
「私は冊子PHPの特集[自分の生き方を持っている人]で見つけた、精神科医で作家の加賀乙彦さんの文章の内容に、大変感動しました!」
犯罪に走ってしまった人達の心情を刑務所内で聞いて長年研究してきた彼は、現代日本の雑誌SPA!みたいな地位とお金を他人と比較して、「勝ち組、負け組」と安易に自分の人生を決めて自分で自分自身を貶めてしまう傾向を、悲しい社会だと言って警鐘を鳴らしています。
また彼は日本人の戦前からの自分または個人の考え方をもたない民族性は、現代も実質あまり変わっていなく、周りがそうなら自分も無批判に同調してしまう様なあり方は、危険だと書いています。
彼はその代わりの例として、有名な逸話である「パスカルの賭け」という、神が存在するとする人生は、死後の命があるとして、よって現世でより良い人間らしい生き方ができるが、神がいないとすると現在と自分がよければいいとする生き方になってしまい、パスカルは自分は神がいるとする生き方に賭けた話しを引用しています。
著者は神がいるかいないかは誰にもわからないが、幸せとはそれと同じで自分の心でしかわからないのだから、自分の幸せと思う生き方に賭け強い決心を持ちそれを貫く覚悟を持って生きていく、その先に自分だけの生き方として現れてくると書いています。
ある意味当時まだ異端で未開拓だった心理学に進み、その道を切り拓いてきた著者の経験にも基づく話しかと思います。
私はこの文章にいつも励まされ、疲れるとよく読み返していますが、加賀乙彦さんの分析は他の方も書いていますが、80歳を超えているのに謙虚に最新の情報を学び、また私欲に惑わされず実態に合っている深い真実を言及する方だと思います。
もっと彼の本を読みたいと思いアマゾンで調べたら、すごくレビューの評価も高いある意味かなりダウンシフターに近い幸福感を言及している、彼のこちらの本に出会えました。
「不幸な国の幸福論」著 加賀乙彦
皆様にお勧めしたい精神科医や作家の方で、本の評価はかなり高いですが、中古で格安で買えたこちらの本を読むことが今から楽しみです!