goo blog サービス終了のお知らせ 

ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその39-別離

2012年05月26日 | アジア映画
完璧なる作品

先日久しぶりに映画館で映画をみた。
DVDは手ごろで映画を観るのには好都合である。
しかし映画館はやはり雰囲気が違う。
映画本編が始まるまでのあの少しの緊張感と大きな期待感は映画館ならではのものだ。
今回紹介する映画は「別離」
ベルリン映画祭の最高賞を受賞しているほか他の国の映画賞も多く獲得している作品である。
ストーリは娘の進学のため居住地を移りたいと言う妻と、認知証になった父親のために今の居住地を移りたくないと言う夫の夫婦のすれ違い、それがもとで離婚しなくてはならない状況から映画は始まる。
その後夫婦は別居することとなり、夫は家政婦を雇うことにする。
その家政婦がある日認知賞の父親をベットに縛り付けて外出したことが発覚し、夫は彼女を手荒くあしらう。
その後彼女が妊娠していて、その夫との口論後に階段から足を踏み外したことにより流産したと言う。
彼女と夫は法廷で争うこととなるのだが.....
とにかく役者がとてもうまく演じている。
男女のキャストに同映画祭の銀熊賞が与えられている。
彼ら彼女らの演技もさることながら映画もしっかり撮られている。
映画の中に背景にある社会や宗教の問題なども浮き彫りにされてくるのだ。
特にラストシーンは白眉である、最近の映画でこれほど完璧なラストシーンを私は知らない。
とにかくお勧めの映画である。
2011年イラン製作、2012年日本公開。

明日のためにその37-あの子を探して

2012年05月12日 | アジア映画
子供たちの自然な演技

チャン・イーモウ今や世界的名声を誇る中国の名匠である。
彼の様々な傑作の中から今回は「あの子を探して」を紹介する。
ストーリーは中国の田舎の小学校へ一人の代理教師が赴任する。
しかし彼女は若干13歳でまともな授業もできない。
しかたなく彼女が黒板に書いた文字を生徒たちに写させると言う授業を行なうこととなる。
この小学校は生徒不足で、あと1人でも生徒が退学をすると閉校になってしまう。
ところがある日生徒の1人が家庭の事情で学校を無断で辞めて働きに行ってしまう。
学校が閉校になると彼女はもらえるべき給金ももらえなくなる、そこで彼女は単身その生徒を探しにでかけるのだが.....
なんと言ってもこの映画の見所は子役の素直な演技である。
芝居くささがなくとてもナチュラルである。
主人公の少女も生徒を探す過程でちょっとではあるが大人の女性への心構えの変化が見て取れる。
映画を観終わったあととても優しい心になれるお勧めの一本である。
1999年、中国映画、ヴェナツィア映画祭グランプリ作品。

明日のためにその35-酔拳2

2012年04月28日 | アジア映画
酔えば酔うほど

ジャッキー・チェン。
今や世界的人気を誇るアジアのアクションスターである。
私はジャッキー・チェンのフアンである。
ジャッキーの映画はマイナーなものも含めて殆ど観ている。
彼の作品でベストを挙げるとたいていは「プロジェクトA」となるだろう。
私もそう思っていた、この作品を観るまでは。
その作品とは「酔拳2」である。
彼の出世作ともなった「酔拳」の続編であるがストリーは全く違う。
以前のインタヴューでジャッキーが「酔拳2は自分のライフワークである」と答えいてた記憶がある。
その思いに恥じないような見事な映画である。
実にスピード感のあるカンフーのアクションシーンの連続である。
ジャッキーフアンでない方にも是非お勧めしたい作品である。
1994年公開、香港映画。

明日のためにその20-欲望の翼

2012年02月26日 | アジア映画
時の流れに魅了される作品

1960年代、日本ではオリンピック景気等高度成長時代を向かえ生活が豊かになりつつあった時代である。
この映画「欲望の翼」はその1960年代の香港の青春群像劇である。
ストーリーに触れておこう。
主人公はサッカー競技場の売店の売り子に好意を持ちやがて彼女と付き合うようになる。
しかし彼女から結婚をほのめかされた主人公は彼女と別れてしまう。
その後、あるきっかけからクラブのダンサーから好意をもたれ彼女と付き合うようになるのだが、自分の出生の秘密を知っていた彼はその原点を探るべくフィリピンへと旅立つ......。
この映画の見所は何と言っても映画の中を流れる時間である、その雰囲気である。
スローモーションを多用し、1950年代~1960年代に流行ったラテン音楽をシーンに載せてゆく。
この全編を彩るラテン音楽と映像とのコラボレーションが素晴らしい。
雰囲気の素晴らしさだけでも観るに十分な映画である。
監督はウォン・カーウァイ。
彼はこの作品の後「花様年華」と言う映画を撮っているがこれも舞台は1960年代の香港である。
この作品もラテン音楽と映像見事にマッチした傑作である。
「欲望の翼」の中でも「ロス・インディオス・タバハラス」の演奏が流れるシーンはどれも名シーンである。
1992年公開、香港映画。

明日のためにその18-天山回廊

2012年02月24日 | アジア映画
壮絶なアクションの連続

DVDが普及してから随分の時が流れた。
当初DVDもなかなかタイトルが揃わず、私自身も「あの映画はまだDVD化されていないのか」と媒体移行の遅さに残念がったものである。
今やDVDでは古典的名作も最新作も観られるし、時代はブルーレイへ移行しようとしている。
しかし残念ながらビデオ→DVD移行されずに観られなくなってしまった映画も多い。
本日はその一つである「天山回廊」を紹介する。
ストーリは馬賊の女頭目に一目ぼれした主人公が彼女をおってシルクロードを旅するというものである。
この映画の凄いのはアクションシーンである。
とにかく危ないアクションシーンの連続で観るものを飽きさせない。
私はジャッキー・チェンのファンなのでこの作品以前に「プロジェクトA」を観ている。
「プロジェクトA」も危険なアクションシーンの連続だったがこの作品は更にそれの上をいく。
この映画を観たときあまりのアクションシーンの激しさに俳優は怪我だらけではないだろうかと心配したものだだった。
アクションシーンを観るだけでもこの作品は十分満足できるものである。
しかし残念ながらビデオでは発売されていたがDVDでは発売されていないものと思われる。
中古ビデオショップ等でもし「天山回廊」を見つけたら買ってみても損は無い作品といえる。
1987年公開。中国・香港映画。