石油と中東

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圧倒的な米国の支配力―世界一の貸し手兼借り手:UNCTAD「世界投資レポート2024年版」(5)

2024-08-27 | 世界ランクシリーズ

(世界ランクシリーズ その9 2024年版)

 

2.FDIアウトバウンド(FDI Outflows, 対外直接投資) (続き)

(投資資金を吸い込む中国、インド、ブラジル、資金を吐き出す米国、日本!)

(2)主要国のFDI Inflows(FDIインバウンド)とFDI Outflows(FDIアウトバウンド)の差

(図http://rank.maeda1.jp/9-G02.pdf参照)

米国、インド、中国、サウジアラビア、ドイツ、ブラジル及び日本の7か国の2023年のFDIインバウンド(FDI Inflows、1-(1)参照)とFDIアウトバウンド(FDI Outflows、2-(1)参照)を比べると各国ごとの特徴が見受けられる。

 

中国、ブラジル、インドの3カ国はFDI Inflows(FDIインバウンド)がFDI Outflows(FDIアウトバウンド)を上回っている。即ち資本の純流入国である。これに対して米国、日本、ドイツの3カ国はFDIアウトバウンドがFDIインバウンドを上回る資本の純流出国である。前者は投資資金を世界から吸い上げ、一方後者は世界へ向けて吐き出していると言えよう。

 

米国はFDI Inflows 3,109億ドルに対しOutflowsは4,043億ドルであり、差引934億ドルの流出超過である。日本も同様であり2023年のFDIインバウンド214億ドルに対し、同アウトバウンドは6倍の1,840億ドルであり、圧倒的な流出超過である。ドイツの場合は2023年のFDI Inflows が▲892億ドルである。これは外国投資の引き揚げ額が新規投資額を上回ったことを示している。一方同国からの投資純増額(FDI Outflows)は20億ドルにとどまっている。

 

米国、日本と対照的にブラジル、中国、インドの2023年InflowsはOutflows を上回っており、これらのBRICS諸国は引き続き外国からの投資が盛んである。但しInflowsとOutflowsの差額は米国、日本或いはドイツなどに比べて小さい。

 

(続く)

 

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     前田 高行     〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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                   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 


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