「作れば作るほど赤字です」
「米作は高齢者が年金を食いつぶしながら維持している状況」
先日ある農家の方と話した時に出てきた言葉です。
500mlペットボトルに詰め込んだ米の値段は117円。
農家が日々育ててきた米が水よりも安い状況を知り、
その言葉の持つ意味がより深く理解できました。
生活に不可欠な「食物」をつくる仕事が成り立たず後継者も生まれない。
こうした社会が果たして健全な社会と言えるのでしょうか?
こうした中で、菅首相が参加についての協議をすると表明した「TPP」。
TPPとは、原則例外品目を認めず関税を撤廃する協定を
太平洋を取りまく国々と結ぶというものです。
当然、外国の広大な農地で作られた低コストの安い
農産物が海外から輸入されることになります。
その結果、どんな影響が出るのか?農水省の試算では…
とのこと。
食料自給率も40%から14%へ激減。
一部の輸出企業の利潤のために、農業が壊滅的な影響を受けるのはあきらかです。
「食料品が安くなるので助かります」と喜んでいる人もテレビで見かけましたが、
「金を出せば食物が輸入できる(手に入る)」
こんな常識は近い将来通用しなくなることを肝に銘じ、
国の農業をどう守り発展させるのかを考えなければ
ならないと思います。
そんな思いで先日は農水省にTPPへの参加・協議の中止を求める要請を行いました。
手前右の吉川議員(氷川町)に隠れているのが私…。
厳しい状況のもとでも農家が必死で紡いできた「食」への営み。
これからも豊かに発展する潜在力を持った農業をバッサリと
切り捨てることは許されません。
TPPへの参加はもとより、協議そのものからも
撤退することを強く求めたいとおもいます。