ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

何処吹く風

2009年02月18日 | シェフのコラム
マダム ソレト マドモアゼル ツイデニ ムッシュー

ボンジュール 

ボンジュール

ボンジュール♪

さてさて ”春一番”も吹いたのに







春一番と言えば「風」

この風は料理名にも使われているのは御存知かと思いますが

フランス風はもとより

プロヴァンス風

リヨン風

ディジョン風

アルザス風

ノルマンディー風・・・・etc

と土地の名前に風をつけた料理名が御座います

これはその土地で採れる特産物の食材を用いた料理に使われますね

人の名前にも風がつきますね

有名な所では

ロッシーニ風

これはフォアグラとトリュフを用いた料理に多く出てきます

ロッシーニは音楽家で有名ですが美食家としても有名でありました。

また

マリア カラス彼女が来日して当時の帝国ホテルに宿泊している時に

歯を患っていて柔らかいお肉料理をとオーダーしてホテルの料理人が考えて

玉葱の摩り下ろしにマリネした牛肉をステーキにした料理名に

彼女の名前をつけてマリアカラス風としたり

千切り野菜を浅葱でしばってコンソメスープの浮き実にして

ブーケティエール風

花売り娘風としたりしています。

昨今 フランス帰りのキュイジニエ(料理人)が

南仏の特産物をあまり使っていないのにプロヴァンス風とする事がありますが

それは その料理人が修行した南仏での経験した

体験や思い出が「風」になったのでしょう

ですので古典で使われていた~~~風は時と共に変わりました

そして『風』の他にも

風味という書き方もありますね

料理を口に含み味わうと共に鼻腔を抜ける風が

脳を刺激してその食材を浮かび上がらせる風となるのでしょう

貴女の風はどちらに吹いていますでしょうか?

えっ?

気持ちだけはレ・アール!

嬉しい事をおっしゃってくださいますね

ただ今

お店では

桜ムラング

桜シフォン

桜の生マシュマロ

御用意しております

”春”の風を感じてみませんでしょうか?