ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

もうすぐなくなります

2005年12月30日 | メニュー紹介
今日は小松市串町にある

フレンチ惣菜のお店に来ています

それではここの

やたらに背の高いシェフにおうかがいしましょう

お願いします そこのデカイの

失礼

背の高いシェフ


あっ どうも シェフです

いつもご利用ありがとうございますです

大好評を頂いている

ガーリックオリーヴオイルバジル風味と

無糖の葡萄のコンフィチュールと

イチチ”クのコンフィチュールが

お店に並んでいるだけとなりました

ちょっと前もリュバーブのコンフィチュールを

召し上がったお客様が残り全部

買占められました

ちなみに

葡萄のコンフィチュールがあと1瓶

イチチ”クのコンフィチュールが4瓶

ガーリックオリーヴオイルバジル風味は36本

になってしまいました



ありがとうございました

以上  

現場から

生中継でおおくりいたしました

では

マイクをスタジオに戻します

メルゲーズ ソーセージ

2005年12月30日 | シェフのコラム
フランスのアラブ人街に行くと

必ずメルゲーズと言うソーセージを挟んだサンドウィッチがあります

羊の肉に辛い香辛料がたっぷり入ってスパイシーな

癖になる味のソーセージで

お店によってスパイシーさも違うのですが

そのサンドウィッチは

バゲットを二分の一に切ってあり

それに切り込みを入れ

バターを塗り

なんとだいぶ前に

ラードで揚げたような拍子切のポテトフライを

これでもかーと言うくらい挟み

そして

辛口スパイシーソーセージのメルゲーズを挟み

紙に包んでくれるのです

そして好みで

置いてあるフレンチマスタードを絞って

食べるのですが


これがまた辛い物好きの私にはたまらない幸せ

それでもって安い!

お腹も満足

パリの下町の味ってやつー

向こうで働いていた日本人のキュイジニエは

貧乏だし腹は減るし

お世話になった人が何人いるでしょう

でもそのフニャフニャになったポテトフライのおかげで

食べ終わったら胃が重いのと

辛いのが苦手の方は避けた方がよろしいかと存じます

特に議席にひびく党の方にはお勧めできません

思い出深いシャワー

2005年12月30日 | フランスこぼれ話
フランスに住んでいた時には

ほとんどシャワーでした

日本の様に湯船に浸かってくっつり(小松弁:しっかり)

あったまる事はめったにないことで

まして地方のレストランに働いている時は

何時もシャワーでした

以前書き込みをしたように

空気が違うので

シャワーで十分さわやかになるのですが

女性の場合抵抗があるかもしれません

ディジョンのレストランで働いていた時に

3階にシャワーがありそれを使っていると

2階にあるレストランのキャッシャーの天井から水が

ボタボタ落ちて2階でサーヴィスをしていたソムリエがあわてて

3階で何も知らずにシャワーを使っている私に

「マサー ストップ ストップ シャワーノミズヲ トメロー!ニカイノ
 テンジョウカラ ミズガ オチテイルー!」と

そしてパトロンにシャワーを直して下さいと頼むこと数回

そこのパトロンはいいかげんな人柄

表向きにはいい顔して善人ぶっていてまったく直そうともしませんでした

シャワーをあびるのには駅まで行ってあびるしか手立てがなかったので

仕方なく自分の部屋の幸いにもお湯の出る

洗面台に頭をつっこんで髪を洗ったり

足をつっこんだりしっくはっくしながら体をあらっていまして

なんと1ヶ月シャワーを使えませんでした!


サントロペでは共同生活のため交代でシャワールームの掃除をするのですが

毎晩オリヴィエと遊びほうけて一度掃除を忘れて

罰で「毎日シャワールームの掃除はマサおまえの仕事だ!」

レストランの主任に言われてしまい二週間ほど毎日したでしょうか

その後 共同生活をしていた洗い場の黒人のアメッドと言う奴が

何かへまをして 罰で私と交代させられ

私はその義務から解放されました

そして

アジャンのオヤジのレストランで働いている時の

寮は村の経営するヴァカンシエというロフトつきのロッジのような所で

私が入った頃は5人の日本人キュイジニエがいて

なにやらおごそかにシャワールームに順番に入っていまして

Aさんがわたしに

「雅さん ここのシャワーあんまり出ないんで 最後の方の人は使えないことが

 あるんですよ」と

私はまたかよー ここも ディジョンと同じー!

丁度、写真ぐらいの水量で体を前後左右に動きながら浴びていました

それが 寒い季節のことなので浴びたシャワーのお湯がすぐに冷えて

熱 ぬる ちべたー  熱 ぬる ちべたー 熱 ぬる ちべたー

てな感じで爽快になるどころか 

一苦労

何人目かが出てきて:すいません終わっちゃいましたー

と何回となく繰り返される日々に疲れたある日

下に住むフランス人のキュイジニエに話すと村の役場に行って

そのことを話してくれたらしく役場の人が来て建物を調べてくれたところ

温水の元のコックが閉まっていたとの事

その日の夜には

シャワー シャワー シャワー シャワセー  シャワセー シャワセーでした

「これがシャワーってもんなんですねぇー!」

「シャワーですよシャワー」

「あー気持ちよかったー

などと皆が口々にしながらシャワールームから出てきました

お湯のある生活いいですねー

なんか深夜電気温水器の宣伝文句みたいになってしまいました

オヤジ

2005年12月29日 | レ・アール総菜活用術
料理業界で仕事の師のことを

親方 オヤジさん オヤジ 師匠とかいいますが

私にとってのオヤジは

ミッシェル トラマ氏でこの熊のような容姿からは想像も出来ない

アーティスティックな料理を造り出す人で

師のテーマは

「五感の料理」

初めて師の料理を見た時の驚き

「なんて感性の豊かな人だろう」と思いました

今でこそポピュラーなバルサミコ酢やフルーツの透き通る様なチップスも

師がフランス料理に持ち込んだもの

ゴーエミヨーガイドのアンリゴー氏の書籍にも

その事柄が書いてあります

そして

師は5年間ホテルオークラの料理顧問もしていましたし

日本のいい所はどんどん取り入れていました

師は人を驚かすことに喜びを感じいろいろなアイデアを

次から次えと考え付くのには驚かされました

私はどうしてもその発想の仕方が知りたくて

私:シェフどうやっていろいろなアイデアを創り出せるのですか教えてください。



オヤジ:{ニヤッとしてウインクしながら 人差し指を細かく横に揺らせながら}
    ソレハ ヒ ミ ツ

と行ってしまいました

オヤジが新しい料理を考えて試作しているときには

必ずいたずらっこのような目をして創っていました

師のレストランは

パリからボルドーまで下がりボルドーから内陸にトゥールーズに向かって

100km程入ったロット エ ガロンヌ県のアジャン市から

17km離れた 人口645人のピュミロールと言う

グランドキャニオンの様な丘の上にある村にあります

ローベルガードと言うホテルレストランで

世界中からお金持ちがいらしていました

ミシュランガイド で 二つ星

ゴーエミヨーガイドで 最高の19.5点

1991年ゴーエミヨーガイドの

今年のシェフとして写っているのがこの写真です

オヤジの所で働く日本人は皆ムッシューと呼ばれておりましたが

オヤジは私には「マサ」と呼んでくれましたし

日本人の料理人には一律2000フランの給料でしたが

私には後で隠れながら

師:テャン マサ コレハミンナニ ダマッテイロヨ!」

と言って1000から2000フランポケットマネーを手渡してくれました

オヤジについてはまだまだ書き込むことが

山ほどあるのですが

今回はvol.1と言うことで





ローストチキンの雄姿

2005年12月26日 | メニュー紹介
見てくださいこの美味しそうな焼き上がり

ガーリックの風味を抱え込んだ

ローストチキンガーリックライス詰め!

お陰さまで

お店の中は

がーりっくの匂いで充満して

鼻は馬鹿

うーっもういいって感じ

しかしいい色ですねー

召し上がったお客様

どうでしたでしょうか

満喫できましたかー

ガラでスープ取って ラーメンやおじやにして楽しみましたかー

一言ご感想を頂ければ

私もJrもうれしく思います。



お疲れ様

2005年12月26日 | レ・アールについて
今年のノエルは土曜日と重なり

一極集中型 24日にほとんどのお客様の

ローストチキンを焼き上げる事になりました

はーっ  疲れたー

Jrの後姿にも疲れが残っているようです

その後姿を見てシェフが一言

シェフ:ジュニアお疲れ様! でも向こうを向いている顔は
   笑っているのは解っているんだ
   他の表情を出来ないのを知っているんだぞー

Jr:ば ば ばれてる やばい

シェフ:クリスマスに食べたお客様がお正月にも食べるって
    電話があったぞぉ それにお年始にも持って行くって
    ローストチキン抱えていただけあったね

Jr:・・・・・・・・・・

娘を嫁に

2005年12月22日 | レ・アールについて
Jr:はー パパノエルの格好をして

   ローストチキンガーリックライス詰めのサンプルを持つのも

   もうしばらくかー

シェフ:おいJr うれしそうじゃん

Jr:うん 何といっても発泡スチロールで出来たサンプルと言っても
   ずーと持っていると疲れるんですよこれから開放されると思うと
   そして この後ろの箱に収まると思うと
   父親が娘を嫁にやる気分で

シェフ:箱入り娘ってかー
    俺もボックスのボタンをパッチン パッチンから開放されると思うと
    ホットするよ
    じゃあ俺も嫁に行こうかなー

Jr:もし もし

シェフ:だってパッチン パッチンしすぎて
    親指 が ヒ メ いをあげているから
    親指姫でしょうがー

Jr:親指姫は小さいのー!

   シェフは大きすぎ!

シェフ:大きなお世話!

ゴー エ ミヨー

2005年12月21日 | シェフのコラム
フランスのグルメガイドに

ミシュランガイドとゴー エ ミヨーガイドがあります

ミシュランをレッドブック
ゴー エ ミヨーをイエローブックといっておりますが

日本ではミシュランの方が名前が通っているようです

私たち料理人はレストランに修行をする為に

目安にするのにこの二冊の

料理ガイドを参考にするのですが

ミシュランの方は 星の数 最高点は三つ星

ゴー エ ミヨーの方は 20点満点 最高点は19.5点

たとえば

ミシュランで二つ星でもゴー エ ミヨーで16点なら

勢いに欠けているレストランで

17点か18点なら三ツ星を狙えるレストランという訳で

その年によって調べまくります

ちなみに三ツ星のレストランはスタージュ(見習い)で

給料は無しの所が多く

二ッ星なら安いけれど給料は出ます

よくパリの五つ星のホテルに泊ったとか

四つ星だったとか耳にすることがありますが

これはホテルの宿泊施設ガイドの星でミシュランとゴー エ ミヨーには

まったく関係のない星なのです

だから いくらホテルガイドで五つ星でもそのレストランに

ミシュランで星が付いているかといえば星無しだったりするのです

私のお店はいったい幾つ星が付くのでしょう

キラキラ星だったりして  

ココナッツマカロン

2005年12月20日 | メニュー紹介

こちらの写真はココナッツマカロンです



マカロンと言えばパリのマカロンが有名ですが

フランスでは地方によっても多少

形や味作り方が違います

私もアジャンのローベルガードに働いていた時に

パリのタイプのマカロンを焼いていましたが

これがなかなかむずかしいのです

直径4,5センチの丸いドーム型の焼き菓子は

泡立てた卵白とお砂糖とアーモンドのパウダーを混ぜ込んで

絞り袋で絞って焼くものですが

表面がツッルっと艶があり内側はしっとり

外周にはプチプチっとしたふくらみがあるように

焼くにはちょっとコツがいりまして

うまく焼けるようになったときには

本当にうれしかったのです

私のお店で出しているマカロンはそれとは違い

ゴツゴツしたマカロンでサントロペでは

オリヴィエが言うには「ロッシュ ド ココ」(ココナッツの岩)と

教えてくれました

このマカロンもけっこう手間で

一粒一粒 手でテンパンに並べてから

オーブンで焼くのですが

こんな手間でも美味しいと言って頂けるから

マカロン心を込めて焼いてまーす


シャリオ

2005年12月20日 | シェフのコラム
ノエルはレストランにとっても

一年の内でも一番のイベント

ノルマンディーのレストランでは

こんなシャリオに(ワゴン)デザートをのせて

お客様にプレゼンテーションして回ります

通常のガトーのほかに

ジブレーシトロン(レモンをくり抜いてシャーベットを詰めたもの)
ジブレーオランジュ(ジブレーのオレンジ版)
ジブレーダナナス(パイナップル版)
ガトーショコラ
タルトタタン
その他いろいろのガトーがのり
何と言っても
ノエルの主役はビッシュドノエル

樹の切り株の形をしたガトーで

シェフパティシェのティリーは物の見事に

いくつものビッシュドノエルを作りました

この時のシャリオには

パトロンから頼まれて

パパノエルがそりに乗り

そのそりをトナカイが引き

空には流れ星や天使が舞う細工物を

シャリオの一番上に飾りました

この時のシャリオは何時にもまして

ビッシュ と決まりました。


ハモンセラーノ?

2005年12月19日 | メニュー紹介
見てくださいこの美味しそうな生ハム

真っ白になるほど原塩をまぶして半月

その後

ハーブ入りのソミュール液に4日間漬け込んだ後

2日間真水で塩抜きをして

冷蔵室の冷風に2日間あて

さくらのチップで丸2日燻して

パプリカ粉をまぶし

さらしで巻き

一二ヶ月冷蔵室で乾燥熟成させた生ハム

旨味がぎゅっと詰まっています

お口の中で生ハムの

美味しさのハモンが広がります

100g ¥610(税込)




追加いたしました

2005年12月19日 | メニュー紹介
数人のお客様が

”今年もローストチキンガーリックライス詰めどうしても食べたい”と

おっしゃるので

お肉屋さんに相談したところ

追加で納品出来ることになりました

どうぞお気軽にお電話下さい

お正月に召し上がってもいいですよ

あっ そうそう

年末年始休まず















ちなみに2006年1月2日まで休みませんので


ココナッツサブレ

2005年12月17日 | メニュー紹介
いまでは 各メーカーがいろいろなタイプの

焼き菓子を出してそれぞれの味、歯ざわりで楽しめます

ココナッツサブレと言えば

幼い頃初めて食べた

東鳩 ココナッツサブレを思い出します

ココナッツの香ばしさが後を引き

何枚も食べてしまいました

私の焼いているサブレはお菓子メーカーのそれとは違い

口の中で崩れ行くサブレ生地に

あのココナッツ独特の歯ざわりを感じるサブレです

噛むほどにココナッツの香ばしい香りが

口いっぱいに広がり

ティーブレイクを豊かにしてくれるはずです



季節は冬

サブレはと言えば

ココ夏 

サブレドショコラ

2005年12月14日 | メニュー紹介
サブレは砂と言う意味で

私がフランスにいた時に流行っていたシャンソンの歌詞に

Seul sur le sable Les yeux dans l'eau
ソウル スール サーブル レズュー ダンロー
「一人砂浜で海をみつめながら・・・・」

と言う歌を思い出します

ロッシュ ヴォアジンヌというイケ面歌手で

エレンヌと言う恋人との失恋で

彼女との思い出を未練たらしく歌ったシャンソンでした


さて

レアールの人気のサブレの中でもこのサブレドショコラは

中にオーガニッククルミと

ベルギーカレボー社のクーヴェルチュールを使用した

贅沢なサブレです

ひと口

砂の様に溶けてゆく生地

良質のカカオの効いたクーヴェルチュールの味と香り

そのクーヴェルチュールの溶けてゆく間を

時々プチ プチ と感じるクルミの歯ざわり

あー何て幸せなのでしょう

このサブレさえあれば

エレンヌも考え直したのでは?

貴女も

砂に埋もれるくらいのサブレに恋をしてみませんか


えっ


私に!


ちょ 


ちょ


ちょっと


待って下さい

私には  

「k o w a ii 」妻と子供がいるのです

そんなー

甘い誘惑にはのれないのです

気持ちだけは受け取っておきます




1袋(70g) ¥300(税込)

時速140キロメートル

2005年12月12日 | レ・アールについて
ロンドンの霧は有名ですが

フランスも霧が多く

ゆるやかな丘が多いフランスでは

窪んだところに霧が綿菓子のように淀み

セピア色の映画を連想させられます

この時期は特に多く夜になると

1メートル先も見えないような霧もしばしば

フランスの道路にはガードレールがほとんど

見当たらず

「よくあんな霧の中で車を走らせられるよなー」と

いつも関心させられました

地元の道を熟知しているからでしょうが

目標物が少ない田舎では

助手席に乗っていても道を覚えるのには

何度も往復しなければ覚えられなかった事を思い出します

私の師ミッシェルトラマ氏のレストランがある

アジャンで親父(トラマ)の息子のドミニクと

ディスコに行った帰り

その日は霧が深い夜で

街中から一本道を入ると途中一箇所だけゆるいカーヴがあるだけの

直線道路でドミニクの奴が

ドミ:チャン マサ ミロヨ メーター140キロダゼー!

私:バカ! ヨセ! ミエネーダロ!ジャナイ アブネェーダロ!










いきなりライトまで消す始末
風を切る音と高い回転数を感じるエンジンの振動だけが真っ暗な

箱の中で感じまして

セピア色の映画は一瞬にして

カーアクション映画に変わってしまいました。