【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

樹木の崇拝者

2009-09-18 16:06:36 | ハーブと香り雑学


   今日は、こんな菫(すみれ)色に
  染まった空で明けました。

   シーンと静まり返った早朝。
  自分だけの時間・・。
  と、その時。

   「ダ、ダ、ダ・・」 とバイクの音。
  新聞配達です。
   
   何だか素敵な時間を共有している
  仲間・・といった気分です。

   ただ、この時間では太陽は、
  まだ山の向こうに隠れています。

   でも既に明るくなっていますので、
  日の出はもうすぐでしょう。
  
   この時間でも、太陽が燦々と
  輝いていましたのは、
  つい昨日のような気がしますのに・・。

   それは黄昏の空も同じ事。
  (右の写真・昨夕)

   季節の移ろいを感じる瞬間です。
  ただ気温の方は、
  先日来からのような寒さは感じません。

   動けば少々、暑ばむような・・。
  それでも平年並みと言った所でしょうか。

   さて、アンの本を紐解いていますと、
  「崇拝者」 という言葉が、
  実に良く出て来ます。
  
   例えば、恋人を持つという事も、
  崇拝者を持つと言うように。
  
   この 「崇拝」 と言う言葉の
  持つ意味。
  
   広辞苑によりますと、
  “崇(あが)め、敬う事” とあります。
  
   今では、あまり頻繁に使われる
  言葉ではありませんが、格調高い言葉ですね。
  それと同時に私の大好きな言葉です。

   “・・・あなたもご存知の通り、あたしは前から 樹木の崇拝者 です。
  あたし達が、レドモンドの文科でテニソンの研究をしていた時、
  あたしは、いつも可哀想なイノーニと共に悲しみ、
  彼女の奪われた松の木を嘆いたものです。”

                                        【「アンの幸福} 最初の1年】

   今日は、アン も大好きな、この樹木に注目してみます。
  ところで、「休」 という字は、人が木に寄り添っているものですね。
  
   休みたい時など、戸外にいれば人は、自ずと木の下に行きますものね。
  勿論、木陰を求める事もありますが、木の下はなぜかほっとします。
  それだけ木と人間は、関係が深いものなのでしょう。

   お釈迦様は菩提樹の下で悟りを開き、
  ベートーヴェンは森の散歩で曲の構想をまとめたと言います。

   自然の香り、特に樹木の香りは心身共に心地良く感じます。
  それもその筈、樹木の香り成分は自律神経や脳の働きを活発にし、
  精神の安定、充足、ストレスの解消に有効な働きがあるとされています。
  
   その上、樹木からは 「森の精気」 とでも呼ぶべき、
  「フィトンチッド」 を放出しているのだそうです。
  フィトンチッドとは、天然の抗生物質であり、防衛バリアです。

   それは現在では、「森のビタミン」 とも呼ばれているのだとか。
  高温なほどその放出は活発で、日の出の頃と正午、又、
  日当たりが良いほど多く放出されるそうです。

   勿論、「森林浴」 などと称され、その効果のほどは周知の事ですね。
  保養地として有名なドイツ、バーデン・バーデンは森林地形療法で有名ですし、
  かつて結核療養所は、必ず松林の中に建てられました。

   最後に。昔から樹木や木の葉がどのように使われていたか、
  次に記して置きます。結構、馴染み深いものがあったりして驚きます。

 ☆ 「檜(ヒノキ)」 造りの風呂に入ると丈夫になる。   
 ☆ 「粽(チマキ)」「笹団子」 は、味だけでなく、保存のための知恵。
 ☆ 生魚や肉を食べる時には 、「山葵(ワサビ)」 や    
  「生姜(ショウガ)」、「山椒(サンショ)」 の葉などと一緒に食べる。
 ☆ 大怪我や火傷(やけど)の患者の病室には、    
  「杉の葉」 を細かくして敷き詰めると良い。
 ☆ 「松林」 の散歩は、喘息患者に良い。
 ☆ 「楠(クスノキ)」 の持つ揮発成分(テンプル)は、    
  カンフル剤として使用される。