散り際が見事だと、それが人でも花でも拍手を送りたくなる。花なら、春は桜、秋は、この金木犀だろうか。ちょっと前、甘い香りが漂い始め、オレンジ色の小さな花をいっぱい咲かせていたばかりだったのに、もう、おわりどすと、風もないのにはらはらと花を落として、今度は大地をオレンジ色にうつくしく染める。香りで花の命の始まりを知らせ、地上の華やかな色で花の命のおわりを知らせる。”花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき”なんてことさえ、考えず、ただただ、はらはら散って、過ぎ去っていく。見事な散り際に拍手。
朝散歩コースのお寺の金木犀
お寺の裏山からおひさまが昇ってきた。おひさまと、今日、満月を迎えるお月さまは散り際が見事だと、困ります。ゆっくりゆっくり何億年かかって消え去ってくださいね。