こんにちわ。
皇居東御苑の三の丸尚蔵館の特別展”花鳥風月/水の情景、月の風景”、その2です。今回は工芸品を中心に紹介します。写真撮影が可能で、それをまた、ブログに落し、楽しむ。むかしのグリコのアーモンドチョコ、一粒で二度おいしい、みたいな楽しみ。
古来、人間は、自らをとりまくあらゆる事象を、絵や立体で形にあらわしてきました。生きていくために必要なこと、身近なもの、それらが造形化されてきたといえます。そのなかで、天体や気象は、暮らしに密着した事象や宗教的な意味合いなどから、その図様をさまざまなものにみることができます。水の名所を表す瀟湘(しょうしょう)八景や、紫式部が『源氏物語』の着想を得たとされる石山寺の湖面の月など、古典を題材にした図様が、部屋を飾る調度品などにあらわされることもありました。ここでは、雨や滝をあらわしたもの、月をあらわしたものを、江戸時代から大正時代の漆工や金工などの工芸品からご紹介します。(公式サイトより)
帝室技芸員として活躍した海野勝珉、濤川惣助、川之邊一朝、香川勝廣、塚田秀鏡らの工芸品が並ぶ。
では、まず、濤川惣助の七宝作品から。七宝墨画月夜深林図額という作品だが、ちょうど前日の朝日新聞の文化欄で大きく取り上げられていた。それによると、一見、水墨画にみえる。何故か。従来の七宝は金属線で輪郭をつくり、そこに釉薬を差したあとに焼成する”有線七宝”が基本だった。しかし、濤川は釉薬を差したあとに輪郭線を抜く”無線七宝”を考案した。これにより筆で描いたような柔らかな表現が可能になった。本作は1900年のパリ万博に出品するため明治天皇の命を受けて制作したとのこと。
濤川惣助 七宝墨画月夜深林図額 明治32年(1899)
塩瀬友禅に刺繍嵐山渡月橋図掛幅 明治20年頃 友禅染 刺繍 桜が咲き始めた春の嵐山と渡月橋の風景を表す。雨上がりの空。まだ傘をさす人。
一部拡大
海野勝珉 山水図花瓶 大正5年(1916) 銀・線彫
舟の上で山の上から滝を見上げる人物も描かれている
近江八景蒔絵棚》江戸時代(18世紀) 漆塗・蒔絵 琵琶湖南部の近江八景が表されている。
それぞれの部位にそれぞれの景色。
萬古焼《金烏玉兎図花瓶》大正4年(1915) 三重県四日市の萬古焼。月の象徴、玉兎と太陽の象徴、三本足の金烏を表す。
玉兎
三本足の金烏
川之邊一朝 石山寺蒔絵文台・硯箱 硯箱 明治32年(1899) 硯箱に紫式部、文台に湖面に写る月を表す。真ん中あたりに長い黒髪の紫式部の姿がある。
藤井浩佑 夕月 大正11年 ブロンズ 視線の先に夕月が。
名工による作品、細部の模様がよくわからないのもありましたが、醸し出す雰囲気は格別でした。
次回は”皇室の美術鑑賞”(10.29~12.22)、国宝・春日権現験記絵も展示される。東御苑の紅葉と併せてぜひ。
ぼくの朝散歩道の彼岸花も一気に咲いて来ました。向こうの花は酔芙蓉。
それでは、よい午後を。
この風景、みたことがあります。
夢か現実かは定かではないですが、はたまた何時であったこととも。
残像・邂逅、時を超えてのことに、走馬灯の如く、或いはメビウスの輪なのかもしれません。
古今東西、時空を翔けた者がいたことだけは確かですわ。
有難うございます。
ご紹介ありがとうございます。
グリコのおもちゃを持った友人に
群がる中のひとりの
とり^^です。