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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

第8回鉄道模型芸術祭に行ってきました

2023年03月18日 | 鉄道・鉄道模型
 この季節恒例の「鉄道模型芸術祭」が東京芸術劇場で開催され、私も行ってきました(19日まで)。初日の今日はあいにくの雨でしたが、それでも多くの方来場されていました。
 地下1階、無料ゾーンから。J-Track Societyのモジュールには小さなお友達もたくさん来ていましたが、大きなお友達が喜ぶ車輌が走っていました。

池袋ということで「地元」西武の車輌もいますね。

ラビューの手前には懐かしい「レオコンテナ」ですね。


1980年代前半に、カトーのコキ10000に西武ライオンズのマークを入れた製品が西武百貨店で発売されており、完全にオリジナルだったE851もリリースされていました(写真のE851は後年発売された方ですが)。

有料展示も見ていきましょう。「新百合ヶ丘鉄道模型クラブ」の展示から

日本の古い風景を中心に展示がされていました。線路配置はシンプルでしたが、風景や建築物の作りこみが秀逸。

「上州モントレーライン」より、秘境駅として名高い湯檜曾(ゆびそ)のイメージです。


「小さな架空鉄道風景」より。港町のレイアウト、いいですねえ。小さなフェリーが何ともいい感じです。




「麦レ~ル」は京葉臨海鉄道のイメージで。こちらも線路配置はシンプルですが、よく作りこまれています。


「NGP 北峰電鉄」は走行音や自動運転をテーマとしていましたが、シーナリーも丁寧に作っています。


おなじみ「これがレイアウト」。日本の古き田園風景にみえますが・・・

妖怪たちの百鬼夜行といった趣。池のハスの上には、コロナ禍ですっかり有名になったアマビエが見えます。


アメリカの漁港の風景。人形たちも一人一人物語があって楽しいです。




ご紹介しきれませんでしたが、これ以外にも多くのモデラーが車輌、レイアウトと参加されています。鉄道以外のモデラーの方にも、得られるものはありますので、お時間がある方はぜひ。

18日の東京芸術劇場はこんな公演が開催されていたようです。

右側の方は私のブログではおなじみですが、私は見に行くことが難しかったので、ポスターだけのご紹介です。



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TOMIX 上田交通モハ5250の軽加工

2023年03月04日 | 鉄道・鉄道模型
 久しぶりに鉄道模型の話題です。TOMIXの16番(1/80 16.5mm)で昨年春に上田交通モハ5250形がリリースされました。実車については以前拙ブログでもご紹介しましたが「丸窓電車」の愛称で親しまれていました。その昔(1997年)エンドウの真鍮完成品が発売されており、私も持っているのですが、プラ製の丸窓電車ってどうなのかなというわけで、発売と同時に入手しました。後述しますがそこからいろいろあってほったらかしにしていたのですが、いろいろ手を入れまして、2月上旬に正式に「入線」となったわけです。
 まずは製品から手を入れた姿でご覧に入れましょう。

 で、こちらは加工前の状態です(トミーテックさんのサイトから拝借しました)。車番インレタなどは出荷時点では貼ってありません。


 もともと好ましい製品ではあるのですが、実物写真と見比べますといろいろ手を入れたくなりました。まずは屋根上からです。

主に塗装で、ということになりますが、屋根上で加工したのは次のとおりです。
①パンタグラフは製品では無塗装で銀色ですが、プライマーを塗った上で艶消し黒に塗りました。
②ベンチレーターをGMカラー緑色2号に塗装(湘南電車の緑色です)。
③パンタグラフのランボードなどをGMカラー黄色5号で塗装
④ヘッドライトもグレーっぽいグリーンに塗装
⑤ランボードの茶色い部分はそのままでは「赤茶色」という感じなので、ファレホの茶系の色を混ぜて落ち着かせました。

車輌の室内も手の入れ甲斐がありそうだったので加工してみました。

①座席のモケットが無塗装(茶色)のままだったので、青で塗りました。
②床にはハセガワの「曲面追従シート」の木目調・チークを切り出して貼りました。
③乗客の人形を入れてみました。手持ちのプライザー、カトー、PLUMの人形を乗せています。ただし、製品の床が少々「上げ底」だったようで、うまく座ってくれないものや、立たせると不自然な位置に頭がきてしまうものがありました。適宜膝の位置で切断したり、ひざ下のところで一旦切り離し、数ミリ切ってから再度接合する、といったことをしています。

④乗務員の人形も入れています。乗務員室のあたりはライトユニットが入る関係で窓下の高さまで床が張り出している構造です。このため乗務員は上半身で切り、胸像のような感じで接着しましたが、窓越しに見るとなかなか悪くはなさそうです。


 車体まわりですが、この形式は客窓の外側に保護棒が取り付けられているのですが、製品にはありません。0.3mmの真鍮線をアイボリーに塗り、ゴム系接着剤でとりつけました。ちなみにこの形式は3輌いましたが、モハ5251、5253は低い位置に、5252のみ少し高い位置に保護棒があります。もともとは二本の棒が渡されていた名残で、違う高さに棒がついています。
 前面の行先表示、側面の行先表示はシールですが、やや厚みがありますので実感的です。そのまま使うことができます。インレタで車番を貼っています。先に買ったエンドウ製品が5251でしたので、こちらは5253としました。
 車体の上半分を中心にファレホの薄いグレー系の色をごくごく薄く溶いて汚しをかけました。また、扉の周辺、床下機器を薄い茶系の色で汚しています。よく手入れされているという感じでしたので、ウェザリングはごくごく軽くにとどめました。



 この機会にエンドウ製品も並べてみました。

左がエンドウ、右がTOMIXです。
エンドウ製品のサイドビューです。

エンドウ製品は内装が入っていなかったのでホワイトメタルの椅子を取り付け、人形を乗せています。

さて、TOMIXの製品ですが、もともと昨年の国際鉄道模型コンベンションの会期中に某ショップ様のブースをお借りして、加工、人形の取り付け等を実演しながら仕上げていくつもりでした。この「リアル版工作台の休日」は私がコロナにかかったせいで実現できなかったのですが、結局冬の間にああでもない、こうでもないとしながら仕上げました。1輌で楽しめる形式ですし、最初にも書きましたが素性の良い製品ですので、技量に応じて手の入れ甲斐があると思います。私の工作台に、あの日の上田がよみがえってきました。








 

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東京の地下鉄を、実物と模型で堪能

2023年01月19日 | 鉄道・鉄道模型
 12月発売の模型誌は新年号ということでボリューム感たっぷりなのですが「とれいん」2023年1月号は「東京の地下鉄道」と題して、東京の地下鉄(乗り入れ等も含めて)について実物、模型双方で特集しています。
 これまでも「とれいん」誌は1月号というと一つの私鉄をまるまる特集ということが多いのですが、地下鉄で特集というのは珍しいですね。以前は比較的地味なジャンルだった地下鉄も、模型がずいぶん製品化されていますし、JR、私鉄などの乗り入れも含めますと関わる車輌も多岐に及びます。また、地下鉄を離れて地方で活躍する車輌もいます。「とれいん」誌上でも東京メトロ、都営双方の最近の(最新の)車輌たちの中からセレクトして「MODELLERS FILE」で紹介しています。改めてみますと都営地下鉄の車輌は1970年代に比べますとだいぶ変わりましたね。昔はあか抜けないし、浅草線の5000形などはどこか薄汚れているような印象さえありましたが、新宿線の10-000形や浅草線の5300形あたりから営団(当時)や大手私鉄に遜色ないデザインになっていったように感じます。私もNゲージでは都営地下鉄の車輌を新旧とりまぜて随分持っています。大江戸線の12-000形のように以前は通勤で毎日お世話になった車輌まで模型化されているわけで、いい時代になったものです(以前不二家がやっていた昔話を描いたラッピング電車出ないかなあ)。
 また「MODELLERS FILE」でいくつか紹介された形式の中では、新しい車輛だけでなくベテランの域に達している東京メトロ8000系もあります。こちらは時期によってスタイルも少しずつ違いますし、改修工事も受けていますのでサイドビューも変わっています。
 それに関連して興味深く読んだのが、連載の「モデリングリサーチセンター(モリセン)」(P.S.氏)の特別編として掲載された「グリーンマックス営団8000タイプを作る」でした。半蔵門線を走る営団8000系のキットは古くからグリーンマックス(GM)でありますが、これは形の似た営団6000系(千代田線)のキットから作るものです。6000、7000(有楽町線)、8000は形態が似通っているため、6000系をベースにしながら、他の形式については自分たちで工夫して組み立ててね、という感じのキットです。ところが、キットでは8000系として作ろうとすると、実物にはある車体裾の絞りがないとか、ドアと雨どいの間がとても狭いといった実物とかなり違うところが目立ちます。このためGMも「8000系タイプ」と名乗っていたわけです。作例では車体裾の部分は色を変えて再現しています。私も以前、大好きな東急のステンレスカーと関連のある半蔵門線の8000系を組んだことがありましたが、実物との違いに関してはそのまま目をつぶったように覚えています。営団8000系は生産時期によって微妙に違うところがあるので、キットについても架空の〇次型として楽しむのが無難なようです。営団8000系そのものも私の好きな車輌ですが、より本物に近いものを手に入れたければ誌面の「地下鉄Nゲージ作品集」で小林克也氏が製作されたボナファイデ製のキットを組むか、更新後の姿でよしとするならマイクロエースの製品を買うといったことになりましょう(ボナのキットはかなりの苦労を伴うようですが)。
 東京の地下鉄が特集ではありますが、関連記事として世界の地下鉄道大集合(いちかわたくみ氏)も興味深かったです。海外でも地下鉄の車輌はそれほど模型に恵まれているわけではなく、著者もさまざまなルートで入手したようです。縮尺は違えど16.5mmのモデルとなりますが、ロンドン、ニューヨークをはじめ、サンパウロやモスクワといった地下鉄の車輌もあるようです。私もロンドンの交通博物館でディスプレイモデルを買ったことがありますし、新宿の天賞堂(地下鉄の西新宿駅近くに移転後ですが)にもディスプレイモデルを動力化したロンドンの地下鉄模型が販売されているのを見たことがあります。
 まだ組んでいない地下鉄車輌のキットや、地下鉄に乗り入れている私鉄車輌のキットもありますので、今すぐに、というのは難しいですが、自分の思いを込めながら作っていけたらと思います。
 趣味誌の方は1月発売の号がそろそろ店頭に並ぶ頃で、相変わらずの遅筆ではありましたが、ボリュームたっぷりの1月号を堪能しました。



 
 




 

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久しぶりに鉄道博物館へ

2023年01月07日 | 鉄道・鉄道模型
 コロナ禍でなかなかお邪魔できなかった場所がいくつかあって、昨年はそういったところへのお出かけも少しずつ再開した年になりましたが、年の暮れに久々に鉄道博物館に行ってきました。鉄道150年でここに行かないのも、というのと、鉄道150年記念企画展なども開催されているので、見に行きたかったのです。
 最近の鉄道博物館の話題と言えば


「ロイヤルエンジン」EF58-61の展示でしょう。とうとう、というか鉄道150年に合わせるように博物館に収められることになったのですね。私は「ゴハチ」の追っかけはしていませんでしたし、そもそもEF58を深く語れるほどの趣味人ではありませんが、それでも大変人気のあったこの車輛が博物館に入ったということは、やはり特別な感慨がいたします。
 もちろん、鉄道150年ということでこちらを忘れてはいけませんね。

1号機関車です。はじまりはここからです。
 1階の「車両ステーション」と呼ばれる展示ゾーンも圧巻ですが、私が好きなのは南側3階の「歴史ステーション」です。
 新幹線の「源流」とも呼ぶべき戦前の「弾丸列車構想」で計画された蒸気機関車の模型です。

 懐かしいのはこちら。

 昨年こちらにデザインを似せた券売機のミニチュアがカプセルトイで出ていました。
 2階のスペシャルギャラリーでは「鉄道の作った日本の旅150年」という特別展が開催されていました(令和5年1月30日まで)。日本人の旅と鉄道の関わり、その変遷を博物館所蔵の資料などとともに振り返るという内容です。展示室内の撮影ができないため写真がありませんが、昨年の拙ブログで「タイムマシンにお願い」と題して乗りたい車輌として取り上げたクロ151の個室の4人用のシート(復元)が展示されていました。なお、開放室の椅子についても1階で展示されています。

 観光、出征、復員、修学旅行、就職など、さまざまな時代と場面で利用された「鉄道」について、丁寧に解説がされていました。私が訪れたときは図録の販売が無かったのですが、1月から図録の販売もスタートしているようで、これは近々もう一度訪れようかというところです。
 また、この特別展に合わせて「珠玉の秘蔵資料特別公開」ということでスペシャルギャラリーの一角を使って展示が行われていました。3週間ごとにテーマを分けて、鉄道博物館が所蔵する貴重な品々を展示するものです。私が訪れた時には「文字とマーク」というテーマでした(1月9日まで)。文字が書かれている、マークが描かれている資料ということで、東海道線全線電化を記念して特急「つばめ」に掲示されたヘッドマークや各種の駅名標などが展示されていました。駅名標については、現場で個体差が生じにくく、見やすい書体となった「すみ丸ゴシック」と呼ばれる独特の書体に至るまでのデザインの変遷が分かるようになっていました。
 また、個人的に一番驚いたのは、各民鉄の制帽につける「帽章」のコレクションがあることでした。目黒蒲田電鉄や東京地下鉄道といった歴史の一ページとなった名称の事業者の帽章もありました。こんなものまで、と言っては失礼ですが本当にたくさんのコレクションを持っていますね。ところで、戦時中は私鉄の大合同などもありましたが、制服、制帽などはどうだったのでしょうか。新調する余裕もなかったでしょうから、オリジナルのままだったのでしょうか。
 
 お昼をはさんで随分長い時間、鉄道博物館におりました。鉄道文化ギャラリーという、鉄道にちなんだ文学、音楽、さらには駅弁といった品々を通して「文化」という切り口で展示する部屋もありました。前回訪れた際にも見たと思うのですが・・・。文化を切り口とした展示は長久手のトヨタの博物館にもありましたね。また、倉庫のようなスタイルの部屋に、さまざまな収蔵品が展示されている「コレクションギャラリー」には、万世橋の交通博物館をご存じの方なら懐かしい、この模型が健在でした。


屋外にはこの車輛たちもいました。

DD13もオリジナルの茶色塗装がかえって新鮮です。

そんなわけで久々の鉄道博物館を楽しんできました。帰る途中の池袋で、こんな機関車が単行でやってきました。





 
 


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クリスマスにタトラのトラムがやってきた

2022年12月24日 | 鉄道・鉄道模型
 クリスマスの時期に我が家にもいくつか車輌がやってきましたが、その中でご紹介するのはこちら。鉄道コレクションの(トミーテック)のプラハトラム タトラT3タイプ2輌セットです。
 こちらの製品。通常の鉄道コレクションとは異なり、動力ユニットも同梱されています。ユーザーはいったん車体を外してから動力をつけるよう指示されています。個体差があるのか車体の取り外しに苦労された方もいらっしゃるようですが、私はスムーズに取り外し、動力ユニットを載せました。パンタグラフも金属製のものがはじめからついていますので、ユーザーの仕事は後はお好みで系統番のシールを貼るくらいでしょうか。
 サイドビューです。

 流線形の独特な車体ですね。

 バスなどと同じで片側のみ乗降扉がついており、反対側に扉はありません。欧州の他の都市と同様、終点でループ線を使って転回するタイプです。


 実物の紹介を少ししましょう。このタトラのトラムカーはチェコスロバキア(当時)のタトラ社で生産されたもので、アメリカのPCCカー(1930年代から開発・製造された高性能車)をライセンスしたものだそうです。PCCカーは世界各地でライセンスされ、日本も含まれていましたが、それぞれの国で特性に合わせた設計、製造がなされています。タトラの車輌はチェコスロバキアだけでなく「東側」と言われた国の多くで使用され、西ドイツをはじめとした西ヨーロッパの市電がデュワグなら、東ヨーロッパはタトラという感じでした。日本から近いところでは平壌の市電でも使われていたようです。タトラは路面電車の生産を一手に引き受けていたわけで、旅客機で言えば旧ソ連のツポレフ、イリューシンみたいなものでしょうか。

 さて、今日はクリスマスイブということで、みなさんの元にもサンタさんが来ている頃かもしれません。NORADのサンタ追跡アプリによれば、23:11頃に我が家の上空をサンタさんが通過していったようです。クリスマスということで、タトラの市電もこちらと共演です。

 後ろの人形、拙ブログでおなじみプレイモービルと思いきや、チェコ版のプレイモービルと呼ばれた「イグラーチェク」という人形です。1970年代にチェコスロバキアで販売されていたそうで、プレイモービルと大きさも同じで、手の形なども似ています。こちらの製品は最近チェコで復刻されたもののようです。

 ちなみにクリスマスツリーはプレイモービルのものを使わせていただきました。
 余談になりますがチェコというと冷戦期からプラモデルはなかなかいいものを作っており、高校生のときにKPというメーカーのMIG15を作った記憶があります。西側1970年代の出来ではありましたが、ちゃんと形になるキットという印象でした。また、子供の頃にNHKで「ゆかいなもぐら」というアニメを放映しており(もぐらのクルテクという名前の方が今では一般的ですね)、素朴な色使いが好きでした。

 では、みなさまも良いクリスマスをお過ごしください。



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