黒古一夫BLOG

文学と徒然なる日常を綴ったBLOG

スロベニアにて(4)

2006-03-25 00:57:43 | 近況
 当地に来て10日目、ようやく落ち着いてきたという感じです。生活のスタイルも、たとえばスーパーで野菜や果物を買うとき、その品物を必要なだけ袋に入れて秤に乗せ、その品物の前に書いてある番号を押せば、シールが出てきてそれを袋に貼ってレジに持って行くとか、バスはゼットンと呼ばれるメタルを前もって安く買っておけば、市内のどこへも行ける、という交通の仕組みなど。
 当地では、自分だけの時間がたっぷりあります。講義の準備をすませてしまえば、講義のない今日(24日)など、時間をもてあましてしまいそうになります。ゆっくりの朝食(パンとコーヒーとスープ、そしてリンゴ)のあと、下着の洗濯をして、それからこちらへ持ってきた「林京子論」の続きを書き、そして30分ほど散歩と買い物。散歩の途中で小学校の校庭で遊んでいる子供達を見て、そうそう、その子供達の遊びを見ていて面白かったのは、どこの国でも同じなのだなーと思いましたが、鬼ごっこ(たぶん)をしている子供の中に一人泣いている子がいたので見ていたら、どうも太っているので他の子供を捕まえることができずに「鬼」ばかりやらされて、それが悔しくて泣いているようで、仲間に慰められながら(涙を流しながら)それでも遊んでいる姿に感心させられました。子供の世界は、どこでも同じなのだ、と思いました。
 今日は天気が良く、遠く(と言っても、2時間ほどで麓に着いてしまう)の雪をかぶったアルプスの山々が見えました。ここリュブリャーナ市が盆地に発達した都市だと言うことがよくわかりました。そう言えば、昨夜講義が終わったあとコーヒーを飲んだあと、古代ローマ時代の城壁が残っているというので、夜なのに見に行きました。古い都市の証明が、エンタシスの柱と共に、さりげなく長さ100メートルほど残っている光景は、感動ものでした。

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