昨年の秋(9月11日)のブログに書いたように(http://blog.goo.ne.jp/marippe_1968/e/500639fb53cdd796ca3ca45cff0ef963)今年は911のテロから5年。
昨年の夏に、アメリカでは当時の消防無線交信記録が公開され、私はあるテレビ局からその翻訳の仕事を請けおった。その時、締切時間に追われ熟読することができなかったが、翻訳作業をするに当たり、資料として911に関する書籍を幾つかかき集めた。
当時は「来年は5年目という節目だからもしかしたらまた911に関する仕事が入るかもしれない。この仕事が終わったら、来年に備えて少し911について勉強しておこう。」と思ったのだが、消防無線を翻訳し、その素材を使った番組を見た後は胸を締め付けられるような、つらい気持ちでいっぱいになり、購入した本を読む心の余裕がなく、ずぅっと本棚の片隅にそれらの本を追いやっていた。
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しかし、今年5年目の特集番組などを放送するにはそろそろテレビ局も動き始めるだろうから、私としてもそろそろ少しは知識を頭に入れておかなければと思い、「9月11日の英雄たち 世界貿易センタービルに最後まで残った消防士の手記」を手に取った。
また暗い気持ちになるだろうなぁ~嫌だなぁ~と思いながら読み始めた本だが、なんと、まぁ、スリル満点の本だこと!一気読みしてしまった。
著者は当時、消防活動をしていた消防士で、北タワーで活動中にビルが崩壊してしまう。勿論、彼は生還したからこの本を書けたのはわかりきっていることだが、当日の活動や町並み、ビルの崩壊した模様などとにかく、読み始めると本から目が離せない…ビルが崩壊するまでのドキドキ感(スリル)、救助を待つ間に亡くなっていった仲間たちの描写での涙、死なずに無事生還した!という安堵感。とにかくこの1冊の本によりいろいろな感情が沸いてくる。