goo blog サービス終了のお知らせ 

工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

リアル版、工作台の休日 始まります

2023年08月18日 | 鉄道・鉄道模型
夏の一大イベント、国際鉄道模型コンベンションが金曜日から東京ビッグサイトで始まります。私もミニチュア人形のYFS様のご好意により、お店のブース(E-31)内で実演したり、模型を展示したりする予定です。金曜午後と土曜日を中心にブースにいる予定です。
なお、私以外にもクリエイターさん達が入れ替わりでお店におりますのでお楽しみに。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西武沿線で見つけた100年前の鉄道遺産

2023年08月13日 | 鉄道・鉄道模型
 明治、大正期の古いレールについては、既にこのブログで何度もご紹介しておりますが、今日は西武新宿線、野方駅の改札外でみつけたこんな遺産です。
 駅の外にブロンズ色の街灯があります。

 近寄ってみるとこんな銘板がありました。

 これは野方駅が改修された折にそれまでホーム上屋として使われていたレールを外し、街灯の柱として再整備したものでした。

 写真は駅の南口側で、レールは1914(大正3)年9月、八幡製鉄所製で60ポンドです。これは1ヤードあたり60ポンド、ということで1mあたり30kgのレールということになり、多くの路線で使われたレールです(主要幹線になりますと、75ポンドなどがありますし、大正後期~昭和に入ると電化路線とともに100ポンドも登場します)アルファベットのSを〇で囲ったような特徴的なマークで有名です。八幡製鉄製のレールは昭和に入ってから作られたものを多く見かけますが、大正初期のものは関東ではあまり見たことがないように思います。解説によると裏面に「工」マークがついていますので、発注者は鉄道院(国有鉄道)のようです。
 北口にも同じような街灯があり、こちらはこのレールでした。

 以前「新井薬師前駅で使われている」と書きましたが、ベルギーのサンブルモゼル社、1925(大正14)年製とあります。こちらも60ポンドです。西武新宿線はここのレールが多いですね。

 銘板の国旗の部分が残念ながら失われています。
 街灯の柱としてこういった遺産を再利用するというのも悪くないですね。どういった経緯で西武鉄道にやってきたのかは調べがついていませんし、こういったレールの中には日本国内での使用を想定していないものも含まれています。西武鉄道ではいくつかの駅でこういった形での保存がされていますので、また機会がありましたらご紹介しましょう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鉄道模型コンテストに行ってきました

2023年08月07日 | 鉄道・鉄道模型
 ご無沙汰でございます。このところ模型作りもいろいろやっていたり、本業が忙しかったり、ワクチン打ったりと少々忙しくしておりました。
 そんな中、この週末に新宿・住友三角ビルで開催されていた「鉄道模型コンテスト」に、5日の土曜日に家族で見てきました。このコンテスト、メインは全国の高校生(中高一貫校も含む)たちが製作したモジュール(ジオラマ的な)レイアウトで、全国からたくさんの出展があります。土曜日は連日の大変な暑さで、会場に着くころにはへとへとでした。コンテストの見学も久しぶりでしたが、メインの高校生の熱気は相変わらずですね。高校生ゆえにどうしても費用的なところで制約があったり、アイデアはいいんだけどアイデア倒れ?なモジュールもあって、そのあたりは変わらないですね。私も高校生の頃、先輩たちと鉄道研究会を立ち上げ、部費もつかない中でお小遣いをやりくりしてレイアウトを作っていた口なのでよく分かります。
 ストラクチャーも紙を使ったり、プラ板を使ったりというのは昔と変わらないようです。ここをひと工夫すればもっと良くなるのに、と勝手に思うようなものもありました。一方で、既製品に頼らず、丁寧に手作りしている学校を見ると、何をどうやって使って作っているのかと気になったり、ここに至るまでの苦労もたくさんあったのかなと思います。つくづく私たちが高校生の頃、こういうコンテストがあったらな、とちょっと思ったりもしています。あの頃(今から35年前)に鉄研がある高校がどれくらいあったか分かりませんし、今のように女子高が出品することや、女子部員がいる学校がどれくらいあったかは分りませんが…。
 こうして全国の学校から出展があれば、横のつながりもできるでしょうし、技法を知ることもありましょう。ちょっとした技法やヒントは、昔なら行きつけの模型屋さんで知ることもありましたが、街中華ならぬ街の模型屋さんも衰退している中、今はどうやって身につけているのかな?
 さて、家族で行った、と書きましたが模型好きの豚児も一緒でした。高校生が作ったモジュールの中では地下鉄駅を再現したものが刺さったようで、いくつかの学校が出品していたそれをずっと眺めていました。ただ、最後はカトーさんが持ち込んだデモ用のレイアウトに夢中になっていて、そりゃプロが作ったものだから仕方ないな、というところです。コンテストもどうやら彼なりに得るものがあったようで、日曜のリビングのテーブルにこんなジオラマが出現していました。


 住友三角ビルで思い出しましたが、私が子供の頃、夏に鉄道関係のイベントがあって、ライブスチームが走っていたのを思い出しました。天賞堂の新宿店も三角ビルの地下にありましたね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あの箱絵を忘れない

2023年07月26日 | 鉄道・鉄道模型
 長年グリーンマックス(GM)のキットの箱絵、組立説明図を手がけられ、近年では鉄道模型趣味(TMS)誌での連載で親しまれていた小林信夫さんが亡くなりました。今月発売のTMS誌上にも製作記事が掲載されており、編集後記で訃報について触れられていましたので、急なことだったのでしょうか。
 氏の名前を知ったのはだいぶ後になってからでしたが、GMキットの箱は、車輛、ストラクチャー問わずその昔は氏のイラストが描かれていました。

(今では完成見本の写真が使われるので、こうしたイラストの箱絵ではありません)
また、車輌キットの組み立て図やイラストなども手掛けていましたので、GMキットのあるところ氏のイラストあり、という感じでした。



 私が思い出深いのは、お名前はクレジットされていないものの、氏の才気が誌面すべてにあふれていた「G.M. CRAFTSMANS MANUAL」(GMマニュアル)という86年刊行の本でした。全般に工作ガイド的な役割の本ではあり、当時のGMのカタログと同じ横長の判型が特徴でした。
 この本で特に印象に残っているのは、実感的な河川の表現(これは河川だけでなくその周辺の構造も含めて、という意味です)について解説した「川をレイアウトする」という記事と、Nゲージのサイズに近いスケールの飛行機模型を採り入れた「1/144スケールノススメ」でした。

(河川敷のトロッコとその働きについても触れられていました)
川と河川敷には何があるのか、どうしたらリアルで自然な風景になるかなど、いまでも大いに参考になります。

(このイラストが、以前もブログで描きました「在日米軍トマソン基地」の構想に刺激を与えております)
学生時代、鉄道研究会のレイアウトに「空港」や「飛行場」、「基地」を出現させたものです。巻末にはその時点で入手できる旅客機のキットガイドも出ていました。

 近年ではTMS誌で身近な材料から作る模型の記事を執筆されていたのを思い出します。身近な材料、というのが実は一番難しく、そこから生み出される自由型の車輌を見るにつけ、自分ではこんな風には作れないよなあ、と思うことばかりでした。
 また、トミーテックの「ノスタルジック鉄道コレクション」のイメージイラストも描かれていたので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

 
 この細密感がありながらどこか楽しいイラストと会うことができないのは甚だ残念ではあります。小ネタのように仕込んであったりする乗り物などを見つけるのも楽しみでした。来月のTMS誌上でこれまでの足跡も含めた記事が掲載されるそうですので、それを読みながら改めて故人を偲ぶことといたしましょう。


(「この部分自作した方が速い」というフレーズで、この車輛を問わず、どれだけのファンがチャレンジしたことか・・・。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の島の小さな鉄道にようこそ

2023年07月14日 | 鉄道・鉄道模型
 毎日暑いですね。いつのまにか真夏というか、ジメジメした暑さなので体もまいっています。この暑さ、世界的な熱波らしく、心配なところです。せめて気分だけでもさわやかな南の島に、ということで以前ご紹介した車輌もも含めて、Nゲージの加工や塗り替えによる南の島の架空の鉄道を走る車輌をご紹介します。
 太平洋上の小さな島、ここはセントなんちゃらという正式な国号もあるのですが、みんな愛称である「FRUITS ISLAND」と呼んでいます。日本ともアメリカとも友好的な国ではありますが、さきの大戦でもちょうど地理的に「重要ではない」とみなされたのか、戦火にさらされることもなく今に至っています。農漁業、そして観光が主な産業だそうです。
 そんな島の唯一の港と首都(といっても小さな島ですから大きな町は首都しかない)、さらに島で唯一の空港を結ぶ鉄道が「FRUITS ISLAND RAILROAD」です。

 この鉄道の一番大きな機関車がこちらのRS-3です。中古でKATOのRS-3を見かけました。箱からするとかなり古い感じがしました。ユニオンパシフィックの鮮やかな黄色い塗装でしたが、走りもまずまずでしたし、何より価格も新品を買って塗り替えるよりお得でしたので即決で買いました。

 塗装はこの鉄道のイメージカラーであるガイアノーツのエメラルドグリーンとMr.カラーのサファリオレンジに塗り替えました。車体を動力から外し、窓ガラスやハンドルなども外した後に白の1000番のサーフェーサーを吹き、そのあとでオレンジ、エメラルドグリーンを吹きました。先に白のサーフェーサーを吹くことでオレンジの発色をよくしています。「FRUITS ISLAND」の文字は自作デカールによります。
 以前もご紹介しましたが、島の石油会社「ISLAND OIL」所有のタンク車による輸送この機関車がよく使われているそうです。

 今度は小さな有蓋貨車を牽引しています。


 よく見るとお分かりかと思いますが、これらは日本型の二軸貨車たちです。結構昔にプリントゴッコを使ったデカールを試したくて作ったものもあります。
「ISLAND FRUITS 」、「Penguin's Beer」、「LEONE BANK」がそうです。ペンギンや獅子のイラストはヴェネツィア生まれ、在住の私の友人である活版工房のご主人の版から印刷したものを縮小コピーし、さらにプリントゴッコに製版したものです。「Islet coffee」のイラスト部分は手描きです。コーヒー豆に見えるかな?果物やビール、コーヒーなど、農産物や関連する製品を積み、港に、空港に向かうのでしょうか。銀行の貨車は現金輸送車なのでしょうか。一応、現金輸送車を連結する際はカブース(車掌車)も最後尾に連結するようです。

こちらの機関車だけは他の島から譲り受けた経緯などもあって、前の所属への敬意からか色は塗りなおしていません。もっとも、この塗装が似合うから、ということも理由としてはありそうです。昔懐かしい香港製のCタイプディーゼルですが、後年、再販されたものを使用しています。たしかこちらも随分前にJAMの会場で購入したような・・・。

ノスタルジック鉄道コレクションのご紹介の時にも出てきた二軸ディーゼル機関車とカブースです。カブースの方はジャンク品で、おそらくアリイが出していたアメリカ型の製品ではないかと思われます。もともと窓ガラスなどもないようですので、GMキットの残りから窓セルを切り出して貼り付けました。こちらもサーフェーサー吹き→オレンジ、エメラルドグリーンに塗装しています。
貨車もけん引しています。

機関車はいずれもややオーバーなウェザリングを施し、ちょっとくたびれた感じを出してみました。ところでこの鉄道、貨物輸送がメインのようですが、その昔はSLがオープンデッキの小さな客車を牽いていたようですし、車庫の中にバッド社のRDCの影響を受けたようなディーゼルカーがいるようです。今回はそこまでご紹介できませんでしたが、またこの小さな島の話、続きができたらなと思います。
 暑い日が続きますが、皆様もご自愛ください。







  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする