黒古一夫BLOG

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「崩壊」していく日本(1)――「1億総痴呆社会」が始まった!

2015-10-28 10:24:10 | 近況
 このような見出しが果たして適切かどうか。
 しかし、僕の精神形成は安倍首相が言う「戦後レジューム」、つまり「平和と民主主義」を基底とする社会に負うところが大きいのだが、その「平和」も「民主主義」も、今や「崩壊」しつつあるのではないか、と僕は危機感を持っている。
 「平和」に関しては、「戦争のできる国」を目指した安保不正=戦争法案が国会を通過し、その途端に防衛予算の増額が叫ばれ、自衛隊の活動も「戦争法案」に添った形で進められようとしていることを見れば、いずれ自衛隊員の「戦死」が伝えられるようになるだろうし、それよりも米軍の戦争(アフガンにおける無人爆撃による「国境無き医師団」の病院爆撃のような、あるいはイラクにおける「人質救出作戦」のような)に加担することで、日本が確実にテルの標的になり、国内外の日本人がいつかテロによって殺傷されるような事態になることが現実的になった。
 安倍首相をはじめ政府要人、政治家たちは「安全地帯」にいるから切実な問題とは受け止めていないようだが、僕ら市民(庶民)はいつ何時テロの標的にならないとも限らない。
 何でこれほどまでに日本(人)がアメリカ(軍)の「ポチ」にならなければならないのか、「中国の脅威」だとか「北朝鮮の核存在」を理由に安保法案=戦争法案に賛成だと思っている人、本当に中国や北朝鮮と日本が戦争になったとき、アメリカ軍が助けてくれると思っているのだろうか。昨日の大きなニュースであるアメリカ海軍のイージス艦の南沙諸島での航行とそれを追尾し警告を発した中国の艦船、いずれも「国内向け」のパフォーマンスで、本気で「紛争・戦争」を起こそうなどとオバマも習近平も思っていないことは「見え見え」なのに、あたかもすぐに「中米戦争」が始まるかのような日本のマスコミの騒ぎよう、これもまた「安保法案=戦争法案」の実施を後押しするものだと思うと、苛立ちを押さえることができない。
 そして、「民主主義」の根幹である「民意」の権力による無視、これはこれから少しずつ考えを述べていこうと思うが、今は箇条書きにすれば、
①問題山積なのに臨時国会を開かない:もう訳が分からない
②原発の再稼働:「原発ゼロ社会」を目指すと言っていたのに……。
③沖縄辺野古沖への新基地建設:問答無用とばかりに、アメリカ軍の言いなりになっている日本政府、もう度し難い、としか言いようがない。
④「格差社会」の放置:それなのに、「バラ色(嘘)」に彩られた「アベノミクス(新3本の矢)」、夢見るのは各人の自由だが、「夢」さえ見ることのできない人がこの国には大勢いること(例えば、生活保護世帯が史上最高になった。あるいは、今日のニュースで言っていたが、東京ディズニーランドで死んだ人(43歳)は10年以上アルバイトを続けていた人、等々)、みんな「見ないふりをしているのですか?」。
⑤マイナンバー制度の導入:IT業界だけが儲かるこの仕組み、何年か前の「住基ネット」騒ぎはどうなったのか。あれのことなど「もう忘れて」、あらたに「マイナンバー制度」の導入、何時自分の「マイナンバー」が盗難にあって悪用されるか分からないのに、そんなカードを持ち歩く馬鹿がどれだけいるというのか。全く理解できない。

 とりあえず、以上のような5項目のことを考えただけでも、安倍政権がやっていることは「数の論理」を前面に、少数意見を無視する「反民主主義」であること(多数決が民主主義はない、ということをみんな実感しているのではないだろうか)、このことを僕らは忘れてはならない。
 「絶望」も「希望」も持たない地点から、しばらく以上のようなことを考えていきたいとおもっている。

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