工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

日本の中のアメリカ 米タンがやってきた

2021年09月30日 | 鉄道・鉄道模型
 つい先ごろ、TOMIXからタキ3000形タンク貨車が発売されました。タキ3000そのものは珍しくもないのですが、珍しいのはその仕様でして、米軍の燃料輸送に使われた表記を再現しています。英語の表記がにぎやかな初期塗装と、後述の理由からおとなしい表記となった後の姿と両方がリリースされています。私は初期塗装の2輌セットの方を購入しました。
 それから、この初期塗装の方はトミックス45周年を記念したモデル、ということでパッケージ等のデザインは昔のトミックスを意識したものとなっています。
 ご覧いただくとお判りのとおり、そこかしこに英文の表記があり、この貨車は米国陸軍輸送隊の所属となっていることがわかります。現在でも横田基地向けの燃料輸送がありますが、米軍は横田、立川といった都内の米軍基地をはじめ、基地向けに鉄道による航空燃料の輸送を行ってきました。このタキ3000もそんな任務についておりました。
 製品は2輌セットです。

車輛の全景です。

車体右側には合衆国陸軍輸送隊のインシグニアがついています。終戦後に米軍が持ち込んだ8500形ディーゼル機関車(のちのDD12)にもついてましたね。以前、舵輪と松明をあしらったもの、と聞いておりましたが、タキ3000のそれは輸送部門の兵科のマークのとおり舵輪と翼と車輪のマークとなっています。

 このマーキングを見ると、とても日本型のタンク車には見えず、実にアメリカ的なのですが、それが思わぬマイナスになってしまいました。昭和42年に新宿駅構内で米軍の燃料輸送列車が衝突事故に巻き込まれて炎上、それを契機に当時のベトナム反戦運動とも結びついて、いかにもアメリカ的なこれらの車輌が入った燃料輸送列車への妨害行為が企図されるに及びました。ほどなくしてマーキングはすぐには判別できないような地味なものとなり、それが今回8輌セットで発売された方になります。
 模型では「米タン闘争」も炎上事故とも無縁ですから、複数買いして編成を仕立てるもよしということで、私も新宿の模型屋さんで複数買ってきました(新宿ですので件の事故現場とは近いところですが)。だぶった番号についてはデカール等で貼り換えようかと思います。けん引機ですが、この時代に似合う電気機関車というと我が家には凸型車体のEF13くらいでしょうか。EF10なども似合うのですが、私は関門トンネル用の銀色の車輌のみ所有で、茶色を持っておりません。もっとも米タンの列車は横田、立川だけでなく国内の他の米軍基地にも出入りしていましたので、神奈川県の厚木、青森県の三沢でも見かけることができたようです。三沢基地には当時の専用線の跡も残されています。
 これら米軍の基地というのは、日本の自衛隊の基地に比べますと大変広大な面積を持っています。入間基地などは門をくぐって10分も歩けば飛行場地区に着きますが、三沢などはゲートをくぐり、行けども行けども飛行場は見えず、その間アメ車やアメリカ風の建物を見かけたり、ということでどこの基地もそうですがゲートをくぐった中にアメリカの小さな町があり、その先に飛行場があるという感じがいたします。2000年前のローマ時代の軍団基地や植民都市というのはイタリア本国の暮らしと同じように、軍の兵営だけでなく人々が集まれる建築物や劇場、競技場、共同浴場、市場といったものもあったといいます。これらの都市や基地が発展して西欧の大都市になったところもあります。本国と同じ暮らしを国外でも提供し、現地の人々にも自分たちの文明や手法を取り入れてもらおう、というのは覇権国家に共通するものなのでしょうか。
 少々堅苦しいことを書きましたが、今回の初期型米タンにインスパイアされて、レイアウトにこの時代の米軍基地を再現したい、とかセクションで作ってみたい、という方に、この時代に似合う飛行機を1/144で考えてみました。
 空軍機、とりわけ戦闘機なら日本にも配備されていたF102(旧オータキ、現在はアリイ)をはじめ、F4C/D、F105、F5などはどうでしょうか。F102のような古いキットもありますが、最近のキットはだいぶ精巧なつくりのものもあります。
 大型機も多数展開していたはずです。輸送機ではC-54(ミニクラフトなど)、C121(ドイツレベル、ミニクラフト)などが飛んでいました。いずれも旅客機由来ですが、特にC121についてはスーパーコンステレーションという大変美しい機体が元になっていました。また、爆撃機ではB47が飛んでいた時代です。ホビークラフトカナダから発売されましたが、後に韓国のアカデミーから再販されています。
 海軍機についてはF8クルセイダーやF4B、A4スカイホークの時代でした。こちらも各社からキットが出ています。現代とは全く異なる派手な塗装や部隊マークを垂直尾翼に描いて飛んでいました。
 米タンに限らず、このところ中古品などでタンク車を入手する機会があり、自分の腕の範囲でいろいろ遊んでいました。そのあたりも近々ご紹介しましょう。

 


 





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和泉宏隆さんのCDが再発売

2021年09月28日 | ときどき音楽
 今日、9月28日が4月に亡くなられた元T-スクエアのキーボーディストにしてピアニストの和泉宏隆さんの誕生日ということで、それに合わせて長らく入手難となっていたCD5タイトルがリマスタリングの上、再発売されました。
 再販されたのは「LIGHTS IN A DISTANCE」(2007)、「A SQUARE SONG BOOK」(2008)、「BEYOND THE RIVER」(2008)、「Hirotaka Izumi covers NOSTALGIA」(2009)、「LIVE 0221」(2007)の5枚で、いずれもベースが村上聖さん、ドラムが板垣正美さんという組み合わせで、私が和泉さんのソロ活動で一番見に行くことが多かった組み合わせでもあります。もちろんオリジナルについては発売当初にすぐ買い求め、サインなどもいただいております。
 アコースティックなピアノ・トリオということもあり、これからの時期にぴったりな曲揃いではありますが、特に私のお気に入りは「LIGHTS IN A DISTANCE」、「Hirotaka Izumi covers NOSTALGIA」、「LIVE 0221」の三枚、ということになりましょう。
 「LIGHTS~」はこの時期のトリオの出発点でもあり、代表曲が収められています。個人的な好みになりますが「Sky, so blue」、「After the ship has gone」、「Colors on the street」、「Three swallows」、「A light in a distance」は特に好きな曲です。
 「Hirotaka Izumi covers NOSTALGIA」は、ファンから収録曲の希望を募りつつ作った(と思う)ちょっと昔の洋楽のカバー集です。ポップスのインストカバーというのはともすればホテルや商業施設でかかっているBGMで終わってしまうのですが、そうならないところが(当たり前ですが)さすがはこの三人、という感じがいたします。
 「LIVE 0221」はその名の通り2007年2月21日に目黒のブルースアレイで行われたライブの模様を収めた一枚です。スクエア時代の曲をピアノトリオにアレンジした(「White mane」、「Leave me alone」、「宝島」など)楽曲も収められています。このライブ、私も観に行っておりまして、拍手で参加させていただいております。収録中にちょっとした間違いがあり、曲の頭からやり直し、ということがあり、テープの巻き戻し音を口で「キュルキュルキュル」と再現しながら再スタート、というのも思い出です(もちろんキュルキュル音は収録されていませんが)。
 「A SQUARE~」はその名の通りスクエア時代に作曲された曲のカバー集で「宝島」や「Omens of love」などの代表曲も収録されていますが、唯一ご本人の作曲ではない「Play for you(安藤正容さん作曲)」が含まれています。「BEYOND THE RIVER」では代表曲の「Heart land」、「Golden land」などが収録されています。このアルバムについては、個人的には冬の凛とした空気のもとで聴いてみたい、そんな気がします。
 なお、今回の再発売に合わせて当時のメンバー・村上聖さん、板垣正美さんがレーベルのサイト「Misty Fountain」に和泉さんとの思い出やちょっとした裏話を寄稿されていますので、それを読みながら聴くとリアルタイムで聴いていなかった方も理解が深まるのではないでしょうか。普段は音楽と全く関係ない当ブログに、和泉さんのことを調べて訪ねてきてくださる方もいらっしゃいますので、スクエア時代しか知らない、吹奏楽の曲の作曲者としてしか知らない、という方にもぜひ聴いていただきたいアルバムとして、本日ご紹介した次第です。
 秋の夜長、おうちでこれらの曲をかけながら近所で買ってきたお惣菜をお皿に並べ、缶ビールをグラスにあけて、ちょっとしたライプハウス気分を味わうもよし、グラス(あるいはおいしいコーヒーや紅茶のカップ)片手にじっくり聴くもよし、でございます。

 

 
 

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私版「いつも行ってたこのお店」

2021年09月18日 | 日記
 このブログ、開設からちょうど3年が経ちまして、4年目を迎えました。今までと同じ感じでこれからも続けていくと思いますが、これからも皆様のお手すきのときにご覧いただけたら幸いです。
 土曜日ですが台風の進路を心配しつつ、家でじっと過ごしていたわけですが、私が就職した平成の初期、私の職場に関してはまだ「半ドン」の名残がございました。私は月曜から金曜と隔週土曜日に出勤、月に一日平日を休むというバターンで仕事をしていました。30年ほど前の土曜日の中央線沿線の模型屋さん巡りの話でもいたしましょう。タイトルですが、モデルグラフィックス誌の昔の連載記事に「いつも行くならこのお店」という模型店取材・紹介ページがあり、なくなったお店も含めて「いつも行くなら+行ってたこのお店」として、近年まとめられたものから採っております。最初にお断りしますが、ここに紹介するお店は特記以外今はないお店です。ご了承ください。
 土曜日、仕事が終わった私は当時職場のあった中央線の某駅から東京方面の電車に乗ります。オレンジ色の電車が三鷹につきますと、線路沿いに武蔵境の方向、そう、電車区の近くの方向に歩いていきますと、トリオ商会という模型屋さんに行き当たります。ここは「男のロマンを売る店」なんていうコピーもありました。ワールド工芸さんの完成品の品ぞろえが良く、ここで「憧れの」真鍮完成品を買うこともありました。「ちょっとATMでお金おろしてきます」と言ってATMに駆け込んで欲しかったものを買ったのも思い出です。
 三鷹の次は吉祥寺です。吉祥寺というと歌川模型というその筋にはかなり有名な模型屋さんがありますが、ここはあまりお邪魔したことがなく、私はもっぱらBe-Jというお店でした。模型メーカーのWAVEの直営店で、この頃(1990年代初頭)同社がF1関連のプラキットやガレージキットをリリースしていたこともあり、覗いていたというところです。WAVEは1/24でキットをいくつか出していて、フェラーリ643とか、ベネトンB192などを作ったものです。
 快速は土曜日通過ですので各停に乗って次の西荻窪へ。西荻窪から荻窪方向に歩きますと「ナカマ模型センター」があります。ここは高校生の頃から長い間私の「ホームベース」的存在でした。店を入ると右側(正面)が鉄道模型、左側(奥側)がプラモデルということで、プラモデル、鉄道模型問わず随分買い物をしました。プラモデルに関しては新製品も「定番商品」も抜かりなく押さえていて、店主のMさんとも随分話をしたものでした。技法的なことも教わりましたし、鉄道模型、プラモデル含めて常連さんたちがいて、顔は知っているけど名前は知らない、でも店主を交えて情報交換する、といったこともありました。高校生の頃初めて買ったエアブラシ「ピースコン ヤング88」もここで購入しました。私は買ったことはありませんでしたがGMキットや一部真鍮キットの特製完成品などもあって、比較的良心的な値段でありました。クリスマスイブの日にカトーのカシオペアだったかを買いに出向き、ライト類の点灯チェックの際に居合わせた常連さんたちの視線が一斉に「カシオペア」の客車に注がれたことも思い出です(ってイブの夜にみんな何をしているのか)。ナカマ模型は西荻窪に二店舗あったほか、三鷹など周辺にもお店があり、行ったことがありましたが、後に「模型センター」に集約されました。モデルアート誌のライターさんが作った素晴らしい作例を眺めるのも楽しみの一つでした。このお店、大人の常連さんも多かったのですが、初心者やあまりプラモデルを作らない人、店の前のゲームコーナー目当てで来ている子供がレジに来たときは、みんな店主との会話を切り上げて場所を外しておりました。未来の「常連さん」は大切にする常識は、みなさん持ちあわせていました。
 西荻窪を出た後は帰宅してもよいのですが、中野を経由してそのまま地下鉄東西線の高田馬場まで出て、高田馬場のFIビル2階の「JOE WORKS」に行ってみましょう。昔は「新宿ホビー」という名称でした。もともとはプラモデル屋さんで、中学時代からお世話になっていましたが、この時代には1/43のF1マシンのミニカーなどを置くようになっていて、音楽CD1枚程度の値段だったこともあり、いくつか買ったものです。プラモデルに関しても定番商品をきっちり置いていた感がありました。
 こんな感じで私が仕事の後に寄り道した模型屋さんのお話でありました。中央線沿線には荻窪の「キヤホビー」さんが現在でも盛業中ですし、この時代ですと阿佐ヶ谷の「ダビット」という店もありました。西荻窪には「ニットー教材」というお店もあって、ここでコンプレッサー買ったなあ。また、外国型鉄道模型のチムニーさんも一時期中央線沿線に店を構えていました。総武線にそのまま乗って大久保で下りれば現在も盛業中の「タヴァサホビーハウス」にたどりつきます。
 もちろん、土曜の午後にここに記したお店すべてをチェックしていたわけではなく、だいたい1店舗から2店舗覗いたら後は帰宅の途に就く、といった感じでした。
 この時代は大型店も少なく、量販店の品ぞろえも今ほどではありませんでした。それゆえに「街の模型屋」が身近な存在だったと言えるでしょう。後に中央線沿線でないことろに異動ととなったため、模型屋さん巡りは以前ほどできなくなりましたが、その後も「ナカマ模型センター」さんには今も下北沢で盛業中の「サニー」さんと同じく、休日にちょくちょく行きました。この時代から後になりますが、吉祥寺にあった「ユザワヤ」でも模型を扱っていたので、かなりマニアックなプラモデルやプライザーの人形などを随分買いました。さすがにあの時代に買ったプラモデルが手つかずで・・・ということは無いと思います(?)が、鉄道模型に関しては上記のお店で購入したものも多く、箱を開けては昔をしばし思い出す、といったことをしています。
 

 

 

 

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サーキットで、空を見上げて

2021年09月16日 | 飛行機・飛行機の模型
 先日開催されたF1イタリアグランプリは、マクラーレンチームの9年ぶりの優勝、しかも1-2ということで、レッドブルとメルセデスの争いの中に、久々に名門が割って入った感があり、大いに盛り上がりました。陽気なオージーのD.リカルドが表彰台の真ん中に立ったのも3年ぶりということで、この人が勝つとサーキット全体が笑顔に包まれます。お約束の「シューイ」も披露してましたね。
 さて、今日は自動車レースの話ではなくて、サーキットにやってくる飛行機の話です。イタリアGPのスタート前に国歌演奏があり、曲が終わったところで、イタリア空軍のアクロバット飛行チーム「フレッチェ・トリコローリ(三色の矢の意)」がイタリア国旗と同じ赤・緑・白の三色のスモークを曳いてホームストレートを航過、そのまま宙返りをしたり、しばらく展示飛行を行っていました。曲の終わるタイミングにいつもぴったり合わせて航過する瞬間はサーキットも大いに盛り上がり、私もイタリア国歌を歌いながらイタリア人に生まれて良かったと再認識・・・するわけはないのですが、現地で一度見てみたいものです。


(フレッチェ・トリコローリのMB339 PAN。模型はイタレリ1/72のキットから。F86、FIAT G91とともにセットで販売されていました)

(ノーズに三色の矢が見えますでしょうか)

(下面はイタリア国旗の色に塗り分けられています)

(かつての使用機。FIAT G91PAN。こちらは胴体に大きく三色の矢が描かれていました)

 F1グランプリに合わせて空軍のアクロチームが飛来、というのは欧州ではよく見かけます。イギリスGPでは「レッド・アローズ」が、最近は行われない年も多いですが、フランスGPでは「パトルイユ・ド・フランス」が、かつてはポルトガルGPで「アシャス・ド・ポルトガル」が飛来していました。

(イギリス空軍のレッドアローズに使用されているホーク練習機。キットはエアフィックス1/72)

 バトルイユ・ド・フランス(「フランスの斥候隊」の意)については先日の東京五輪の閉会式の際、次のパリ五輪を紹介するためにエッフェル塔上空を飛んでいたのをご覧になった方も多いでしょう。また、7月14日の革命記念日の軍事パレードでは、シャンゼリゼをフランス国旗と同じ青、白、赤の三色のスモークを吐いて通貨します。アシャス・ド・ポルトガル(「ポルトガルの旗」という意味)というチームは日本ではあまり知られていないかもしれませんが、T-37練習機を使用したチームでした(T-37については以前のバンパイア練習機の記事で一度ご紹介しました)。たまたまポルトガルGPが開催されていたエストリル・サーキットがチームの本拠地に近かったから、ということもあり、ポルトガルGPのスタート前によく航過していたそうです。

(キットはハセガワとアカデミーの1/72キットをニコイチにしたと思います)

 では日本の場合はどうでしょうか。われらがブルーインパルスはグランプリに来ないのか、となりますが、T-2時代も含めこれまで日本GPや岡山で開催されたパシフィックGPも含めてフライトしたことはありません。ただし、過去に一度だけその機会がありました。平成19(2007)年に久々に富士スピードウェイでF1日本GPが開催されたのですが、決勝スタート前にT-4ブルーインパルスが飛来し、デルタ編隊でローバスし、最後は桜の花をスモークで描くという7種類の演目を披露することになっていました。こちらは残念なことに決勝は大雨となり、この話は実現しませんでした。富士では翌年も日本GPがありましたが、この時はT-4ブルーの飛来はありませんでした。もともと秋に行われる日本GPでは、気候の良い時期ということもあって航空祭などの自衛隊のイベントと被ることもあり、デモフライトは難しいのかもしれません。諸外国のチームですと一日に二か所掛け持ちしてデモフライトというのを聞いたことがありまますが、日本では一日一か所が原則のようで、同日に複数の場所にやってきたというのはあまり聞きません。

(2007年日本GPのプログラム)


(ブルーインパルスについては見開きで紹介されていました。予定演目も記載されています)

 先日の中継の話に戻りますが、解説の川井一仁氏が「イギリスのレッドアローズはものすごい低空で、爆音もすごい」といったことを話していました。イタリアGPもかなり低い高度で航過していました。どちらの国も国旗のカラーに合わせた三色のスモークを吐いているわけですが、ブルーインパルスのようにスモーク用のオイルに混ぜる色素が降ってきて、色が落ちないということは無いのでしょうか?
 アクロチームの話を中心に書きましたが、日本GPで陸自のヘリが飛来したこともありましたし、ホンダジェットが飛んだこともありましたね。それ以外にも国によっては大きな旅客機が航過したり、かつての豪州GPのようにジャンボがやってきたり、空軍のF111が炎を吐く「トーチ」を披露したり、昨年のオーストリアGPだったかでは第二次大戦機がフライトを行うなど、飛行機とグランプリは関係が深いです。イタリアでも、フレッチェ・トリコローリではなくてユーロファイター・タイフーンが飛来したこともありました。
 少し話が横道にそれますが、日曜日のイタリアGPで国歌の演奏をしたのは財務省警察の音楽隊で、グレーと緑の制服に特徴があります。前述の富士のF1でも陸上自衛隊の音楽隊は大雨の中で演奏をされましたし、イギリスGPでも軍楽隊の演奏があるようです。また、財務省警察とわれわれ飛行機のモデラーにはちょっとした接点があります。以前発売されていたタミヤ・イタレリ1/72のOH-6のキットに「イタリア警察」という黄色と緑の塗装例とデカールが入っていましたが、これがまさしく財務省警察の機体です。


(1996年イギリスGPのプログラム)
レッドアローズについては他のデモンストレーションと共に紹介されています。

タイムテーブル(拡大)によれば、このときはパラシュート降下もあったようです。また、年によっては大戦機がフライトを行うことがあります。

 

 

 





 

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いつか、どこかで

2021年09月06日 | 日記
 日付の上では昨日で、パラリンピックが閉幕、オリンピックも含めますと1か月以上にわたって開催されたスポーツの祭典が幕を下ろしました。開幕前からいろいろあった五輪・パラでしたが、特にパラリンピックの式典が秀逸だったこともあり、閉幕については祭の終わりのさみしさも感じております。今回のことも含め、五輪の在り方については言いたいこともたくさんありますが、またそれはいずれ稿を改めるとしまして、まずは、選手の皆様、関係者の皆様、ありがとうございました、そして、お疲れさまでした。
 実は私も五輪・パラリンピックに関わっていた一人でして、都市ボランティアの活動をしておりました。私の本来の活動は訪日外国人を主な対象として、主要駅などで交通案内をする予定でしたが、海外からの受け入れをしなくなっただけでなく、ご存じのとおり無観客での開催となりましたので、当初の予定とはかなり異なる内容の活動となり、また活動時間も極めて限られたものとなりました。本来なら役目が無くなってしまった私たち都市ボランティアのために、新たな活動の場を用意してくださった事務局の方々には、改めて深く感謝の意を申し上げたいと思います。
 そんなわけで当初思い描いていたものとはかなり違ってしまいましたが、私たちの活動で楽しい気分になっていただけたり、嬉しい気持ちでその日を過ごしていただけた方が一人でもいらっしゃいましたら、私としましても大変嬉しく思います。
 それから、今回東京に来られたアスリートの皆様、関係者の皆様、そして、テレビで繰り返し映される東京の風景(特に夜景)を観て、ぜひ東京を訪れたい、と思っている世界の皆様、このコロナ禍が落ち着きましたら、ぜひ東京に来てください。もし、道に迷ったときは、私のような人間が手助けして差し上げることもできるかと思います。それから、これはここだけの話、東京にお越しになるときはもう少し涼しい時期をお勧めします。これは東京に長年住んでいる私が言っているのだから、間違いないです。




 

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