6月より有料化がスタートした熊本市中心市街地の駐輪場。
先日、昼食のラーメンをたいらげた後、上通りの日航ホテル裏の駐輪場の様子を見てみようと立ち寄りました。
そこで、ヨーロッパなど自転車先進都市のまちづくりを研究されている先生と遭遇。有料化後の駐輪場の利用状況を一緒に見て回ることになりました。
まずは、上通りの日航ホテル裏の駐輪場。
そこそこ埋まっていましたが、設置された駐輪ラックは幅が狭すぎて、交互にしか駐輪できない状況です。
このわずかなスペースに自転車を押しこむのはかなりの労力を要することになります。
狭い敷地であるにもかかわらず収容台数確保のための無理なラックの設計ではないかと感じました。
利用者の目線に立った駐輪場とはいえません。
次に、下通りまで徒歩一分の市役所駐車場裏の駐輪場へ。
けっこうガラガラ。利用は3割ほどでしょうか。
実はこの駐輪場は、利用料金が最も高い駐輪場。市役所周辺の3つの駐輪場が満車であったにもかかわらず、この駐輪場は空きが目立ちました。
駐輪料負担が重ければ、たとえ便利な場所でも利用者が少ないということが改めて示されたように思います。
次に、有料化に伴い廃止される花畑公園横の電車道理沿いの歩道わき駐輪場へ。
悲しいかな、ポールが立てられ、ここに駐輪するべからず!との仕打ち。
ここは、利用率も高かった市営駐輪場なんです。有料化前の状況はコチラ↓
これらの自転車はいったいどこに行ってしまったのでしょうか?
廃止された代継橋下の駐輪場にも自転車の姿はありません。
そして、新市街近くの駐輪場へ。
ガラガラ…
その近くの駐輪場も自転車の姿はありません。
よく自転車がとまっていた銀座通りに行ってみたところ、放置自転車取り締まりをしている方が、自転車に札を張って回る姿に遭遇。
銀座通りは、放置自転車禁止区域に新たに指定され、違反した自転車は即日撤去となっています。
以前は自転車が目立っていた銀座通りも自転車の姿はわずかでした。
さらには、廃止された蓮政寺公園の市営駐輪場は、ロープがかけられ、自転車は当然とまっていませんでした。
一体、中心街の自転車はどこに行ってしまったのか?
有料化以前には中心市街地において5000台近い自転車利用があったことからも、いずれの駐輪場も一程度埋まっていなければならないはずです。
「6月から始まった中心市街地の駐輪場有料化は、予想以上に自転車の利用を抑制してしまっているのではないか?」
一緒にまわった先生とも認識が一致しました。
私たち日本共産党市議団は、市街地の「駐輪場有料化条例」に対して、議会の中で、唯一反対の立場をとりました。
それは、集約型の有料駐輪場の利用を強いることは、「目的地のすぐ近くに費用負担なくとめることができ、素早く移動できる」という自転車の本質的な利便性を否定してしまうとの理由からです。
駐輪場有料化により利便性が向上すると議会で答弁した幸山市長。
自らの目で現状を確認してほしい。
自転車利用の促進のためにも、そして中心市街地のにぎわいのためにも、駐輪場有料化の影響について、しっかりと検証しなければならない。
改めてそう感じた一日でした。