まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

草月流の先生との時間

2006年11月12日 | う゛う゛ー
 今日は、主人のお供で、日本橋の高島屋で開催されている「草月展」に行ってまいりました
 会場いっぱいに「小さな秋」が広がり、豊かな時間を過ごしてきました

 じつは今週末、主人は仕事でつながりのあるお仲間達と、ロタ島で開催されるトライアスロンの大会にエントリーしています 今日の草月展に出展されている華道家の女性も、そのお仲間のお一人なのです
 私はこの時期、応援に同行することは難しいので、今まで自転車のトレーニングの時などには出向き、みなさまにご挨拶をしていました。

 華やかな会場に、立派な作品を出展されていた今日のSさんは、すっかり華道家としてのお顔でおいでになりましたが、今までトレーニング時にお目にかかった時には、愛車の自転車の横で、勇ましい出で立ち 練習時には他のメンバーもたくさんおいでになりますし、トレーニングの前後では、お話することもむずかしかったので、ゆっくりお話をさせていただくのは今日が初めてでした
 会場横のカフェで、今日は初めてお互いの仕事の内容にふれながら、1時間ほどお話をさせていただいたのですが、Sさんとのお話はどれもこれもとても興味深く、私としても、とても考えさせられるお話ばかりでした

 今日のお話の中で知ったことですが、Sさんご自身も、二人のお嬢様達も、東京の私立の一貫校、A校のご出身。
 Sさんは幼い頃から、ご自身がお花を愛するご両親の元に育ち、いつもお花に囲まれた生活をなさっていたそうです いつも、当たり前のものとして身のまわりにあった花々から、季節を感じ、いつも豊かな気分で過ごしていました、とお話になっていました
 もちろん、今はお仕事として、毎日お花に触れる生活ですから、お二人のお嬢様も、小さな頃からお花を楽しむ心、潤いある心を持ち、成長されたそうです。

 現在Sさんは、都心のホテルの花のディスプレイや、多くの教室で現代の生活にマッチした生け花を教え、多忙な生活を送っていらっしゃいます。そんな生活の中で、ここ数年は、お弟子さん、生け花教室の生徒さんとの話しでは、仰天することが多くなった、とお話になっていました

「20代のOLさんがね、お仕事の後で、お稽古に来てくださるんです みなさん、とってもおきれいなお方ばかりでね。ところが、たくさんの方が、お花もお花のお名前もご存知ないんです・・・驚くことに、中には、ユリの花とバラの花、二つの「名称」は知っていても、どれがユリで、どれがバラか、実物を前にしてもわからない、という人がいるんです バラとユリ、ですよ。こんなに形も違うものなのに、区別がつかない、というのです そしてね、たった一度も、お花を飾ったことがない、と言う人もいらっしゃるのです・・・驚きました・・・ でもね、そういう方に、少しお花の生け方をお教えしたら、とっても感動して、気に入ってくださって 今までに全くそういうものを味わう、ということに染まっていらっしゃらなかった分、とてもピュアに感じてくださり、感動してくださるんです。そんな様子を見て、ほっとします でもね、きれいに着飾り、美しくお化粧をなさったお嬢さん達・・・本当の美しさというものを、もっとお小さい頃から知っていらっしゃれば、きっとより一層豊かな女性になられたに違いない・・・そう思うと、残念でなりません

 私にとっても、無縁の話しではないなあ、と痛感しました。
そんなOLさん達は、たぶん、そのうちに結婚し、いずれ「母」となられる・・・でしょうね
 幸い、Sさんの生徒さんになられた方々は、滑り込みセーフ!で、「母」になる前に「花のある生活」を知りました。
 たとえ、S先生の教室の門を叩くまでは、ユリとバラの区別がつかなかったとしても、お花のお稽古を続けていくうちには、きっと多くの花の名前を知り、季節を感じ、お花を生けて、愛でる豊かな時間を経験されます
 しかし、Sさんの生徒さん達と同年代の「ユリとバラの区別がつかない人達」は、どうなるのでしょうか?
 「お花」の話しは、あくまでひとつの例です。もちろん、お花以外にも、豊かな人間性、優しい心根を育てるものは、たくさんあります

 それにしても・・・心の豊かさは、一朝一夕に得られるものではありません。
心や言葉に潤いのない女性が母になり、ヴィトンのバッグやフェラガモの靴を欲しがるように、我が子にも「ブランド」を・・・そんなお母さん達が増えていくことを考えただけで、私は薄ら寒くなってきました


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