタキナバル空港からDragon Airに乗り込み、私は後ろ髪を引かれるような、でもおばちゃんたちと今日でお別れし、やっと祖母と母の待つ日本へ帰れるという安心感があり、飛行機が離陸して間もなく、爆睡
3時間程、飛んでから、機内アナウンスが流れます。
うつらうつらしながら「間もなく香港国際空港に着陸するので、シートベルトを締め、座席を戻してください」と言うのかと思いきや
「香港空港の信号機故障の為、香港へは降りることができません。とりあえずマカオ空港へ降り立ちます」とのアナウンス
本来なら香港の空港で、次のフライトまで2時間余裕があるはずだから、空港内で飲茶でも食べようと思っていたのにぃ(+。+)
と思いながら、マカオ空港に着陸。そして「香港空港の信号機が直り次第、香港へ引き返すため、もう少しお待ちください」というアナウンスがあり…前の座席に膝がついてしまう狭さのDragon Airの機内で、待つこと3時間、閉じ込められる…
コタキナバルから3時間のフライト、そして機内から出られずに3時間、計6時間…座席は狭いし、タバコ吸いたいし、知人の会社の社員の子達は「通常通りのトランジットなら香港に着いてから2時間後に羽田行きに乗っているはずなのに、ここで3時間いるということは、東京に帰れないじゃん…どうしよう
」とパニクるし…
結局、マカオ空港で、狭いDragon Airの機内で足止めをくらい、香港空港が再開して、香港へ戻ったのが午後6時過ぎ…
今回、着陸滑走路の信号機が故障した為、私たちの乗ったフライト以外にも着陸ができないフライトが複数有り、香港の上空、そして、着陸後のゲートも大混雑で、空港内に入るのにも時間が掛かり、そんなトラブルをよそ目に、羽田行きの飛行機は飛び立って行ってしまった…

香港空港では私しか言葉が通じないから、結局、航空会社との交渉に私が率先して対応すると航空会社の人が「夜中の1時半迄待って、朝6時頃、成田到着の便を用意する」と言います。
そこで、オバちゃんたちがまた個々の主張をヒキガエルのように大合唱する…
「夜中まで待たなきゃいけないの?」
「どこで時間潰すの?」
「私は成田でもいいから、早く帰りたい」
「いや、私は羽田がいい」
「全く貴方たちがボルネオから帰りたくないなんてことを言うから、こんなことになってしまった」
などなど言いたい放題…最後はYちゃんと私がもっとボルネオにいたいと言ったのがいけないのだとまで、言われてしまう…
そこで私、これから6時間空港内でオバちゃんたちの不平不満を聞きながら、飛行機を待った挙句、朝、成田なんぞに着いたものなら、また成田から2時間程、都内に戻るまではおばちゃんたちとずぅっと一緒に過ごすハメになる…
そんなこと、この疲れきった私には拷問だ…とにかく、なるべくおばちゃんたちと離れたいと切に考え、私は英語ができることをいいことに、独断で航空会社のお兄さんと交渉
「羽田行きでないと絶対に困る!」と言うと
「羽田行きは明朝10時過ぎにあります」と言うので、
「それに乗りたいから、今夜のホテルを手配して」と頼み、空港の隣のリージェントを抑えてもらったのです。
そしてお兄さんが「お預かりしているお荷物はどうしますか?」と言うので、頭を巡らせる私
私としてはメーク落としや化粧水を使いたいから、荷物が欲しい…
しかし…ここで荷物を受け取ってしまったら、また年配のオバちゃんたちの荷物の世話をしないといけないし、荷物を転がしながら航空内を団体で移動すると、また時間がかかる…とにかく、オバちゃんたちと一刻も早く離れたいが為に、皆に相談せずに
「荷物はいらない!明日のフライトの方へ回して下さいな」と勝手に荷物を預けた。



そして色んな手続きをしてから、漸く空港に隣接するRegentホテルにチェックインできたのが夜の8時過ぎ…



とりあえず、束の間でもヒキガエルの合唱から解放され、ホッとする私達若手3名。しかし、ここで休んでいる場合ぢゃない…ヒキガエルたちに飯を食わせなければならない!
オバちゃんたちさえいなければ、私達若手は香港の街に繰り出すのですが、ヒキガエルを連れて空港を離れるのは危険すぎると判断した私たちは、相談の結果、この後、ホテル内で食事をすることになりました。
思いがけない香港での延泊、本来は嬉しいはずなんだけど、全然嬉しくなぁ~い!