元旦の特番でしたが、NHK-BS1で「最速に挑む ホンダF1はなぜ勝てたのか」という番組が放映されていました。私も録画して観てみました。
NHKとF1、というのは一見つながりがないように見えますが、ホンダがF1に復帰後、毎年のようにホンダとその技術者、チームの1年を振り返る番組が放送されていますし、シーズン中はBS1のスポーツ番組で各レース翌日にダイジェストも放送されています。
2019年シーズンはシーズンに3勝でき、さらにブラジルGPでは1-2フィニッシュという快挙も成し遂げました。番組でもオーストラリア、オーストリア、ドイツ、日本、ブラジルの各GPを中心にホンダF1の1年を振り返っていました。
ホンダは2019年からトップチームの一つ、レッドブルにパワーユニットを供給しています。2018年から引き続いているトロ・ロッソチーム(こちらはかつてのイタリアの中堅チーム、ミナルディを祖に持ち、レッドブルのジュニアチームという位置づけですが)と共に2チーム、4台のマシンがホンダパワーのマシンということになります。
レッドブルが3勝しただけでなく、トロ・ロッソも表彰台に上がるレースがあり、復帰後初めてホンダもファンも手ごたえを感じたシーズンだったと言えるのではないでしょうか。もちろん、メルセデスの絶対的な優位は昨シーズンも変わりませんでしたので、2020年はそこを崩すのがどこになるのか、という期待をしたいと思います。
ホンダについては復帰当初は名門・マクラーレンと組むも、なかなか成績が振るわず、ということで、パワーユニットに起因するトラブルにも悩まされました。ホンダはここで航空機部門の力を借りて改良に取り組み・・・といったメディアを通じて伝えられている話も関係者のインタビュー等で明らかにされています。具体的にどこをどう改良して、といった話も図解を交えて説明されていましたので、F1をあまり知らない方でも理解できたのではないかと思います。ホンダも製品を売って利益を得る企業ですから、こういった話は格好の宣伝材料にもなるでしょう。当たり前のことですが、大きな組織で他部門の力を借りる、というのは力を借りに行く方も、力を貸す方も簡単にはいかないことであります。そのあたりの苦労も含めてインタビューの中では語られていました。私もともすれば他部署が何をしているか知らないことも多いし、組織も仕事も複雑化している中で・・・と考えてしまい、なんだか正月早々仕事モードに少しだけなりました。
NHKがホンダF1と関わりを持ったのは最近だけではありません。第二期(1983~1992年)参戦期にもホンダ側が国内でのF1開催も含めた知名度向上の一環としてNHKのニュース番組で取り上げてもらう、ということもあったようですし、鈴鹿での日本GP開催が決まった1987年以降のシーズンのテレビ放映権をめぐって、最終的に放映権を得たフジテレビだけでなく、それまでダイジェスト的に放送をしていたTBSとともにNHKも手を挙げていたという話を読んだことがあります。ニュース番組の中での紹介は私も覚えていて「ホンダはF1で頑張っているんだ。世界を転戦して大変だなあ」という感想を持ったものです。
さて、あれは1986年か1987年のことですが、NHKの夕方の情報番組の中で「今日はスタジオにF1マシンを持ってきました」と言ってウィリアムズ・ホンダのマシンが持ち込まれたことがありました。それを観たとき、私はとても驚きました。別にそれがノッポさんが段ボールで作った工作だったとか、そういうわけではなく、当時のチームスポンサーで言えば「Canon」ならaの一文字だけを白いテープで隠すなどして、スポンサーのブランド名、企業名を一文字ずつ隠すということをしたのでした。かなりアナログな「モザイク処理」ではありますが、当時のNHKは今以上に商品名、ブランド名を隠したり、タイアップ曲を流さないといった傾向にありましたので(ギネスブックだって「世界記録を集めた本」と言っていたくらいですからね)、何とかしてスポンサーロゴを消したかったのでしょう。
余談ですが1987年にTHE SQUARE(現T-SQUARE)のライブをテレビ放送した際もその年のアルバム「Truth」をフィーチャーしたツアーのはずが、フジテレビのF1中継のテーマだった「Truth」は放送されなかったので、タイアップ曲は流さないのかなあと思いました(のちにそこまで露骨なことはなくなりましたが)。この「一文字だけ隠しました」のときには、スタジオの裏で誰かがドヤ顔で「NHKですから!」と言っていたんじゃないかと思います。このなんとも珍妙な処理をされたマシンのインパクトに押されて、番組でどんな話が出ていたかも覚えておりません。あの記憶がいまだにあるだけに、NHKがコマーシャリズム全開のようなF1を特集しているというのは、という感慨を持ちながら特番を観たのでした。
NHKとF1、というのは一見つながりがないように見えますが、ホンダがF1に復帰後、毎年のようにホンダとその技術者、チームの1年を振り返る番組が放送されていますし、シーズン中はBS1のスポーツ番組で各レース翌日にダイジェストも放送されています。
2019年シーズンはシーズンに3勝でき、さらにブラジルGPでは1-2フィニッシュという快挙も成し遂げました。番組でもオーストラリア、オーストリア、ドイツ、日本、ブラジルの各GPを中心にホンダF1の1年を振り返っていました。
ホンダは2019年からトップチームの一つ、レッドブルにパワーユニットを供給しています。2018年から引き続いているトロ・ロッソチーム(こちらはかつてのイタリアの中堅チーム、ミナルディを祖に持ち、レッドブルのジュニアチームという位置づけですが)と共に2チーム、4台のマシンがホンダパワーのマシンということになります。
レッドブルが3勝しただけでなく、トロ・ロッソも表彰台に上がるレースがあり、復帰後初めてホンダもファンも手ごたえを感じたシーズンだったと言えるのではないでしょうか。もちろん、メルセデスの絶対的な優位は昨シーズンも変わりませんでしたので、2020年はそこを崩すのがどこになるのか、という期待をしたいと思います。
ホンダについては復帰当初は名門・マクラーレンと組むも、なかなか成績が振るわず、ということで、パワーユニットに起因するトラブルにも悩まされました。ホンダはここで航空機部門の力を借りて改良に取り組み・・・といったメディアを通じて伝えられている話も関係者のインタビュー等で明らかにされています。具体的にどこをどう改良して、といった話も図解を交えて説明されていましたので、F1をあまり知らない方でも理解できたのではないかと思います。ホンダも製品を売って利益を得る企業ですから、こういった話は格好の宣伝材料にもなるでしょう。当たり前のことですが、大きな組織で他部門の力を借りる、というのは力を借りに行く方も、力を貸す方も簡単にはいかないことであります。そのあたりの苦労も含めてインタビューの中では語られていました。私もともすれば他部署が何をしているか知らないことも多いし、組織も仕事も複雑化している中で・・・と考えてしまい、なんだか正月早々仕事モードに少しだけなりました。
NHKがホンダF1と関わりを持ったのは最近だけではありません。第二期(1983~1992年)参戦期にもホンダ側が国内でのF1開催も含めた知名度向上の一環としてNHKのニュース番組で取り上げてもらう、ということもあったようですし、鈴鹿での日本GP開催が決まった1987年以降のシーズンのテレビ放映権をめぐって、最終的に放映権を得たフジテレビだけでなく、それまでダイジェスト的に放送をしていたTBSとともにNHKも手を挙げていたという話を読んだことがあります。ニュース番組の中での紹介は私も覚えていて「ホンダはF1で頑張っているんだ。世界を転戦して大変だなあ」という感想を持ったものです。
さて、あれは1986年か1987年のことですが、NHKの夕方の情報番組の中で「今日はスタジオにF1マシンを持ってきました」と言ってウィリアムズ・ホンダのマシンが持ち込まれたことがありました。それを観たとき、私はとても驚きました。別にそれがノッポさんが段ボールで作った工作だったとか、そういうわけではなく、当時のチームスポンサーで言えば「Canon」ならaの一文字だけを白いテープで隠すなどして、スポンサーのブランド名、企業名を一文字ずつ隠すということをしたのでした。かなりアナログな「モザイク処理」ではありますが、当時のNHKは今以上に商品名、ブランド名を隠したり、タイアップ曲を流さないといった傾向にありましたので(ギネスブックだって「世界記録を集めた本」と言っていたくらいですからね)、何とかしてスポンサーロゴを消したかったのでしょう。
余談ですが1987年にTHE SQUARE(現T-SQUARE)のライブをテレビ放送した際もその年のアルバム「Truth」をフィーチャーしたツアーのはずが、フジテレビのF1中継のテーマだった「Truth」は放送されなかったので、タイアップ曲は流さないのかなあと思いました(のちにそこまで露骨なことはなくなりましたが)。この「一文字だけ隠しました」のときには、スタジオの裏で誰かがドヤ顔で「NHKですから!」と言っていたんじゃないかと思います。このなんとも珍妙な処理をされたマシンのインパクトに押されて、番組でどんな話が出ていたかも覚えておりません。あの記憶がいまだにあるだけに、NHKがコマーシャリズム全開のようなF1を特集しているというのは、という感慨を持ちながら特番を観たのでした。