マックンのメモ日記

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暗黒物質と言う見えないものを見つけたかもしれない!

2013-04-06 19:05:56 | 宇宙・サイエンス・科学技術
暗黒物質とは、宇宙の質量の約4分の1を占めるとされる物質で、未知の素粒子との見方が有力視されています。1970年代、目に見える星の質量だけでは、渦巻き状銀河の中心と外側の回転速度が同じであることなどが説明できないため、その存在が指摘されてきていたのです。その分布は星の誕生や銀河の形成に大きな役割を果たしていて、暗黒物質の正体を明らかにしようと世界の研究者がさまざまな観測プロジェクトを進めています。

宇宙の誕生はビッグバンから始まったと考えられていますが、そのビッグバンよりもほんの少し前に宇宙は大膨張を起こしていて、その源となったものが「無」ではないかと今の学者は考えています。そのため見えないけれども、もしなければ物理法則が成り立たなくなってしまうとして考え出されたのが暗黒物質「ダークマター」なのです。

80年ほど前、スイスの天文学者フィリッツ・ツビッキーが、ある銀河団の重さを推計したのです。銀河同士の引力をもとに測った力学的質量は、明るい星ほどエネルギーが大きく重いという理論から得た高度質量よりもはるかに大きかったのです。そこでその穴埋めとして銀河団には見えざる質量が隠れていると提唱したのです。それがその後、米国の学者によって、銀河の回転運動からそのことが裏付けられたのです。

なかなか見つけられないけれどなければ理論上困るものとして、最近ではヒッグス粒子がありました。質量を与える17番目の素粒子です。巨大な施設を使った実験で理論を裏付けて行っているのです。暗黒物質も宇宙ステーションを使って観測するのとよく似ています。20世紀前半から半ばまでを理論の時代とすると、その後から今までは高エネルギーと電算機を駆使した実験の時代とも言え、現代物理学は飛躍的に進歩したのです。

暗黒物質が未知の素粒子だとすれば、例えば、一辺が1メートルの透明な箱があるとすれば、その箱の中には千個以上の暗黒物質があると言います。暗黒物質は他の物質とはまず反応しないため、私たちの体を秒速270キロメートルで通り抜けていると言います。その上暗黒物質は重いので、そこから強い重量が生じることで星が生まれ、星々が巨大な渦巻き状銀河になって回転してもバラバラにならないのです。宇宙全体で見れば私たちの体や星など目に見える物質は5%に満たないのです。暗黒物質が25%前後で、さらに謎に満ちた暗黒エネルギーが70%前後占めていると言います。つまり光が当たらぬ未だわからない物質の存在が今の宇宙を支え動かしているのです。

ではそうした研究がなんの役に立つのかとよく言われますが、よく引き合いに出されるのは電子の発見だそうです。19世紀末、英国J・J・トムソンの発見したことがテレビや電算機になると誰が想像したでしょう。しかしもっと大切なことは、宇宙はどうやって生まれたのか、そして私たちはなぜここにいるのか、と言う根源的な問いの答えに少しでも近づくことになるのではないでしょうか?

そして人間の持っている好奇心と言うものが新たな発見をどんどん見つけてきたように、好奇心は人間の持っている根本的なものであり、それによって世界が広がってきたし、今後も宇宙と言う未知の分野にも新たな発見がなされていき、知的好奇心はさらに人間を進歩させていくことでしょう。今回、暗黒物質の痕跡らしきものを見つけたことは更なる発見つながっていくことでしょう。