昨日は、しばらくぶりに実現した本格的な「日中韓首脳会談」について、もっぱら「歴史認識」=政治・外交の側面を中心に論じたが、マスコミが余りにも「政治・外交」問題としてしかこの首脳会談の意味について触れていないことを知り、ネトウヨや稲田朋美などという「エキセントリックな=右翼的な」政治家などが決して触れない、この「日中韓」の首脳会談が意味するもう一つの側面、つまり「経済」関係についても触れておく必要がある、と今朝になって思い至った。
と言うのも、少し前になるが、僕が武漢の華中師範大学大学院で教えていた時のこの6月に卒業した「最後の教え子たち」の就職先を聞いて、グローバル化した日中米の「経済」――中韓の関係については、インチョン-青島間の飛行機、及びフェリーが毎日就航していることを知れば、この2国の経済関係が日中米に劣らず密接になっていることは、すぐに了解できる――が、いかに切っても切れない関係にあるか、を今更ながら思い知らされたということがある。教え子たちの就職先は、三菱銀行をはじめユニクロ、無印良品、IBM,通訳事務所、イーオン、あるいは日本との合弁会社などであって、学部時代から大学院にかけて習得した「日本語」(彼女らの日本語は、昨日も触れた拙著にも書いたことだが、日本の学生が英語などの外国語を学んだレベルを遙かに凌駕している)を生かしたものであった。
僕は、出席を要請された国慶節(湖北省主催)で三菱商事、日立電設などの支店長や現地責任者にあったことがあるが、彼らが異口同音に言っていたのは、今や日本経済は中国との関係無しには成り立たない、ということであった。僕は中国からの帰りはほとんど上海経由だったのだが、いつもその乗客の半数以上が日本人であり、その大半が観光客ではなくビジネスマンか労働者風の人たち、学生であった。その都度、いかに日本経済と中国とは密接な関係にあるか実感したものだが、そのような「密な経済関係」がありながら、「政治・外交」上は中国がもっとも嫌う「靖国神社参拝」などを強行して強面(ナショナリストぶる)を続ける安倍首相(以下の右派政治家たち)、それはこの度世界記憶遺産に登録された「南京虐殺事件」についても、「真実が証明されていない」などと詭弁・強弁を繰り返して、たぶん国内のネトウヨなどに向けてのパフォーマンスだと思うが、「イチャモン」をつける――そんなことをするから、「南京事件」を否定する論理と同じ論法で、せっかく世界記憶遺産に登録された「シベリア抑留体験の記録」に対して、ロシアから異議が提出されるのである。
国内に向かっては「ナショナリズム」を鼓舞し、国外では何よりも「経済」を優先させる。この安倍政権のダブル・スタンダードを、僕らは早く見抜き、近隣諸国と真からの「友好」関係を成立させなければならない。
安倍「極右」政権のダブル・スタンダードを象徴するのが、「日中韓三国首脳会談」が開かれているその時に、自民党の「重鎮」と言われる二階氏が何百人もの経済人を連れて訪中し手いたことである(1年ほど前の第1回では「3000人」の経済人を引き連れての訪中であったという)。それと、福田元首相も繰り返し中国を訪問し、日中友好関係の構築に尽力(?)しているという事実、ネトウヨに踊らされたとしか思えない「嫌中」・「嫌韓」もまた政治家のダブル・スタンダードがもたらしたものであること、そのことにも僕らは気付くべきである。
それと、これは先月25日に行われた「辻井喬(堤清二)を偲ぶ会」でも話されたことだが、日中間の「文化交流」は確実に進展していること、このことも安倍政権の強面が一種のパフォーマンスであることと共に、僕らは覚えておく必要がある。
と言うのも、少し前になるが、僕が武漢の華中師範大学大学院で教えていた時のこの6月に卒業した「最後の教え子たち」の就職先を聞いて、グローバル化した日中米の「経済」――中韓の関係については、インチョン-青島間の飛行機、及びフェリーが毎日就航していることを知れば、この2国の経済関係が日中米に劣らず密接になっていることは、すぐに了解できる――が、いかに切っても切れない関係にあるか、を今更ながら思い知らされたということがある。教え子たちの就職先は、三菱銀行をはじめユニクロ、無印良品、IBM,通訳事務所、イーオン、あるいは日本との合弁会社などであって、学部時代から大学院にかけて習得した「日本語」(彼女らの日本語は、昨日も触れた拙著にも書いたことだが、日本の学生が英語などの外国語を学んだレベルを遙かに凌駕している)を生かしたものであった。
僕は、出席を要請された国慶節(湖北省主催)で三菱商事、日立電設などの支店長や現地責任者にあったことがあるが、彼らが異口同音に言っていたのは、今や日本経済は中国との関係無しには成り立たない、ということであった。僕は中国からの帰りはほとんど上海経由だったのだが、いつもその乗客の半数以上が日本人であり、その大半が観光客ではなくビジネスマンか労働者風の人たち、学生であった。その都度、いかに日本経済と中国とは密接な関係にあるか実感したものだが、そのような「密な経済関係」がありながら、「政治・外交」上は中国がもっとも嫌う「靖国神社参拝」などを強行して強面(ナショナリストぶる)を続ける安倍首相(以下の右派政治家たち)、それはこの度世界記憶遺産に登録された「南京虐殺事件」についても、「真実が証明されていない」などと詭弁・強弁を繰り返して、たぶん国内のネトウヨなどに向けてのパフォーマンスだと思うが、「イチャモン」をつける――そんなことをするから、「南京事件」を否定する論理と同じ論法で、せっかく世界記憶遺産に登録された「シベリア抑留体験の記録」に対して、ロシアから異議が提出されるのである。
国内に向かっては「ナショナリズム」を鼓舞し、国外では何よりも「経済」を優先させる。この安倍政権のダブル・スタンダードを、僕らは早く見抜き、近隣諸国と真からの「友好」関係を成立させなければならない。
安倍「極右」政権のダブル・スタンダードを象徴するのが、「日中韓三国首脳会談」が開かれているその時に、自民党の「重鎮」と言われる二階氏が何百人もの経済人を連れて訪中し手いたことである(1年ほど前の第1回では「3000人」の経済人を引き連れての訪中であったという)。それと、福田元首相も繰り返し中国を訪問し、日中友好関係の構築に尽力(?)しているという事実、ネトウヨに踊らされたとしか思えない「嫌中」・「嫌韓」もまた政治家のダブル・スタンダードがもたらしたものであること、そのことにも僕らは気付くべきである。
それと、これは先月25日に行われた「辻井喬(堤清二)を偲ぶ会」でも話されたことだが、日中間の「文化交流」は確実に進展していること、このことも安倍政権の強面が一種のパフォーマンスであることと共に、僕らは覚えておく必要がある。