今朝、ウグイスのさえずりを聞き、季節の移り変わりを改めて感じています。ウグイスは、この時期にさえずり始める事から、別名「春告鳥」とも呼ばれるそうですが、分布が日本全国にわたるため為にこの鳥にちなんだ地域は数多く存在する様です。東京に住む人にとっては鶯谷が身近なところでしょうか。この鶯谷という地名、「江戸のウグイスが訛っているので、京のウグイスを放って名所となった」という事ですが、鳥の世界にも訛りがあるのだとは知りませんでした。
以前、熊本県久住町へ宿泊したおりに、確か夏も近くなりつつある時期だったと思いますが、高原であったために涼しかったのでしょう、沢山のウグイスのさえずりに囲まれて過ごした事がありました。子どもの頃に厳美渓で買ってもらったウグイス笛よろしく、口笛でさえずりを真似すると応えてくれるんですよね。それこそ、縄張り宣言といわれているさえずりは、隣り合う同士が高まり合って行く、いわば音楽で言うセッションのようなインプロビゼーションの世界。しばし、時の過ぎるのを忘れて興じた覚えがあります。
訛りとは言いますが、かといって同じウグイス同士で全く言葉が異なるということは無いでしょう。発音の違いこそあれ、種の保存を目的としたさえずりに、各国言語同士のように通じないことはあり得ません。つまり、ウグイス同士が国に別れて闘うことは無いことを意味します。その代わりに個体同士が縄張り争いを繰り返す。人間は、国という集団に群れて縄張り争いをする生き物。と考えると、ウグイスも人間も大した違いは無いような気がしてしまいます。せめて、人間だからこそ群れても縄張り争いに終始する訳ではない「違い」を創り出し続けて欲しいと願わずにはいられません。だって、ウグイスは武力ではなく声で解決しているのですから・・・。
だんだん桜も花開いてきています。今週末あたりが花見頃かな・・・。
Editor CABEZÓN