工作台の休日

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F1 日本GP 2023 こぼれ話その2

2023年10月07日 | 旅のあれこれ
 日本GP、こぼれ話のつづきです。
6  あなたの推しは誰?
F1の場合、老若男女ファンが訪れており、それぞれ誰かの熱心なファンだったりしています。ただ、日本の場合は全員に惜しみなく拍手が送られるのがいいところです。私の場合長年、チームとしてフェラーリを応援していますのでフェラーリの二人のドライバーを応援しています。

アストンマーチンのエース、40代のアロンソも気になります。

(写真右・No.14)
また、ハースの二人、マグヌッセンとヒュルケンベルグのいぶし銀二人も好きです。

それから、アルファロメオもその名前を聞くと、たとえそれが昔のグランプリチームと連続性が無くても、そこまでの長い歴史とつながっているチームとして見てしまいます。


7 軽トラで大暴れ!?
 鈴鹿入りする前には、レッドブル、アルファタウリのドライバー達が都内で軽トラックを使ったゲームなどに挑戦し、その様子が動画でアップされています。
 車庫入れしたり、大きな玉をぶつけて巨大なボウリングのピンを倒したり、崩れないように段ボール箱を積んで走ったりと楽しそうです。車庫入れとか段ボールを崩さないように走るなんて、もしかしたらホンダパワーの大先輩、中嶋悟が得意なのでは?実兄が経営するガソリンスタンドを手伝っていたアマチュア時代に、トラックの荷台に配達のドラム缶を乗せ、ドラム缶が倒れないように車をコントロールしていたと言いますから「えっ、そういうのもできないの?」とか言いながら涼しい顔で荷物を運んでそうです。

8 レジェンドも現役も、トークショーは大盛況
 走行セッションの合間など、これまでも関係者のトークショーは行われていて、グランドスタンド裏のGPスクエアという広場に特設ステージを作り、そこを会場としています。今年は現役組も昼間などにトークショーがあり、いつもなら土曜予選後の前夜祭で登場することが多いのですが、一生懸命待ち続けた方が何人もの現役組を近くで見ることができたようです。トークショーの模様はスタンドの大型ビジョンに映し出されたりもするので、座席で楽しむこともできました。

こちらはレジェンド、左から中嶋、片山右京、佐藤琢磨の三人です。30年前の鈴鹿、右京は走らないティレル・ヤマハを走らせていて、足元のカメラで130Rでアクセルを完全に踏み込んでいない(マシンの出来が悪くて踏み込めていない)様子が映っており、ゲスト解説の長谷見昌弘から「あそこは全開だよ」と言われて気の毒だったなあと思いました。

9 紙のプログラム、危うし!?
 F1開催後に主に来場者を対象としたアンケートが鈴鹿サーキットのサイトに用意されており、いろいろ回答を入力していたところ、場内で販売されているプログラムについて、紙のプログラムの存続を問うような設問がありました。
 何より来場記念になりますし、読み物はセッションの合間に読んだりします。鈴鹿まである程度の数のレースを消化していますので、これまでのハイライトなども掲載されており、シーズンを思い返すきっかけを作ってくれます。
 シンガポールGPでは紙のプログラムが無かった、という話が伝わってきており、なんでもデジタル化というのも、と思ってしまいます。ペーパーレスは仕事だけで十分な感もあります。確かにスマホ一台あればドライバーのプロフィールからイベントスケジュールまで分かってしまいますが、私は古い世代の人間なので、紙で確認したい派なのです。また、コロナ前は地図、タイムテーブル、カーNo、ヘルメットのデザイン、おすすめのお土産がコンパクトにまとめられたガイドマップが無料で配られていて、こちらも便利でした。そういえばレッドブルが各GPに合わせて冊子を作って、レッドブルと一緒に売ってましたね。
 紙のプログラムは、これからも続くんですよね?

(左は筆者所蔵の1987年日本GPのプログラム。数年前に入手しました。これだけでブログ1回分書けそうです)

10 お土産あれこれ
 家族に、自分用に、職場にと、お土産の売り場もたくさんありました。観客は多かったと聞きますが、売り上げはどうだったのでしょう。昨年よりもお店は空いていたようにも感じます。私はいつもサーキット内の「ぐるめぷらざ」というお店で三重の特産品(お酒、海産物のつくだ煮、お菓子)を買い、名古屋でも和菓子を買ったりしています。食べ物で言うと名古屋ではこのところ流行りの「ぴよりん」のバウムクーヘンがあって、こちらも買いました。東京までの「ぴよりんチャレンジ」は難しそうですからね。そして今年はサーキット内の「ガレージR」というキッズ向けのお店が一番お世話になったと思います。豚児と家人用にホンダの懐かしい乗用車や軽トラなどが柔らかいタッチで描かれたTシャツを買いました。また3歳以上向けとありましたので、ブラーゴの廉価版F1マシンのうち、豚児が好きなメルセデスを買いました。プラ製のようですが、昔のオニクスあたりのダイキャストと遜色ないです。さっそく走らせたり(よく走ります)目の高さの場所に置いて眺めたりと気に入ったようです。モデルとなった昨シーズンのメルセデスは特徴的な「ゼロポッド」というスタイルで登場するも、不振を極めており、ラッセルが1勝を挙げたのみでした。そのラッセルのマシンを買いました。うちにも昔、ヤードレイカラーのマクラーレンのミニカーがあって、F1を本格的に見るようになった大学生の頃、このマシンのことを改めて調べたっけ。豚児もそのうち、このマシンの実物のことを調べたりするのかなあ。資料と写真なら、お父さんがたくさん持っているよ。

11 のぼり持ち去り事件に関する私見
 サーキット内などにたくさん立ててあったドライバーの写真、名前などが印刷された「のぼり」が決勝レース後にあらかた取られてしまった、という事件がありました。SNSなどでは「〇〇人が盗った」とか「いや日本人もいたぞ」と騒然となり、レースの結果は流さないくせに地上波のニュースでも採り上げられた、などと言われています。こういったのぼりは昨年からありましたが、昨年は盗難(というか略奪ですよね)といった話は聞かなかったように思います。個人的な意見ではありますが、他人のもの、しかも多くの方の目に触れるためにそこにあったものを勝手に持ち去ったわけですから、これは立派な犯罪です。ファンを名乗る資格も、サーキットに入ることもしないでほしいと思うのです。まずかった(と個人的に思う)のは鈴鹿サーキットの対応で、当初「どうせ廃棄するものだから」と、ともすれば盗難を容認するような発言をしていたことで、後に「厳正に対処する」と言い直していましたが、来春はどうなるでしょうか。
 また、ニュースでファンと呼べないような人間の悪行ばかりが伝えられていますが、サーキットに集まったファンの99.9%は、そういうことをしない人たちです。特に日本のファンは熱心で推しのためならファッションなどあらゆる要素でアピールするけど礼儀正しいと海外メディアが毎年採り上げるほど評判になっています。このところ増えた海外のお客さんの中には、そういったファンを見るのも楽しみ、という方もいるでしょう。ドライバーらの「入り待ち、出待ち」で踏まれた、転んだ、といったトラブルは聞きますが、ほとんどは善良な方々です。どうか、そんなファンの「熱量」も正しく伝えてほしいものです。
 コロナ明けで観光地で狼藉を働く、みたいな話は伝えられていて、ローマのコロッセオに名前を彫っただの、トレビの泉に飛び込んだだの、ヴェネツィアの水上タクシーでケツ出して「出禁」を言い渡されただのと、本来旅行してはいけない輩まで観光地を訪れたりしていますので、そういうのと同類かなとも思います。
 どうしても持って帰りたい、という方にはこんな方法はどうでしょうか。月曜日もサーキットは開いていますし、F1のチケットで遊園地も含めて入れます。以前は先着順で前日の表彰式の写真を配ったりしていましたから、それと同じで月曜の来場者で希望者に抽選でのぼりをプレゼントしてみてはどうでしょう。熱心なファンにプレゼントするという意味でも、効果があると思うのですが。
 また、のぼりを盗んだ中に外国人がいた、という話が聞こえてきたり、禁煙のところで外国人がタバコを吸っていた話も聞きました。確かにいつもの年より外国人が多かったように感じます。肌の色も話される言葉もさまざまでした。不案内が理由でトラブルになってしまってもつまらないので、個人的には海外からのファン向けに英語をはじめ、各国語の案内や注意表記がもっと必要かなと思いました。円安で物価も安く、さらに安全で料理も美味しいということで、日本は「訪れたい国」だそうですが、もちろんそれぞれの国の「ルール」があって、それはサーキットとて同じです(円高だった10年以上前に鈴鹿に来ていた外国人のファンで、変なことをする人はいなかったし、あの厳しい時代に観戦していたという意味でも彼らを尊敬しています)。
 どうでもいい個人的な希望ですが、もし「のぼり」を用意するなら、鈴鹿を彩ったレジェンド(セナとかプロストじゃなくてアルヌーとかタルクィーニとかグルイヤールとか)も混ぜておいたらどうでしょう・・・。

10月10日追記。「のぼり」の写真なんて撮ってなかったと思い込んでいましたが、1枚だけあったので追加しました。

12 ミツバチは鈴鹿がお好き
 ラストは重くない話をしましょう。昨年引退したチャンピオン、セバスチャン・ベッテルが来日、生物多様性のシンボルとも言われるミツバチの巣箱を設置したと伝えられています。2コーナーも「ミツバチ・コーナー」と呼んでいました。鈴鹿もいろいろな動物がやってくるらしく、コースをカニ(!)が横断していたとか、現役時代の中嶋悟がテストをしていてヘビをタイヤで踏んだとか、いろいろな話が聞こえてきます。
実は鈴鹿サーキットと併設の遊園地ではミツバチとかたつむりがシンボル的に使われています。ミツバチをかたどった「ぶんぶんばち」やかたつむり型の「でんでんむし」という乗り物が長年親しまれ、遊園地の改修で一度は姿を消したものの、復活した経緯がありました。ベッテルの活動は鈴鹿が皮切りらしいですが、ちょうどよい場所でスタートさせた感があります。
遊園地の内外で見かけるオブジェ。決勝の後、これを見ながらサーキットを後にするときは、ああ、あと1年後だなと寂しく思うのです。


と思ったら来年は196日後ですよ。3月末に東京でフォーミュラeがあって、翌週は鈴鹿です。年度初め早々、自分がグランプリモードになっているのかな。


10月10日に写真を追加しました
 
 

 
 









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