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気ままに

大船での気ままな生活日誌

ラブミーテンダーさんの弁明

2007-05-17 20:34:07 | Weblog
昨日、1週間振りに大船フラワーセンターを訪れ、びっくりしました。バラ園も芍薬園も「満開」で最高の見頃になっていました。平日だというのに、人出もGW並です。満杯になった駐車場を待つ車が延々と続いていました。みなさん知っているのですね。その日の主な目的は、バラ園のラブミーテンダーさんに逢って、インタビューすることなのです。前回は、蕾の、眠りこけている状態でしたので、花の咲く頃、もう一度訪ねようと思っていたのです。

ラブミーテンダーさんは、このバラ園の名優揃いの中でも、一、二を争う人気もので、奥の芍薬園側の神奈川県育成コーナーにいます。平成8年に切り花用として品種登録されましたが、スタイルもいいので、ガーデンローズとしてもいけるのではないかと、センターの人が植えてくれたのです。その隣りに、ラブミーという品種がありますが、テンダーさんの枝変りから育てたもので、テンダーさんの子供といってよいでしょう。

ずっと以前の記事で紹介しましたが、ひねまるこちゃん(枝垂れえんじゅの、ボクがつけたあだ名)がひねくれものになったきっかけは、ラブミーテンダーさんを好きになって、結局紙くずのように捨てられてしまったことにあるのです。テンダーさんは名うてのプレイボーイと聞いていますが、実際はどうなのか、いろいろ聞いてみたいと思っていたのです。そして、その話の中から、ひねまるこちゃんの立ち直りのきっかけをみつけてあげたいと思っていたのです。

予想通り、バラ園の奥で、テンダーさんはローズピンクの上品な美しい花を咲かせていました。やはりエルビスそっくりの顔をしていましたが、思ったほど、遊び人にはみえませんでした。そして、その隣りには、ラブミーさんが、ローズピンクの色気を抜いた、白っぽい花を咲かせていました。みるからにまじめそうにみえました。

ボクは、彼とは初対面ですので、こんにちわ、はじめまして、テンダーさん、バラ園一の人気者らしいですね、小泉前首相もあなたと誕生日が同じということで、あなたのフアンらしいですね、いつかあなたのサングラスをかけておどけていましたね、とボクはちょっと持ち上げて、挨拶しました。そして、いきなり核心に迫ったのでした。

ボクは、ひねまるこちゃんの知り合いなのですが、彼女があなたとおつきあいしていたという話を聞きましたが、本当ですか、とちょっと強い調子の声で質問したのです。テンダーさんは一瞬ぎっくとした顔をして「そうです、本当にあの娘が好きになってしまったのです」と言って次ぎのような恋のいきさつをていねいに説明してくれました。

テンダーさんは、自分の主演映画「ブルーハワイ」の撮影にハワイのホノルルに行ったのですが、そのときすっかり現地のフラダンスが気に入ってしまって、とくにフラガール蒼井優さん似の娘さんのくねくね踊りが目に焼き付いてしまったそうです。そして、帰国後、フラガールがを10人ぐらいまとめたような、くねくねしたひねまるこちゃんをみて、一目惚れしてしまったそうです。そして、好きにならずにいられない、この胸のときめきを、と自分のヒット曲を耳元でささやきながら、おつきあいをお願いしたそうです。一と月ぐらいはふたりともルンルン気分で、楽しい日々を送っていましたが、ある日、急にひねまるこちゃんの態度がおかしくなりました。

ひねまるこちゃんはこう言ったそうです。「あなたはとげとげしくて嫌」と。テンダーさんはもうびっくりしてしまって、ボクは直すところは直すから、どこが悪いか具体的に言って、と聞きましたら、「肌を合わすと、ちくちくして痛くてどうしようもないの、翌朝、帯状疱疹が体中にできて、1週間ぐらい痛くて、夜もねむれないの」とおしゃったそうです。もうこれは、とげのある体質的なもので直しようがありません、がっかりしているテンダーさんにさらに追い打ちをかけた、冷たい言葉があったそうです。「それにあなたの体臭が強すぎて嫌なの」どうも中国生まれのひねまるこちゃんはツーンとくる辛いような匂いが大好きで、甘いバラの香りは逆に悪臭に感じるのだそうです。そして悲しい別れがあって、テンダーさんは、毎日、監獄に入ったような気持ちになり「監獄ロック」を歌い続けていたそうです。

聞いている話とぜんぜん違うじゃん、悪いのはテンダーさんじゃなくて、ひねまるこちゃんだったんだ、でもボクはちょっと不審に思ってテンダーさんにこう聞いてみました。テンダーさん、あなたほどのハンサムでスタイルのいい男なら次々と彼女ができたのではないですかと。すると、「うわさというものは恐いものです。世間では、ボクが彼女に毒牙をかけ、捨てたということになってしまって、あいつは名うてのプレーボーイということになってしまったのです。その後、そのうわさがついて回り、お見合いしてもまとまらず、ずっと独身ですよ」でもそれはおかしいのでは、結婚していないのに、こんな可愛い娘さんのラブミーちゃんがいるではありませんか、それはどう説明しますか、とボクは問い詰めました。

「バラ界ではクローン作出技術が進んでいて、娘は私の体細胞から増殖させたクローンです、顔の色のピンクがうすくなったのは、ボクのおへその回りのちょっと色白のところを種にしているからです」という答えでした。クローン作出技術なんていってるけど、ただの挿し木じゃないのとボクは思いましたが、それ以上つっこむと角がたつので、黙って、うんうんとうなずいたのでした。

そして、ひねまるこちゃんの将来のこと、娘さんのラブミーちゃんのことも知りたいと思い、ボクは、次ぎの質問を何にするか頭の中で巡らしていました。

(つづく)
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