日曜は決勝日です。土曜と同じ津からバスツアーです。雨が時折降っており、45分くらいでサーキットに着きましたが、バスを降りてから雨具を着ました。
やがて雨もやみ、スタンドへ。やや濡れた路面ではフェラーリのレースが始まるところでした。土曜に続いて小山選手が優勝、2位に猪爪選手が入り、なんと女性の1-2フィニッシュです。猪爪選手は前日のレース後、ペナルティを取られて表彰台をフイにしましたので、嬉しい2位でしょう。
小山選手のマシン
猪爪選手のマシン、まだ水煙が上がっています。
女性1-2の表彰台を見たのは初めてかも。
さらにポルシェカップも行われ、鈴鹿の日曜日っぽくなっていきます。
お昼にかけてドライバーズパレードも行われますが、私の席はパレードの車が通らないエリアです。それでも角田裕毅を乗せた車が通ってくれ、さらに角田は車を降りてから帽子をたくさんV1席に投げ入れていました。
トレーラーの荷台に乗り、パレードに向かう選手たち。
金網越しですが角田裕毅です。
予選上位2名のラップを解析する映像を撮っています。
いよいよスタートに向けて準備が進みます。
ピットを出たマシンがホームストレートにやってきて、ここで一旦マシンを止め、正規のグリッドまで押されていきます。こちらはマクラーレン、ピアストリ。
角田のマシンにメカニックたちが群がっています。
手前はアロンソ、奥はフェルスタッペンです。
昨年に引き続き、三笠宮彬子女王殿下のあいさつがあり、ポールポジションのさらに先の方では、市川團十郎、新之助父子による「連獅子」が披露されていました。私の席はポールポジションからはかなり遠いのですが、それでも「毛振り」の様子が見えます。お囃子の方たちも来ており、国際映像では断片的にしか映っていないのがもったいないくらいで、歌舞伎ってすげぇな、と思った瞬間でもあります。ここにいる20人のドライバーたちも、千尋の谷に落とされても這い上がってきたような人たちばかりですから、連獅子はぴったりかも。
土曜日はフェルスタッペンが意地でもぎ取ったポールポジションでしたが、いざ、決勝レースとなればマクラーレンの方がペースがいいのかなと思っていました。フェルスタッペンのポールに関しては、昔のセナの「ポケットに1秒隠し持っている」と形容された走りではなく「男の意地」みたいな感じに見えましたが、予選とレースの戦略はまた別者であります。逆に14番グリッド(予選後降格のマシンがあったので繰り上がりました)の角田にも何台か抜けるチャンスがあるかな、という感じでした。
フォーメーションラップから戻ってきました。各車整列し、シグナルが消えてスタート!フェルスタッペンがリードを保って周回を重ねます。マクラーレン2台も追いかけますが、1秒以内の差にはなかなか縮まりません。特に今のマシンと今の鈴鹿の組み合わせではコースのあちこちで追い抜きが見られる、ということはなく、順位に大きな変動がないまま推移していきます。タイヤ交換のタイミングでトップを譲った周回があったものの、フェルスタッペンは最後までマクラーレンを抑え続けました。帰宅後に観たテレビ中継では「接近戦」と形容していましたが、追いついて、抜くというのはまた別ですので、マクラーレンのどちらかでも、フェルスタッペンの前に出るのは難しいかなというところです。それは後方とて同じで、角田も12番手までは上がったものの、後はアロンソの後ろで過ごす時間が増えました。観ている方にもなかなか抜けない展開と言うのは厳しいものがありますが、予選があれだけドラマチックだと、決勝が単調になるというのもまた、モータースポーツではあります。また、あれだけフリー走行等で中断があったコースも、決勝では一度の中断、セーフティカー出動もなく、スムーズに進んだというのも接近戦を生まなかった要因でしょう。天気は雨こそ降っていませんが、雲が低く垂れこめていました。4月というより、11月の暗さです。路面温度もかなり低そうです。
こうして53周の決勝を、いやこの週末、もっともいい仕事をしたフェルスタッペンが優勝。終盤一時は追い上げられたものの、最後にはきっちり差をつけて勝ちました。2位、3位にマクラーレンが入り、表彰台は守りました。4位にフェラーリのルクレール、5位にラッセル(メルセデス)と続き、フェラーリのもう一台、ハミルトンは7位。角田は12位でしたが、世界中のファンのインターネット投票で選ばれる「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選出。入賞こそならなかったものの、この週末、一番の注目を集めたのは、やはり角田でしょう。
戻ってきたフェルスタッペン。喜びを爆発させています。
表彰式です。彬子女王からトロフィーが渡されます。
トラブル等なくレースが終わり、少し時間がありましたので表彰式後、ホームストレートに下りましたが、人も多いですし早々に引き上げました。そろそろ帰る時間です。バスの駐車場に向かいました。
帰路はバスが駐車場から道路に出るまで30分、中勢バイパスまで40分、そこから津駅まで30分とおおよそ1時間40分くらいで津駅に。予約してあった列車に間に合いました。近鉄も若干遅れており、名古屋で降りてホテルに預けてあった荷物を引き取り、新幹線にもなんとかセーフ。帰京となりました。こうして鈴鹿だけで言うと25回、英田や富士を入れると28回目のF1はここまでです。
翌日からは早速仕事です。仕事も忙しいですし、疲れてパソコン前で何度も寝落ちと言うことで、なかなか決勝のレポートとなりませんでした。旅のこぼれ話はまた別の機会に話しましょう。