Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(56)スティーブン・ソダーバーグ

2019-08-06 00:30:00 | コラム
~スティーブン・ソダーバーグのキャリア10傑~

カンヌ映画祭、カメラドール(新人賞)なら「なんてこと、ない」話だが、パルムドール(最高賞)を26歳で取っちまうのは「とんでもない!」話。

このソダーバーグの最年少記録は未だ更新されておらず、受賞時の騒がれかたが尋常でなかったことは想像に難くないでしょう。

「ときのひと」となった若き天才はしかし、その後に失速。

「超一流」しか入れないパーティに出向くも入店拒否という屈辱を味わい、やがて私生活も荒んでいったという。

ただ、才能さえあれば再浮上出来るところがハリウッド、
自分を律し、映画と真剣に対峙し始めた2000年前後に、ほんとうの意味での旬を迎えたのだった。


(1)『トラフィック』(2000)

ドラッグ蔓延の構図を、流通の視点から捉えた群像劇の傑作。





これ1本だけで、ソダーバーグの名は映画史に刻まれるべきでしょう。

(2)『エリン・ブロコビッチ』(2000)

実在するビッチなシングルマザーを演じたジュリア・ロバーツにオスカーをもたらした、じつに胸のすく会心作。

2000年前後のソダーバーグは、ほんとうに神がかっていた。


※フェラしてやったの…わはは!



(3)『セックスと嘘とビデオテープ』(89)

パルムドール受賞作。

柳楽優弥くん同様、若過ぎる早過ぎる受賞は、その後の低迷を代償としている?

だとすれば、残酷な話だよ。

(4)『アウト・オブ・サイト』(88)

その後、約10年にわたり伸び悩んだソダーバーグは、これをきっかけに再浮上。

主演、ジョージ・クルーニーの存在も大きかったのでしょうね。



(5)『ソラリス』(2002)

SF小説『ソラリスの陽のもとに』(スタニスワフ・レム)の、2度目の映画化。

「哲学、入っているんだぜぇ。」な、1度目のタルコフスキー版より分かり易い物語になっているが、評判は芳しくなかった。

ものの、自分は、どっちも好き。

(6)『オーシャンズ11』(2001)

オールスターの娯楽活劇を、21世紀に再生させた功績はもっと評価されていいかな。

正直、公開されるまでは適任者だとは思っていなかった。

(7)『チェ 39歳 別れの手紙』(2008)

革命家チェ・ゲバラの生涯を描く2部作の後編。

活気のある前半と比べ、後半は処刑が描かれるためトーンは暗い・・・が、胸を打つシーン盛り沢山。



(8)『オーシャンズ12』(2004)

ヒット作の続編、大物俳優たちのさばきかたが上手で感心する。



(9)『イギリスから来た男』(99)

テレンス・スタンプ、ピーター・フォンダという渋いキャスティングで展開されるサスペンス。

ソダーバーグの技巧者ぶりがうかがえて、ほんとうはこういうの創りたいんじゃ? などと想像してしまう。

(10)『チェ 28歳の革命』(2008)

ゲバラ伝記映画の前編。

主演候補なんて、ベニチオ・デル・トロ様以外に居なかったのだろうな、、、と思う。

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明日のコラムは・・・

『birthday』
コメント
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